July 06, 2013
TBSの深夜番組で、人狼のカスタマイズ版であるジンロリアンという番組をやっていた。
普通の人狼とはルールが違う部分があって、
・人狼と疑わしきプレーヤーを排除するのを決定するのは視聴者のオンライン投票(生放送)
・人間の側にナイトや占い師などの役職がない。
というもので、一瞬面白いと思って見ていたが、場を盛り上げる芸人が率先して排除されていく様に、すぐにルールが成り立ってないことに気がつく。
・役職がないので圧倒的に人間が不利。情報が非対称。
・当事者ではない視聴者が投票するので、目立ったもん負け
・人間の側が条件をひっくり返すほどの武器を持ってない。
・ということなので、深夜にプレーヤーが殺される意味が無い。(普通の人狼は、占い師と騎士をいち早く殺したいハズなのだが、こっちは全員人間なので誰が死んでもあんまり関係ない。最後に壇蜜が竹山を殺した理由を誤魔化していたように見えた。「なんとなく」だったんじゃないかな。)
多分、ゲーム理論みたいな視点でも人間、人狼共に頑張る条件が成り立っていないため、人狼と思わしき人は、そこそこ、おとなしくしているのが勝ちパターンだったと思う。
何故、役職がないんだろうと考えてみたら、結局、この番組が優先したのは生放送+リアルタイム投票を実現するためだったんだろうね。騎士がいると終わる時間が読めなくなるので生放送には向かない。確実に人が減っていき、CMやコメントで調整できる範囲の展開に収めないと生放送は成り立たない。
文字通り技術を優先したのでつまらなくなった例。ゴールデンタイムに向けた実験だったのでしょうかね。
で、それはさておき、この番組を通じて恐怖しつつ面白かったのは、
・視聴者はアテにならない。
・一時的な感情に凄く影響される。
・画面上に表示されている数字にも影響されたと思う。
若干結果論であるが、最後に残ったのが美男美女だったというのも象徴的だし、投票者に当事者意識がない場合、民主主義が根本的に成り立たないという実験番組だったのではないだろうか、、、と邪推してしまった。
twitterしか見てなかったので、投票者の感情を把握してるわけではないが、多くの人が何を考えて投票していたのがもっと知りたいところだ。
と、ここまでタイトルのことを一切書いてなかったが、このタイトルに釣られた人は、説明しなくても何を言わんとしてるかはわかるよね。
ちなみにどうでも良いけど、最近、クックパッドがうまくいった沢山ある理由の中で、これもあったんじゃないか?!と思う2つに注目していて、
・ランキングを作らなかったこと
(有料会員向けの限定機能にしたこと。)
・何で儲かるのか同業他社が理解できなかったこと。
この2点は相当大きかったんじゃないかと最近思っている。