December 20, 2012
kindle paperwhite、使い始めて約一ヶ月。あえてネガティブなことを書く。
1.飛行機の離着陸で使えない
離着陸のタイミングは、紙の時間です。
羽田から福岡あたりだと飛行機で1.5時間ぐらいでしたっけ。前後20分ぐらいが「全ての電子機器の電源はオフにしてください」。つまり飛行機に乗っている時間の半分ぐらいは使えないってことですかね。
2.ページをシリアルにしか読めないので、わかった気になって読み終えるきっかけがない。
ザッピングできるようなペラペラめくりたくなるインターフェースではないです。
全く知らない本だと前から真面目に読むことになるでしょう。そうすると、単純に読み終えるのに時間がかかるので、真面目に読むと年間で読める本の量が限られます。
本の厚みがあるわけじゃないので、触覚で残りがどこまでかってのもイマイチわからない。(各章の終わりのパーセンテージ表示は全体の%表示に切り替えられるんですかね)
そして、記憶力にもよるでしょうが、いろんな場所で断片的に読んでると、中身、覚えてないです。ある程度集中してまとめて読む方が良いです。
レンタルビデオの延滞金や携帯コンテンツの解約忘れなど、おいしいビジネスには、怠惰な人間の性質をうまく利用したものが多いですが、電子書籍の場合は、「積ん読」に限られるでしょう。
RSSリーダーがそうだったように、積ん読の山はどこかでリセットしてあげないと、これまた同じく人間にストレスを与えてしまうかもしれない。これはkindleのユーザーインターフェースが考慮すべきことかもしれません。
しかし、そもそもこれも変な話で、よく考えたら「本を読むのが大変である」という前提に立ってる僕がおかしいような気がします。
本が楽しいものであれば、そこに没頭して読むことができますし、paperwhiteはFacebookやTwitterの通知が来ませんから、没入感は非常に高いのです。
ただ、それと同時に思うのは、本当にその本が読みたいのであれば、電子ペーパーであろうが、iPhoneであろうがPCであろうが、極端なことを言えば紙であっても、読む筈だと思うわけでして、kindleじゃないと読まなーいとか言ってるのは、そんなに中身を読みたいわけではない、という現れだったりするわけです。(他人が紹介しているから気になっているレベル、というか)
つまり、
3.paperwhiteは非常に贅沢なデバイスである。
ということが挙げられます。
先日アメリカに行った時も、Nexus7もiPhoneもガラケーも旅行遂行に非常に重要な役割を担っていたのですが、kindle paperwhiteだけ、「ただの読書端末」、、、そしてiPhoneにもNexus7にも同じコンテンツが入っている。あえて言うと180gなので、画面サイズの割に持っていても手がプルプルしないのがメリット
・・・というものでした。
この感覚、、、、どこかで覚えがあるなぁと思ったら、iPadがそんな立ち位置だったかも。
何かで代替可能なんだけど、なんか欲しくて買っちゃう、けど、よくよく考えたらiPhoneとMacあれば事足りるじゃん、、、。
まぁパラダイムシフトのタイミングにはそういうことも多々ありまして、似たようなことができるものが、市場のシフトやUX上の優位性を持ってして「横移動」するというタイミングは多々あるものです。
もしかしたら、その贅沢にこそソーシャルコマースのヒントが隠されているのかもしれませんし。
だから別に否定も肯定もしませんし、paperwhiteは買ってよかったなぁと思っているデバイスであることは間違いありません。僕にとって読書は努力なので、自己満足感と現実的な没入感が一番好きかな。
ただ、手放しでこれすげー良いと言いまくるのも違うので、今回のエントリーではあえてネガティブポイントを書いてみました。
これらのどれかがあなたにとってクリティカルに問題のある要素であれば、別にまだ買わなくても良いかもしれませんね。こんなもんですよ、と。