July 13, 2012
LINEのソーシャルネットワーク化の先にあるものにまつわる一連の意見ツリーを見ての感想はタイトルの通り。
意見に反論はないのだけど、細かいところで気になったところ。
・ツイッターがITリテラシーが高いユーザーのプラットフォームというのは間違ってます。
アーリーアダプターが残ってるサービスは漏れなくITリテラシーの高いサービスと言われるのは、そういうのが自分の目線で目立つから、だろうね。結局グリーなりmixiなり、携帯電話でフィルターされてアーリーアダプターがほぼ離れたのでわかりやすいけど、スマホネイティブサービスだと今後、どう言われるんだろう。Pathとかね。
そういう意味ではLINEは面白くて、現時点があくまでもパーソナルツールが故に、アーリーなユーザーのサービスとは言われないですね。ちなみにLINEはテレビCMをやる前から凄かったです。TV CMって本来そういうブランドがやるべきものなんでしょうね。競合にはダメ押しに近いのがTV CMの使い方かと。
・…ということで、日本のツイッターも同様の理屈でLINEにアテンションを相当吸われると思います。はい。
フォロワー10人以下で友達やママ友とだけ繋がれば良いという層や犯罪自慢を意気揚々とオープンネットワークに書いてしまう人達は、自分が使ってるサービスがオープンSNSかクローズドかは大きくは意識せずクローズド的に使っています。少なくとも犯罪自慢をする人に2ちゃんねるに代表されるオープンインターネットの弱肉強食の世界は無縁だったハズです。そういう人達にとっては、LINEとtwitterは比較的同じ存在だと思うのです。
・電子メールのインフラって何人が使っていたと思いますか?
LINEはワールドワイドで言うならSMS、日本で言うならi-modeメールの代替の立ち位置をゲットしました。スタンプはi-modeの絵文字の発展版ですね。個別課金の絵文字をこうもスピーディに実現したと考えると素晴らしすぎます。
ただ、電子メールのインフラはオープンなので数千万人使っていても別に気にされていませんでしたが、LINEは業界挙げて大騒ぎです。
メールインフラの上でゲームを展開する、とかメーラーにゲーム機能を付けて使われると思いますか?
中の人は言うほど楽観してないと思うのです。多分ね。現状は成功したスタンプをインセンティブにする連携が多いのかな。ビックリマンシールとチョコの関係でしょうか。チョコ捨てられちゃうと悲しいよね的な。
それがタイトルに書いた部分。とにかく気を抜かず頑張っておられることと思います。
しかし、ロングテールのテールをささえていたツイッターユーザー層には代替にはなるのでしょう。また、メルマガマーケが強かったモバイルコマースは全く同じ理屈で当たるんでしょうね。TVの通販みたいなタレントをキーにした訴求がそのままできそう。
またNHNさんはマーケティングはプロ中のプロ集団なので、ここで書いてる問題点はハナから理解されていて作られてると思うので、うまく行く可能性も高いと思うのです。
それが意見自体に反論がない、という理由。
それにしても有料のスタンプが成功するや否や、そのまま企業プロモでシール使えますって感じにして、元々有料のものなんだから宣伝に使うならスタンプ 1000万円とアカウント運用費用月150万円負担してくださいね、という商品価値の醸造って素晴らしいロジックですよね。
前やってたmixi社のソーシャルグラフ再構築戦略に違和感があったのは、あくまでもユーザーのハッピーがそのサービスが持つソーシャルグラフを活性化すると思うのですよね。せっかく、既にオープンもクローズも兼ね備えた希有なサービスなのだから。そういう意味ではmixi社は今すぐLINE競合アプリを作って、リアルタイムメッセージングのコミュニケーションをマイミク間で促進してもらえば良いと思うのです。