March 10, 2012
iPad2をスルーしたからかもしれませんが、新iPadは注文しました。
買おうと思う理由
■Retinaディスプレイは、電子書籍普及のきっかけになるか。
僕も、あまりまだわかってないので間違ってたらごめんなさいなのですが、Retinaディスプレイの使い方って結構難しくて、ある意味、宝の持ち腐れになると思うんです。
理由としては、まずタッチインターフェースは「指で扱えること」というサイズの制約を持つので、画面上のUIとしての情報量が増えるわけではないです。
むしろ、まともに表示するためだけに画像パーツのサイズが4倍(縦横2倍ずつ)になるのでアプリのサイズは大きくなります。Webページの広告バナーも、最適化配信しようとすると4倍の画像サイズになります。大きなバナーは幅1000pxを超えますね。
iPad壁紙にいたっては、データを作るPCの側がRetina Displayがないので作るのが困難です。今は27インチ iMacあたりでも辛いんでしょうか。
おそらく今後、MacもRetinaディスプレイになっていき、Web、アプリに関わるグラフィックデザイナーは全員、買い替えることになると思います。開発者もなんだかんだと買い替えると思います。つまり、MacやPCの生き残り要素である「クリエイティブ用途」のためには全員買い替えが求められます。
だから、それが実現するまではiPadの真価は発揮できないかもしれません。
ただ縦横2倍のサイズまでのデータを画面内に突っ込んでもちゃんと見えるハズなので、写真はもちろん、PDFドキュメントや電子書籍のような、表示領域よりも大きい、もしくは読みやすくするためについ拡大してしまっていたようなデータは、視認可能な情報量が増えます。
目に入る情報量が増えると「楽しくなります」
写真はきれいに見えますし、文章データも読みやすくなると思います。
新聞の方が文字が小さくても読めるのに、パソコンだと新聞の文字サイズは読みにくいと思った事はありませんか?
やはり既存のPCモニターやiPad2までの液晶だと、書籍級の情報量を読むにはちと辛いです。
ちゃんと読むための文字サイズは一定の面積が必要なので、結果、画面を拡大したり、縮小したり、スクロールしたりして読む必要が出てきます。
電子書籍のEPubフォーマットはデバイスに合わせて良いようにレイアウトしてくれると思いますが、その代わりページ数が増えるので精神的に疲れるわけです。
これらの作業は相当のストレスになるので、結果的に何か電子書籍疲れるね、とボディブローのようにユーザーに負担をかけているのが現状ではないでしょうか。
要するにデバイス都合で制約がかかっているのが電子書籍の現状であり、そもそも電子書籍デバイスが紙のような可搬性や耐久性がない以上、せめて閲覧性だけでも紙に追いつく必要があると思います。検索性や保存性はその次だと思います。
ここがようやく現実的な商用ラインで解決できそうなのがiPadのRetinaディスプレイということになるんじゃないかと期待しています。
iPhoneは物理的な画面サイズが小さいので拡大縮小の頻度が下がる程度ですが、iPadの10インチ規模であれば、A4の資料のキャプチャを縮小無しで読めますかね?!。
昔の例だとWindowsだと、1600x1200+19インチブラウン管ではA4の資料はちとキツかったですね。最近普及しているHDMIでつなぐ液晶モニタはタテの解像度はもっと小さいので言わずもがな。
■最大のイノベーションはSiri対応
注意・追記
音声入力はあるのは確認されておりますが、Siriが搭載されてるかはよくわかりません。
「【新型iPad超速レビュー】iPadの進化のポイントはここにあり!」には、文字入力に音声入力ボタンがあるのはわかります。
が、
「新型 iPad の、外れたうわさ〜3. Siri は搭載されなかった」という記事があります
もしSiriがなかったら、後に書いてあるRetinaディスプレイのところだけご注目ください。自分も、そちらの方が盛り上がって書いてますので。
Siriの良さは、日本語の認識精度、そして、自然文解釈のクオリティ
ということになりますか。僕は音声認識の感覚が変わりました。
音声を適切に認識するためにはiPhone4S以降のデバイスに搭載されてるノイズキャンセラーが必須とのこと。
フリック入力やiPadの無駄に広いキーボードはあんまり好きじゃないのですが、タッチパネルで一番面倒くさい入力部分を音声認識でカバーできます。
ただ、iPadの場合イメージしてるのはパソコンがあまり使えない人向けです。
一番思いつくユースケースは、「○○にメールを送る」と「○○を検索」ですかね。
iPhone4Sでは、Siriじゃなくても音声入力の方で駅名検索とかで重宝してます。アプリ名だけが頭に思いついてるんだけどアイコンが見つからない!という時に音声でアプリを呼び出せるといいんだけどね。
なお音声認識は、Androidの音声認識と同じくクラウド側で行ってるので精度向上も期待されます。
【修正】音声認識は入ってるけど、Siriはないという状況のようです。カップラーメンを入れた時に、「タイマー、3分、セット」が使えなくなりました。残念。
■新しいiPadという再定義
今回、iPadの名前が「新しいiPad」という名前になりましたが、恐らく、この調子で「新しいMac」となることは予想されます。
というのもRetina Displayを軸に考えて行くと、クリエイターはおそらく仕事のためにMacを買い替える必要が出てくるからです。
要するに総取っ替えの序章が、新しいiPadということであり連続性のある識別名称は不要である、ということではないでしょうか。
失敗したら無かったことになりますがw
今回、デバイス要素ではiPhone4sが先陣を切っていたので、iPadに新規性がなく失望の声も聴こえてくるのですが、10インチだからこそ得られるユーザーエクスペリエンスを考えた時に、果たして本当にそうなのか?!は要注目。
おそらく発売日に店頭で買えると思うので見てからでも良いと思います。