July 16, 2011
人間は、印象論で物事を判断します。
特に「新しいもの」は「よくわからない」という理由で、批判の対象に上がりやすく、逆に、みんなにとって「当たり前のもの」は、甘い評価を受ける傾向にあります。
例えば、こんにゃく畑よりも、餅の方が死亡率が高いという話がありますね。
餅もいかにも喉に詰まらせて死にそうな食べ物ですが、餅は「日本の文化」というブランドを持っているので、喉をつまらせて死んだ人の方が悪いことになっていて、餅を撲滅しろという声は聴こえてきません。
こんにゃく畑は「ゼリーのメタファ」で作られていたため、「すぐに飲み込める」と勘違いしやすいという理由で、より多くのネガティブな印象を与えたんでしょう。
ある種の「わかりやすさ」が、こんにゃく畑を追い込んでしまったことを考えると、悲劇の商品だったとも言えます。
震災復興に向けた緊急対策の推進について
~第6回提言 家庭における節電対策の推進~
野村総研の発表によると、家庭の節電で効果があるものの上位に「TVを消す事」があるそうです。
今、節電対策で最も代表的なものがエアコンの温度設定を上げたり、そもそもエアコンをつけないというのもあるようですが、
・照明を消す
・TVを消す
が家庭での改善策のトップ2で、エアコンはその次だそうです。
少なくとも、エアコンを消してイライラしながらテレビを見るというのは、若干の本末転倒感が否めない、ということがわかります。
残念ながら、みなさんの一番の情報ソースであるテレビ局が、このことを伝える事はないとは思いますのでご注意ください。
小田急線の新宿駅出口にある、何本もの柱に掲げられた液晶モニタ(デジタルサイネージ)に、広告と一緒に電力使用量が表示されていて微妙な気分になっていたんですが、伝達という立てつけの元では仕方ないんだと思います。
テレビはなくてもそんなに困りませんが、エアコンがないと、緑なきコンクリート大国日本では生きていくのは厳しいです。今の日本は、もう、そういう国になってしまってるのです。そこを無視して、我慢するのは限界があります。
あまりに無理して健康を害して日本の生産性が下がるのが一番最悪なことだと思います。
エアコンの節電について余談ですが、エアコンの温度設定でよく勘違いしてる人がいまして、あれは
「エアコンのセンサーの周辺が目指す設定値」であって、別にエアコンの口から、その温度の空気が出てるわけはありませんし、本当に部屋がその温度になるわけではありません。
涼しい場所での26度設定より、日当りが良いなどで温度が上がりやすい部屋の28度の方が、エアコンの消費電力が高いことがありますので要注意。
エアコンの能力を生かすために、温度が上がらないように、ちゃんと扉を閉めるとか、カーテンを閉めるとかがいいんじゃないですかね。
丁度連休ですし、エアコンのフィルターの掃除をちゃんとするなどして、正しいパフォーマンスが発揮される努力はかかせません。
また、配管が古くなってガスが抜けやすくなってるエアコンなんて論外です。エアコンのガスが抜けてたら、いくら電気使っても28度にすら到達することはないため、エアコンは常にアクセル全開で走り抜けます。
p.s. 節電にはエアコンを切るよりテレビを切った方が効果大!はデマという専門家の話も。是非、ご参考ください。
ちなみに僕が一番言いたいのは、エアコンを切って我慢するというのが、なんとなく貢献してる感が強くて、日本人のメンタリティーに当てはまる部分なんだけど、それで暑くて寝られないのに、夜中もエアコン消しちゃうとか、どうなのかなーと思うし、何よりそれで体調崩されて、医療費がかかるのが一番の無駄だと思っていて、都会に住んでる以上、過剰な自己犠牲をベースにしたタケヤリ発想はやめたいなと言う、ベースの思想があったりします。しかし線路がゆがむぐらい特別に暑いんでしょうか。この夏は。