September 27, 2010
N-08Bを一ヶ月以上モニターしてきました。
最後に、テキストエディタ機能について、ちょっと触れておきます。
テキストエディタ機能を使うと、メモとして書いたものを保存できたり、書いた文章でメールが作成できたりする。
この機種にはキーボードがついているので、出張先からの帰りの新幹線でちょっとしたレポートを書いて、上司に報告するなどの用途や、気になったお店の情報や、思いついたことをカフェなどから書いて送るなどの用途が思いつく。
この機種の特徴は、何度も書いているが「使い勝手や中身が携帯そのもの」なので、i-modeネイティブなユーザーにとっては、使いこなすのに特別に難しいことはないだろう。そのまま使い慣れた携帯サイトにもアクセスできる上に、テキストエディタなどの仕事にも使える機能が用意されている、という面白い構成と言える。
一方、ノートPCやiPad Wifiを持ち歩きたいユーザーにとっての最大の魅力は、アクセスポイントモードと言える。いざという時にネットに繋げる手段、としては、この機種はとても頼りになる。
ちなみに、デスクトップに初期状態でアイコンがいくつか置いてあるが、ここは設定へのショートカットというよりは、ターゲットユーザーに提案できるようなWebサイトへのショートカットが置いてあると良いと思った。i-modeのポータルサイトがエンタメに寄っているので、もしビジネスターゲットであるならば、ビジネス向けのポータルページがあっても良いと思うが、その変わりになっても良かったのかもしれない。
基本的には本機種を購入するユーザーは、ドコモの携帯ネイティブなユーザー層で、普段は、そんなにパソコンであったり、iPhoneを使わないユーザーという認識でいる。
逆に言うと、自分が見る限り、iPhoneユーザーには「携帯を使えない人」という人も結構な割合いて、そういう人が本機種を使うと、i-mode端末特有のメニューの複雑さなどについていけない可能性が高い。
オススメしたいユーザー層としては、i-modeは使える既存のドコモユーザーの2台目にオススメしたい、ということになる。
ただ、一つだけ気になったのが、いわゆる普通の携帯電話についてあるさまざまなキーを、横長のキーボードに再配置するだけで、結構、使い勝手が変わってしまう印象があるということ。
携帯の場合は、ある意味「指が覚えている」ので、逆に、SH06Aのmenuボタンのように、「それ以外のボタン」をうっかり押してしまうと、かなりイライラするきっかけになったりするのだが、こちらはこちらで、通話キーなどがキーボード端末っぽくなく、1ボタンで呼び出せるようになっていたりと、結構面白くもあり、微妙な違和感もあり。
そこらへんが、「この機種は、良くも悪くも携帯」と思った理由であるが、実際に、どう携帯ネイティブユーザーに受け入れられるのかは興味がある。
また、個人的にはファンクションキーが、Fnとの組み合わせになっているのは煩雑だ。あらゆる選択肢がファクションキーで提供されている以上、直感的なメニューアクセスを提供したいなら改善を期待したい。Fnキー+カーソルキー横などで、ファンクションメニューを選択できても良いかもしれない。
あとマウスカーソルはいらないと思う。これはイマドキの携帯電話全般に言えることだが、基本のUIがキーに直で割り当てられたCUIなのだから必要性を感じない。なんとなく一太郎4とか5のころのマウスシステムを思い出してしまう。
携帯はカーソルキーオペレーションを極めていくのが、スマートフォンとの最大の差別化要素だと思うし、最近、iPhoneを解約して、携帯に戻ってきているユーザーもいるそうだが、携帯ならでわの「直感的な使い勝手」がiPhoneでは実現できないあたりがポイントではないだろうか。開発者が世代を超えてEmacsやvimにこだわるのと似たような特性が、日本人にはあるのかもしれない。
トータルでは、思い切った高機能i-mode端末として、個人的には重宝している。特に開発者にとっては、机に置いたままデバッグでアクセスできるし、キーボードでURLが入力できるのはとても便利である。このメリットは、メールで沢山書きたい人にもあてはまるメリットであり、「そういう携帯電話」として考えたら、スマートフォンより実用的なケースも多々あるように思える。
DoCoMo N-08Bレビュー
1.ハードウエア編
2.N-08Bでモバツイを楽しもう!(i-modeブラウザ)
3.アクセスポイントモードで、iPad wifiをネットにつなげよう!
4.みんなで使える電話機能、テレビ電話機能
5.DoCoMo N-08Bまとめ ←イマココ!