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February 13, 2010

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AMN主催の、パナソニックさんのVIERA 「3Dシアター」のイベントに行ってきました。

3Dと言うと、3Dで作られた映画アバターが、世界全体、日本全体、中国あたりでも大ヒットして、ジェームスキャメロン自身が作っていたタイタニックの興行収入記録を塗り替える大ヒット。

そんな熱いタイミングで、3D対応のプラズマテレビのイベントでした。

-・-

そもそも3Dって何なの?どうやって見れんの?というのを全然知らずに行ったわけですが、

3Dというと、子供のころの雑誌の付録にあった、赤と緑のめがねを思い出しますが、ざっくり言うと、似たようなものみたいです。

まず、そもそも映画製作の現場で、どうやって3Dの映像が撮影されているか?というと、こんな2つの目を持ったカメラで撮影されているそうです。

こうやって撮影された映像を、右目用の映像と、左目用の映像を、それぞれブルーレイディスクなどにデータとして格納します。

パナソニックさんは、この辺の映像制作プロセスから3Dを立ち上げるべく、ハリウッドにオーサリングセンターを作られているそうです。


再生するときは、1/120秒の速度で、右目用の映像と、左目用の映像を交互に再生する。

右目、左目の目の映像は、1/120秒の半分の速度・・・1/60秒の速度で展開されますので、右と左が、僕らの脳内にうまく入ってくれば、カメラの2つの目と同じ状況を感じられるわけです。

カメラの位置の差による「視差」の影響で、立体に見えるという仕掛けです。


でも、画面は一つやないか、どうやって、右目は右目用の映像、左目は左目の映像に見るんじゃ?

というのを解決するために、こんな感じの専用のメガネが用意されています。

これの実体は、「液晶シャッター」というもので、画面の右、左に同期する形で、右目、左目の映像が都合よく目に入ってくるようにコントロールしてくれるものです。

右目と左目の視力検査をものすごい速度で切り替えてるようなものです。


実際にメガネをかけた様子がこちら。

モデルは、ブロガーイベントはもちろん、オープンソース界でもおなじみのkoyhogeさん

メガネの上からかけられるゴーグルのような形になっていて、かけ心地は上々でした。


このメガネを通して見ると、映像が3次元に見えます。

この見え方については、もう百聞は一見にしかず、是非、発売されたら店頭で体験してくださいという以上の説明はできないのですが、僕がこう思ったというのをメモをしておきます。

・3Dの基本は、前に飛び出るのではなく、奥行きを作るもの、なんだそうです。

・炎がこちらに迫ってくるの映像は、不思議と熱く感じる。思わず、熱さを覚悟すると言った方が正しいか。これゲームやったら楽しいぞ。

・グランドキャニオンの映像の立体感はすごかった。

・あまり良い撮影方法じゃないと、前にいる人間がペラペラのパラッパラッパーのようになります(カキワリ効果と言うそうです)。でも、これはこれで可能性を感じました。

-・-

技術的に近年まれに見る、すごい仕掛けな上に、ソフト面でも、映画AVATARの成功が、今後の映画のリファレンスになるとも言われ、3Dを無視して、今、TVを買うというのはなかなか抵抗がある感じです。

とは言え、じゃぁお値段の方はおいくらか、というと、このVIERAは、液晶ではなく、プラズマTVなこともあり、40万~50万円ほどするそうです。

映像が好きな人と、お金持ちの人にはどんどん買っていただければと思う価格帯ですが、そうでない人には、さくっとは出せない価格ですよね。

当然、低価格で販売可能な液晶バージョンの3Dもパナソニックさんも作ってるそうですし、他社も出してくると思うのです。

しかし、液晶の場合は、仕組み上に問題があるそうです。

液晶TV、、、かなり安くなって、売れまくっていますが、やはり描画速度は遅いようですね。

以前のエントリーで、液晶は、4倍速のBRAVIAじゃないと買う気がしないって書いたことがあります。要は液晶は描画速度に難があって、高速の動きについていくのが難しい。そのため、4倍速といわれる高速描画をウリにしているTVじゃないとキツイこともある、と書きました。

でも、じゃぁ、4倍じゃない時に、どんな時にキツイのよ?というのがあって、当然、別にテレビドラマを見てるときなどは全然、問題にならないわけです。そもそも単体で見ていたら、遅延など感じられるわけでもありません。あくまでも比較したら違うよね、というレベルです。

今、問題があるとしたら、例えばFF13の動画シーンのスクロールなどがあげられます。店頭デモでも、FF13を使って差をアピールしてるケースが多いですね。

逆に言うと、それだけしかなかった、とも言えます。

ところが、実は、ここが技術的にキラーになりうるのが3D技術で、先ほど、1/120秒の速度で右と左の映像が切り替わっていると書きましたが、この切り替え速度はプラズマTVが得意とするところだそうです。

それに対して、液晶のような切り替えが遅い仕組みだと、「クロストーク」と呼ばれる、右と左の映像が重なって見えてしまう現象が発生しがちだそうです。

そうすると、3D映像が自然じゃないし、ぶれて見えてしまう。

つまるところデバイス特性としては、液晶TVは、3Dに向いていない。

あとは各社の努力によって、どれだけクロストークを抑えるかという話になってくると思います。パナソニックさんは、今回のプラズマディスプレイを、家庭用3Dの理想形に起きつつ、液晶も展開するようです。

なかなか難しい選択ですね。

ただの薄型大画面TV競争では、液晶が価格面で勝利を得た状況だと思いますが、3D時代にはプラズマの逆転になるのでしょうか。それとも液晶の改善で逃げ切るのでしょうか。


-・-

パナソニックさんは3Dを立ち上げる際に、ほぼ既存のHDMIのまま3D映像を伝送する技術を業界標準に持って行ったそうです。

高速な映像描画をするものなので、ケーブルの規格(ノイズ耐性)の問題はあるにせよ、原則として物理的な規格は変えていないため、3D立ち上げの際に、ユーザーの混乱は減ることになります。(とはいえ、TVやブルーレイレコーダーはリプレースが必要ですが)

ディスクの方も、半分のチャンネルだけを描画すれば、普通の2Dの映像でみ見られるそうで、原則的に、3D技術は、ブルーレイのソリューションの拡張技術のような形になっています。

一見、ギークすぎる技術かと思いきや、意外と、3D技術の立ち上がりは早いのではないか、とも思います。

というのも、当然、AVATARがブルーレイで発売される時までには、各社市場には製品を揃えておくという目標があるんじゃないかと思います。

つまり、あと半年ぐらいには、今回のプラズマのVIERAはもちろん、液晶テレビの選択肢も一通りそろっていることが予想されます。


映像コンテンツは、ブルーレイによるメディア販売の展開以外に、BS11というBSデジタルのチャンネル放送。またケーブルテレビのJCOMでも、最初はビデオオンデマンドの形で3Dコンテンツを展開していくそうです。

もし今後ありうる展開で、キラーとして考えられるのが、「FOX3D」でしょうか。

つまりアメリカのドラマチャンネルの3D化です。HD化も一番早かったですし、当然やってきますよね。

もしそうなったら、かなり面白い。

でも個人的に、一番期待しているのは、

「PS4 + FFxx」や、「Wii 3D」です。

お試し映像を見てずっと思ってたのは、

・当然、ファイナルファンタジー3Dはあるだろう。敵の攻撃をついよけてしまう、とかそういうのをやってみたい。

・「カキワリ効果」のような映像を利用して、スーパーマリオ3Dとか、アイスクライマー3Dとか、スカイキッド3Dとか、パックランド3D、リッジレーサー3Dやりたい。

やっぱり僕にとってのキラーコンテンツはゲームだろうなぁ、と思うわけです。
(アダルトも、、、、だけどね)

-・-

ちょうど40インチクラスの大画面液晶の価格がかなり安くなってきたので、そろそろ買おうかと思っていたわけですが、3D技術が一般発売前夜という状況が見えてきてしまうと、さすがに躊躇してしまいます。

繰り返し書きますが、AVATARの成功により、映画やゲームなどのエンタメの世界では、3Dは、もはや無視できない状況だと思います。制作コストが結構かかりそうなので、お金が回るコンテンツが作られる間はホットな状況が続きそうです。


しかし、iPhoneは発売日に買って、毎年買い換えるべしとか思っている自分ですが、家の中で1~2を争う巨大な設備であるTVを、技術が発展したからと言って、ほいほい2~3年で買い替えるのは気がひけます。

パソコンのように中古市場が発展してれば別ですが、リサイクル業者に行ってしまうようでは、基本的に手放す段階でゴミ扱いと言えますから、抵抗があります。

うちのTVは、4:3のブラウン管モニタですが、液晶モニタが発売されているタイミングで買ったものなので、D端子がついていて、STBを通じて地上波デジタルも見えています。地デジの放送なら、十分な画質は得られています。

もちろん、フルハイビジョンと比べると、さすがに解像度が低くて、PS3が全然楽しくないというのはありますが、それを除けば、「ただの大画面液晶」を買うメリットはそんなにありません。

それでも、なんとなく時代遅れで、買い替え時かなぁと思っていたわけですが、もうちょっと3Dの動向を見て考えても良いんじゃないかと思いました。

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