January 24, 2010
今しか書けない、かつ、書ける人が少ないと思うので、書いておく。
僕のアカウントは、twitterのオススメユーザーというのに登録されている。
オススメユーザーというのは、新規ユーザーが登録した時に表示され、まずとりあえずこれらの人から初めてみてはいかがですか?というリストである。
大変ありがたいことに、このユーザーに登録されたが故に、現在のフォロワーの数は、20万人を突破していて、ちょっとしたメルマガメディアを個人で持っているような感じとも言えなくもない。
ただ、最近、ツイッターがバブル状態にあるが故に、このオススメユーザーのフォロワ数を、まるでその人の実力が如く、過大評価されている向きがあるので、ちょっとだけ触れておきたい。
例えば、
「あたかも、Aさんだから25万人のフォロワーを集めました」
という文章を見かけることがあるのだが、まああっている部分もあり、間違っている部分もある。
何故なら
「オススメユーザーなら、ほおっておいても誰でも自動的に1,000人ぐらいは毎日フォロワーが増えていたありがたい仕組みだから」
ということにつきる。
つまり、オススメユーザーに登録されることで、
「ツイッターの規模拡大の波に乗れる」
えーと、言葉を変えると
「貴様が勝ったのではない。
そのモビルスーツの性能のおかげだということを忘れるな。」
ということである。これがオススメユーザー以外の人が書くと、次にくるアムロの台詞になってしまうので、今の状況を利用してえらそうに書くことにした。
もちろんオススメユーザー同士の増加量の差は、知名度などの差が要因で、当然、生まれているが、僕でも20万人に到達しているので、数字は相当下支えされていると考えても良いと思う。
僕がモバツイの作者だからそんなことないだろう、という意見も多少はあると思うが、まだ、ツイッターの右も左もわからない新規登録者が、能動的にモバツイ作者をフォローしたいと思うかというと甚だ疑問で、基本的には、「自動的についたチェックボックス」で偶然フォローされたというケースの方が圧倒的に多いハズだ。
もちろん、オススメユーザーは、デジタルガレージさんの選定の元で掲載されているわけだから、「Aさんだから、おすすめユーザーに載った」という考え方は、もちろん可能だが、かといって、20万人以上の人にフォローされる直接的要因にはならない。
よって、今までのオススメユーザーの結果を逆手にとって、「フォロワーを20万人以上集める○○力」みたいな文章があったら、そのフレーズに限って言うと、眉唾物だと思ってよい。
(もちろん有名人であればあるほど、そこに登録されなくても同じだけの人にフォローされる可能性はあるだろうが、現状、検証可能ではない、という意味でもある。)
さて、この文章が今しか書けないと書いたのは、オススメユーザーの仕組みが変わっていくからだ。
今までのように、新規ユーザーに盲目的に推薦される数人の有名人とそれ以外のIT業界やブロガーの有名人という構成から、もうちょっとカテゴリに細分化された形でのオススメユーザー構成になるようだ。
今までのオススメユーザーは、フォローされる側にも問題が伴っていた。
まず、
1.フォロワメールでメールボックスが埋め尽くされるため、メールを止めざるを得なかった。
誰にフォローされているかをまったく管理できない状態にあったので、知人や、僕が積極的にフォローしたい業界人からのフォローにも気がつかないという失礼な状態になっていた。それこそhmikitaniさんからフォローしていただいていたり(!)
ましてフォローされた直後は、誰もプロフィールを書いてないし、アイコンも登録していないので、ほとんど誰だかわからない。前に、「さおだけ屋はなぜ潰れないのか? 」の著者である山田さんを、フォローメールから見つけたことがあるが、それは本当に偶然だ。そしてメール送信を止めてからは、もう誰にフォローされてるかは一切わからなくなった。10万人以上の人を知る可能性への機会損失を続けている状況だ。
こちらからは、@で何かを意見を送ってもらったり、かつてフォローした誰かのRTがきっかけで見つけた人を見てみたら、実はフォローされていた、という流れでのみ新規ユーザーをフォローしているのが現状だ。
そして、
2.適切なカテゴライズがなされれば、カテゴリーによる、適切な繋がりが生まれる可能性が高くなり、フォローされた側のメリットも大きくなる。
他のユーザーよりも、いち早く同じ属性を持った人と繋がるスピードが速くなる。
「繋がる」というのは一方的にフォローするのではなく、こちらからもフォローする関係、という意味だ。
今までは、おすすめユーザーに登録されることで、フォロワーという数が増える代わりに、何個かのツイッターのメリットを捨ててきたわけだが、そこが改善されるというのであれば、今までオススメユーザーに登録されている人も、大変歓迎なことだと思う。
以下おまけ。こんな下に書くと読んでもらえないので、また機会あったら書くと思うが。
#1
同様に、鳩山首相がやろうとしていた「全員フォロー」もまた、ツイッターの「自分なりのTLを作れる」というメリットを捨てているわけだ。「全員フォロー」は、選挙区で握手をしているのと同じであり、ただのご機嫌取りでしかなく、間違っても「ツイッターで政治を変える」などと言った文脈のようなものではない。
政治家ともなれば、フォロワー全員をフォローするのではなく有識者などフォローする人は厳選するのが正しい利用法だろう。@で送られた意見を見るだけで十分オープンな議論は可能だ。
#2
余談ながら、若干、ツイッターがバブルってる状態にくぎを刺しておきたいのだが、ツイッターのつぶやきが読まれる条件は、
1.フォローされていること。
2.書いたつぶやきが、読み手が読める範囲の時間帯、一定量のつぶやきストリームに含まれていること。
3.相手に興味のある文言を書いていること、
の3つの条件があることを忘れてはいけない。
一番忘れがちなのは、2番だ。ヘビーなツイッターユーザーになればなるほど、時間軸のタイミングの一致が必要、ということだ。フォローしてる人が多いほど【読めるつぶやき時間幅】は狭くなるのが一般的な流れだし、流れ去ったログは無理に追うなと言わないとユーザーが疲れて、飽きてしまうので、僕はそういう主張をしている。
時間の制約を越えて多くの人に知ってもらうためには、1.何度も書く。 2.RTされる。3.まとめブログやネタフル、外部サイトに取り上げられる。(あと、4.モバツイのバナーに出広する :->)というあたりが考えられる。
故に単純にフォロワー数が多ければ影響力が大きいかというと、それは「大事な前提条件」でしかない。ここを読み違えると、いずれ「ホームページブーム」と同じように失望される。もちろん無意味な失望だ。
つぶやきが見られて、何かにたどりつくまでには、広告バナーのCVR / CTRみたいなものが存在すると言って良い。つぶやきは一定位置を保てないし、クチコミが発生すればRTなどで再配信されるので、計測できないだけだ。
でもそれは、広告キャンペーン+blogshereでのクチコミの拡散も同じだったでしょ?twitterはテキストベースで、シンプル、人が集まり、クチコミ発生機能を内包したツール、になってるだけで、基本的には何も変わらない。RTは安全性を重視した結果、もしかしたら拡散性がシュリンクするかもしれないけどね。これも母数が増えた時に危険性を避けたい、というtwitter社の思惑はあると思うので、ユーザー母数さえ増えれば結果的に問題がなくなるだろう。
#3
僕のバブルの定義は、「適切なツイッターの知識を持っていない人が、ツイッターを(ビジネスで)勧める立場になる」という意味だと思っている。ちょっと前は、例えば身近なところだと、AMNの徳力さんや、Smashmediaの河野さんのように、さまざまなスタンスから、適切な知識、経験で判断もできている人が、アドバイスができていた範囲から、一歩越えた時に、それこそワケのわからない情報商材が出たりして、制御不可能な評価状態に発展していく状態をバブルと表現している。キャズムを超えるという言葉と同義かもしれないね。
こういうことを書いてくださる人がいるのはとても心強いです。ありがとうございます。
まあぼくは「さまざまなスタンスから」は自信がありますが、「適切な知識、経験で判断もできている」についてはちょっと自信がないですけどね(苦笑
Twitterにはぼくも(稚拙な表現だけど)画期的・革命的なウェブの進化があると思っています。ここで自由に語られる「生で今の声」はブログで得られるもの以上で、とくに企業と消費者がもっと理解し合える状況を望む立場からすると興奮が隠せなかったりします。
と同時にそのぼくの興奮に冷や水を浴びせるようなひどい使われ方が散見されるのも事実で、とくに日本ではDell型のセールメルマガ的な活用にばかり注目を集めているのも残念ですね。
ま、自分がそうじゃない使い方を証明しろって話なのですが。がんばります。
あなたはどうやって、登録してもらったんですか?オススメユーザー欄に。