November 28, 2009
サラリーマンが会社からお給料をもらうと、平均的な年収の人であれば、大体10%の所得税がかかっています。
もうちょっと詳しく言うと、もろもろ想定されている経費的なものをさっぴいた残りに対して10%の税金がかかるようになっているので、丸々年収に対する10%がかかっているわけではありません。
それに対して会社(法人)の場合は、会社の儲けに対して40%の税金がかかるようになっています。
40%というのはアホみたいに大きい金額なので、意味なく税金を支払うには高すぎる金額です。更に言うと、売上の上がったタイミングや、在庫がはけるタイミングなどは、もろもろビジネスの都合でタイミングがずれるので、何も考えずに売り上げからコストをバカ正直に引いた金額を納税すると、実際は払わなくても良い税金を払うことになります。
そこで、会社は、会社組織の運営に心地よいようにお金を使っていったり、さまざまな活動を通じて、不用意に、40%の税金を納めることなく、会社活動を運営していることが求められます。
そんなお話なのですが、どこの力が働いたのやら、何やら僕の教育用が如く以下の本を献本していただきました。
光文社
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今、年末までにAdobeがクリエイティブスイート…CS4がキャッシュバックキャンペーンをやっています。
CS4の製品群によって、最大50,000円までのキャッシュバックが行われrます。
オンラインで購入すると即値引きになりますが、量販店でパッケージ購入した場合は、バーコード部分を送ることで、購入とは非同期にキャッシュバックが行われるようです。
来年、CS5が出るので、それまで待つという手もありますが、Adobeのアップグレードは、過去3世代(メジャーバージョン)までアップグレード対象になるので、僕が持っているStudio8は、今のCS4までしかアップグレードできないようです。
つまり、Studio8やMX 2004のユーザーは、特別版が用意されない限り、一旦、CS4にアップグレードしておかないと、iPhoneアプリが作れると言われているCS5にアップグレードできなくなります。
そこでCS4のアップグレード版、Web Premiumを検討したとします。
Web Premiumは、FlashやDreamweaverに加えて、Photoshop、イラストレーターとかなり全部入り感のあるパッケージです。
Adobeのサイトによると、Studio8からのWeb Premiumのアップグレードは、箱付きのパッケージ版で、123,900円で、Web Premiumですと、キャッシュバックが2万円帰ってきますので、実質金額は、103,900円です。
「ADOBE CREATIVE SUITE 4 キャッシュバックキャンペーン」
しかし、CS4についは、ネットで検索してみると、CS4が発売された頃に発売された、発売記念版というのがあって、まだネットで探すと買えるところがあるようです。
こちらは割安のパッケージになっていて、例えば以下のお店では、95,400円で売っていました。
アドビ クリエイティブスィート 4.0
ウェブプレミアム 日本語版
アップグレードB 版 Win
価格 95,445円 (税込) 送料込
残りあと2個です
この発売記念版は、キャッシュバックキャンペーンの対象外だそうで、これを買って2万円をもらうわけにはいかないのですが、それにしても、単純に発売記念版を購入した方が安いわけです。
しかし、ちょっとここでもう少し考えてみます。
仕事で購入する場合、CS4は当然、経費扱いとなるでしょう。
ということは、法人であれば売り上げに対する経費となりますから、CS4 Web Premiumを購入することでの節税効果は、購入価格の40%になります。
発売記念版を購入した場合、
95,400 * 40% = 38160円分税金を減らすことができます。
それに対して、キャッシュバック対応のパッケージ版を量販店で購入した場合は、仮にアドビストアと同じ118,000円だったと仮定すると、
123,600 * 40% = 49,440円
本体の差額は、123,600 - 95,400 = 28,200円
節税額の差は、 49440 - 38160 = 11,280円
ここに、キャッシュバックを加味して、Adobeストア基準で見ると、
お得な金額 =
11,280(節税差異) + 20,000(キャッシュバック) = 32,280円
本体価格の差額は、 △ 28,200円
ですので差額は、+4080円
キャッシュバックの扱いをどうすんだというのはありますが、仮にキャッシュバックをお小遣いにしてしまった場合、今、キャッシュバックキャンペーン対象で販売されている値段の高い方で購入した方が、4080円お得になる、という逆転現象が起きます。
(間違ってたら指摘してください!!!)
つまり、法人税が40%も持っていかれるというルールがあるせいで、会社のコストの使い方については、いろんな技を考えることが可能だということです。
(さらに買いに行った人には、量販店のポイントがつきますね!!!)
じゃぁ、利益が出てしまったなら、法人税を減らすためにどんどん物を購入したら良いじゃん、と思うのが、割とありがちな発想パターンですが、現実は、CS4を購入するのに10万~12万のコストをかけていることには変わりないわけです。
さらにその物を無理やり買っても、結局は40%しか節税効果がないので、残り60%は支出が増えることとなります。
つまり、やっぱり物を買えばトータルでは貧乏になります。
無駄遣いするのはやっぱり無駄でしかない、ということには変わりません。
会社の経費だから全然OK…みたいな理屈は、あまり正しくないということを示しています。
社員が沢山いれば、売り上げ規模が高くなるので埋もれるのですが、細かく見ると結局、社員分で按分してその60%のコストを負担しているという事実は変わらないわけです。
とはいえ、じゃぁそれを諦めたからと言って、社員のお給料で分配されるわけではないので、だったら、どんどん経費で使っちまえという話になるのもまた自然というわけですね。
そこをうまくコントロールして、モチベーション向上や生産性向上に結び付けていくのがマネジメントの役割ということにになるんだと思います。
これも法人税というルールをベースに世の中が動いている部分とも言えます。
もしかしたらAdobeのキャッシュバックキャンペーンも、この辺の法人税のルールをうまく利用して行われているのかもしれません。
スモールビジネスの制作会社の経営者層にはずばっと刺さるような企画なのかもしれません。
ちなみに、個人ないしはフリーランスの場合は、法人税のように40%取られる人は、年収2000万オーバーぐらいの人なので、通常は、課税所得に対して、10%か20%の所得税が取られる人が多いかと思います。
このレートだと逆転現象は起きずに、発売記念版を探して購入した方が安くなります。
(サラリーマンは、そもそもこういう経費申告をしないと思うので、ある程度、給与外収益があって確定申告する人の話です)
注意!
キャッシュバックは正しくは雑収入として計上すると思うので、実際、こんなことをやったら脱税扱いなのかもしれません。本書紹介に絡めたネタということで。
それでもキャッシュバックのディレイが起きるので期をまたぐ可能性がある、とか、パッケージ版だと非同期だから取引実態がよくわからない、とか、キャッシュバックを取り巻く秘密はいろいろありそうです。
・・・ちなみに僕は、Photoshopとかいらないし個人なので、1円でも安い方が良いのでCS4 Web Standardのアップグレードを購入しました。実は発売記念版は、アマゾンがぶっちぎりに安くて、40,795円で購入できます。こっちはFlash,Firerworks , Dreamweaverなどの旧Macromedia製品のスイートとなります。
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