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September 13, 2009

本エントリーは、与太話です。

J-CASTニュース : 「CanCam」「JJ」が凋落 女性誌売れなくなった理由 

ここを読んでて思ったこと。

「クライアント(広告主)よりの昔ながらの雑誌作りをしているからですよ。この春はコレがはやる、秋はアレがくる、みたいな企画をやっていますが、クライアントが売りたい商品と企画をくっつけただけ。高額商品が売れたバブリーな時代にはそれでもよかったのですが、バブル崩壊で景気が悪くなり、消費者の生活スタイルや嗜好が変わりました。旧来型では売れなくなったんです」

そこで台頭してきたのが、「小悪魔アゲハ」(インフォレスト)、「SEDA」(日の出出版)、「ブレンダ」(角川春樹事務所)、「グリッター」(for LAYLA)といった、ギャル系、ストリート系の新しい雑誌だ。これらはクライアントよりの旧来型とは異なり、本当に店ではやっているものを特集し、読者目線での誌面構成がうけた。


結果論、時間軸を俯瞰して見ると、「台頭してきた」という表現になってるが、やってる本人達はどうだったんだろう。

要は大手のクライアントをがっちり掴んでいて有利に事を運べてきた保守本流の既得権益が、ユーザーからそっぽを向かれて凋落ムード、それに対して大手のクライアントと組めずに、できることをやっていたところが、この不景気と相まって新鮮味を持って、顧客から注目された。もしくは、彼らが頑張った、優れていた。

ということですよね。

こういうのをパラダイムシフトって言うんだろうし、イノベーションのジレンマとも言うんだろうけど、予想だけど、やってる本人達は苦境の中で、「自分たちができること」を頑張ってきたんじゃなかろうか。

明らかにマーケティングの観点から見ると非効率だったり、お金が回るという側面からすると不利な立場に立たされていたんじゃないだろうか。

ストリート系は、本人達は面白いと思っていても、計算尽くでこれが来るというスタンスよりも、こういうのが素敵だ、楽しい、と信じてやってきていたんじゃなかろうか。

そう考えると、既存企業が、このイノベーションを起こすのって、どう考えても難しい。

結局、そういう企業を辞めて、自分の信念に従って信じた人だけが作れると考えるのが妥当なのか。

企業は通常、自社のコアコンピタンスや効率を考えて取捨選択をするのは自然だから、そう考えると、やっぱり既存企業がイノベーションを起こすというのは、もはや「信じてやってきたもの(やらせてきたもの)がたまたま当たる」という方法でしか成功しないのではないだろうか。

と考えると、社内の本流にいる「自分たちがこの会社を支えてるんだ」という冷ややかな目の中や、そんなことどう成功するのか想像もつかない、というまっとうな上司の元で、社員が信じるものを突き進めさせられる企業体って、どんな会社なんだろう。

モバゲーなどが成功した例なのかもしれないけど、もうちょっとロングスパンで頑張って成功した例ってあるんだろうか。

そう考えると、買収して伸ばすというのはまぁ確実な手法なのかもしれないが、googleみたいに元社員の会社を買収してgoogleに戻ったら以前よりもよい待遇になるというあたりに、それまでの社員との間で微妙な関係になるような話も聞くし。同じ人なのに、googleにいる間にそれが何故できなかったから、と考えると、会社って何?みたいな話にもなるわけで。

とはいえ、会社辞めてリスクをかけられるぐらいの情熱がないと、思いつきレベルでは、うまくいくハズもないという考えもなくはないので、合理的と言えば合理的なのかもしれないな。

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