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藤川真一について


初代モバツイ開発者
想創社再創業 / KMD博士課程
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May 23, 2009

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インフルエンザの情報公開について不適切であったことについて、感染者の家族がネットでのバッシングを懸念して事実の公表をしなかったという話があるそうな。

J-CASTニュース : 川崎市の感染公表遅れ 「ネットのせい」は本当か

こうした経緯について、毎日では、「感染者を差別するネットの書き込みが公表にまで悪影響を及ぼしている」とネット上の誹謗・中傷に原因があるかのような見方をしている。

そもそも余計なことをワイドショーで映したり、言わなきゃ良い。

何を伝えて、何を伝えないのか、大事なことは何なのか?を判断して、余計なことを言わず、かつ視聴者の興味を満たしたり不安だけをやわらげる情報だけを提供すれば、それ以上の影響拡大は防げる。

言ってることが理想論すぎるかもしれないが、今の番組作りはやや煽りに徹しすぎており、関係者が失言でもすればこれ幸いと放映してしまうマスメディアが、もうちょっとソーシャルメディアリテラシーをもって露出内容を調整するだけでもかなり変わってくるのではないか。


Google Trendsに出てくるキーワードはTV番組のキーワードにモロ影響されると言われるが、一次情報としてのTVや新聞の影響はものすごく大きい。一言で言えば、「みんなTVや新聞が大好き」だと言うことしか見えてこない。

TVや新聞が、余計に問題を拡大するような煽り方や報道の仕方をしなければ、ネット世論も面白がったり、することはない。

そもそも「ネット」とはなんだ?

ネットとは、人の総体である。

否、人の総体でしかない、が正しい。

インターネットと言う通信手段を通じて、人の興味や関心がリアルタイムに繋がるということがネットである。

故にネットの向こうにいる人たちが、過剰に興味を持ちさえしなければ、実況中継と称して現場に行くなんてこともない。

火事場の野次馬というのは、近くで煙が上っているから、消防車がやってくるから集まってくる。

マスメディアは、それぞれの手段で「人が知り得ないものを伝える」という役割を担っていると思うのだが、ユーザーが独自に撮影し、現地の情報を全然違う場所にいる人たちと共有する時点で、従来のマスメディアのいくばくかの機能を肩代わりしてしまうことが可能になった。

故に、野次馬たる一般人が、ネットを通じてマスメディアと同じ機能をすることで、さまざまな興味や主観的意見が加えられる中で、「ネットは怖い」などと言われることも行われるようになった。

しかし、本当の一次情報を一般人が知り得ることというのは、やっぱり難しい部分があって、秋葉原の例の一件ぐらい象徴的な場所でさえなければ、せいぜい火事場に出くわした、災害に出くわした程度のことしか、早々ネットを通じて広まることはない。

むしろ、渋谷のスパの爆発事故でtwitterでリアルタイムに広がった時に、何がきっかけだったかというと、「マスコミのヘリコプターがうるさい」ということだったと記憶している。

結局の所、一次情報の担い手であるマスコミの優位性はちっとも変わっておらず、ネットが何を担っているかというと、まるでニコニコ動画のように、マスコミが作り出した映像に対して、文字でツッコミを入れる、というあの構図そのものでしかない。

つまり、ネットは視聴者が繋がっていること、みんなTV大好きなこと、を意識した取材、報道を心がければ、いくばくかのネット経由の中傷をコントロールすることは可能だと思う。

きっとマスコミは、まだまだ視聴者同士が直接繋がって行動するということを意識したコンテンツ作りをできていないのだろう。人が悪ふざけをし出す強力なヒントを視聴者に送り出しているということを認知した時に、初めて「ネットは人の総体」であるという意味を理解してもらえるんだろうなと思う。

「ネット」とか言う、やってる本人達もよくわからない枠組みで捉えている間は、こういう問題は解決しない。

そもそも昔から個人についての報道がなされると、中傷の電話や手紙が殺到するなんて話はある。

わざわざ本人に中傷の電話する暇な人がいて、本人に自分の不満を一言伝えたいという非生産的なモチベーションが、僕には全然わからないのだが、逆に、そういうパワーの存在があることを認めた上で、もし、そのパワーをネットに吐き出してくれた方が、よっぽど本人達にはマシなのかもしれない。まぁこの辺はツッコミ所はいろいろあろうが。

今回感染した神奈川県川崎市の女子高校生(16)の母親も、ネット上でのバッシングを恐れたようだ。毎日新聞の2009年5月21日付記事によると、市に対し、「娘がショックを受け自殺するかもしれない」と訴えた。

ということで、上記の訴えは、「視聴者を煽ることに慣れすぎてるマスコミ」と「ネットで繋がる野次馬」の組み合わせが正しいんじゃないかと。

現在のネットでのバッシングというのは、かつての芸能人のゴシップをしらじらしく放映し、うまくプロモーションに繋げてきたワイドショーや、ニュースステーションが作り出したニュースのショー化の先にある進化系であると思うのだがどうだろうか。マスメディアの人たちしてみれば、突然変異も良いところかもしれないが。


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