April 25, 2009
よく言うよね。iPhoneはPCを必要とするから携帯ユーザーには使えない云々って話。
言ってることはわかるんだけど、じゃぁ、なんでiPhoneにPCが必要なんだろうね?
キャリアをスルーしたユーザーコミュニケーションを行うために同意を得るアクションと、成長途上のファームウェアのアップデートを安全に実現するためにPCと関連づけさせる必要があるという基本的な制約がまずあるんだろうけど、それ以外だと、やっぱり僕等がPCと繋がることを必要としたから、じゃないのかな?
そもそもiPhone経由で曲が買える、アプリも買える、メールもできる、そもそも何でiPhone使うのにPC必要なんでしょうか?
結局、僕等がPCに繋げたいと思うからこそ、PCとの連携が必要なのでは?
例えば、iPhoneの画面キャプチャってうまくできていて、あれって僕等がソーシャルメディアでiPhone画面を自慢するのに使うようによくできてる。あの画面を取り込む時にPCに繋ぐ。PCなかったらメールで送らなくちゃいけなくて面倒くさい。
もしiTunesと繋がらなくて、音楽は全部オンライン経由で購入してください、とかだったら暴動が起きるよね?つか、iPod製品じゃないし、それ。
最先端と言われるPCのユーザー・・・つまり、Macを売っているアップルがリーチ可能な顧客達は、最先端で目が肥えていて保守的でワガママだ。
すぐ自分たちの流儀に気に入らないところがあると、こんなの使えねぇアップル終わったって話になる。
つまりPCと繋がることを想定しない作りだったら、アップルが得意とする顧客が離反する。
結局、今のマーケットに合わせた時の最良のデザインなんじゃないかな。
急峻な変化をするとユーザーはついてこない。だから徐々に変化をしていく必要がある。
あわよくば、ゆでがえるのように気がついたら新しいコンピューティングの世界にどっぷり浸かってるぐらいが理想の変化だ。
そう考えたときに、iPhoneのデザインって理想だなーって。アメリカのプロダクトだからなんだろうけど、googleサービスの異常なまでの親和性の高さ。これは確実にPCでgoogleを使ってブランド価値を感じてるユーザーだからこそ享受可能な世界だし。そう考えたら世界で広めようと思った時に、アップルが得意とする「PCの世界を外に持ち出す」という考え方は自然である。
もし日本のケータイと同じようなクローズドな世界を構築したら、肝心の既存顧客であるMacユーザーがついてこない。それじゃ成功しない。iPhoneが今やるべきことは、今まで携帯なんか使ったことのないキモオタ・・・もとい、PCインターネットユーザーがモバイルの世界でキーボードから離れることだと思う。
日本のケータイのようにPCを知らずともケータイ使えますというユーザーを駆逐するのは次のステップではないだろうか。
・・・そろそろ、そうなっても良いのかも知れないな。もしかしたら今、僕等はiPhoneというベータテストに参加してるのかも。iPhoneにPCを必要としなくなった時がβが取れる時なのかもしれない。
ネットブックの成功は、まだまだみんな保守的だな、と言うことの現れで、「ただの安いノートPC」というレガシーなネットブックが売れたってのは、アップルの選択は間違ってなかったんじゃないだろうか。だからアップルがネットブックを出すとしたら意外な印象ではある。最先端かつ独自路線を歩んでるのに何故退化する必要があるのかわからないし。儲かってないならともかく。iPhoneのアクティベーション用PCとして100円で配るためだったりして。
appleはiPhoneやapple TVなどを成功させモバイルシーンやリビングを独占し、Macは「作り手のための最強のマシン」であり続けることが行く道なんだと思う。すでにMac Proの位置づけはそんな感じになってるし、最高のPC Unixという魅力を理解できるユーザーにとってはMacは理想郷になりつつある。
「キーボードを捨てよ。フリック入力で町に出よう」
・・・と、こないだappbankの中の人にフリック入力を実践してもらって初めてフリック入力なるものを認識した僕が偉そうに言ってみました。
YouTube - iPhoneでのフリック入力
これに慣れると、携帯みたいに同じボタンを4回も5回も押すのがバカバカしくなってくるかも。その代わり頭の体操みたいで、若者力を求められてる感は否めないのですが。10代ほど向いてる入力方法である。
AppBankの中の人です!!!
トゥース!!!