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藤川真一について


初代モバツイ開発者
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April 22, 2009

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Web2.0は死んだとか言うbuzzwordに影響されてる開発者は、自分の開発手法が当たり前のようにWeb2.0化していることに気がつくべき。

結構、このblogでもWeb2.0というキーワードについて書いてきてしまったので、もしかしたら矛盾しちゃうかもしれないけど、改めてオライリーさんが書いているWeb2.0とは何か?という以下の文章の翻訳版を読んでみました。

Web 2.0:次世代ソフトウェアのデザインパターンとビジネスモデル(前編):コラム(終了) - CNET Japan

この文章すら読まないで、Web2.0って何?とか言ってる人って多かったんだろうなぁとつくづく思わされる。Web2.0ブームって、この文章を読んだ誰かの私見が切り売りされていったんだろうなぁ。

だってタイトルに「次世代ソフトウエアのデザインパターン」って書いてあるじゃん。デザインパターンだよパターン。

プログラムで考えたらデザインパターンで飯が食えるなんて誰も考えない。カネ稼ぎたければ、あくまでも有用な実装と運用こそが大事なハズだ。

じゃぁ参考にならないかっていうとそんなわけはない。AmazonやGoogle、その他のさまざまなトップランナーの事例がそこに書かれていたというワケ。

この文章は長い文章にいろいろ詰め込まれているので、例を一つだけあげたいと思います。

それ以前のWebとオライリーさんが言っているWeb2.0とで明確に変化が起きたと言いきれるもの。

それは、

「パーマリンク」と「RSS」

です。

cnetの文章から引用

ブログを特別なものにしている要因のひとつは、RSSと呼ばれる技術である。 RSSはウェブの基本構造に重要な進化をもたらした。ウェブの初期のハッカー たちは、CGIを使うことで、データベースと連動したウェブサイトを構築でき ることを発見した。RSSはそのとき以来の重要な進化である。RSSを利用すれば、 ページにリンクを張るだけでなく、そのページを講読し、ページが更新される たびに通知を受け取ることができる。Skrentaはこれを「インクリメンタル・ ウェブ」と呼ぶ。「ライブウェブ」と呼ばれることもある。

 確かに、「動的なウェブサイト」(データベースと連動し、動的にコンテン ツを生成するサイト)が静的なページに取って代わったのは十数年も前のこと だ。ライブウェブの新しいところは、ページだけでなく、リンクも動的である 点にある。ブログにリンクを張るということは、変わり続けるページにリンク を張ることに等しい。個々の記事にリンクを張るときは、「permalink」を利 用する。ブログに更新があった場合は通知が届く。このように、RSSフィード はブックマークしたり個々のページにリンクを張るよりも、はるかに強いつな がりを生み出す。

こういうのって今、Webサイトを設計する上で、普通に考えなきゃいけない考え方だし、確かにRSSで少なくとも僕は明確にインターネット体験が変わってる。

例えRSSそのものをRSSリーダーで購読してなくたって、友人とのコミュニケーションやtwitterも含め、さまざまな場所で恩恵を受けているハズだ。

ただじゃぁ何故、RSSが十分な期待に添えなかったか?というと、RSSを望む方向に良い感じに昇華させられなかっただけ。

RSS自体は、当たり前のように使えるデータフォーマットとして、僕は完全に成功してると思ってるけど、多くの人はもっとURLをブックマークするぐらいの存在として使われることを期待してた。

でも、そこまでのカタチに持って行けなかったのはRSSが悪いんじゃなくて、後の人たちの努力不足。もしくは期待が的外れだったり、まだ進化途中だったり。


似たような話で、たまにセカンドライフが期待に添えなかったことについての話が出る。確かにセカンドライフのスペックそのものがイケてなかった部分はあるらしい。同一SIMの最大人数とか、横向いてるだけで人の存在が見えない3D空間そのものの弱点とか。

でも、一番ダメだったのは、それをどう生かすか?という属人的な部分なんじゃなかろうか。ものすごい熱意の人が、ものすごい才能を持って、人が集まる場所にしようとする人がいたのか?という話。

WebSigでセカンドライフのイベントをやったときに、ものすごい情熱を持ってる人に話をしていただいた。それ以前に、僕等がQTSSを使ってネット中継をしたんだけど、それをセカンドライフ内で見るための素晴らしい会場を3カ所も作ってくれて、さらに当日にセカンドライフ内の会場に張り付いて、お客さんの誘導をしてくれていた人たちが存在したことはマジで感動した。

この体験は新しい!と。

彼ら、彼女らが今もセカンドライフをやってるのかわからないけど、あの時には確実にセカンドライフがもっと普及したらいいなと思ったから協力してくれた部分はあると思う。WebSigをお手伝いしてくれる同業の人達じゃなくて、誰かわからないセカンドライフユーザーが、WebSigの中継を手伝ってる。終わっても一緒にお酒も飲めないのに。

彼らは、電通を含めた世間一般が期待しつつあったようなビジネス的な流れとは付き合いたくないと言ってた。そういう流れが来たら怖いって。アメリカ大陸のインディアンのようなものだ。アメリカ大陸はゴールドラッシュになったけど、セカンドライフはそうならなかった。それだけ。

もし彼らが今も情熱を持ってセカンドライフをやっているとするならば、それはビジネス的な期待の失敗とは無縁のまま、今も楽しんでいることだろう。もっともっとピュアじゃなきゃ。(こう書くと勘違いされるけど、僕はセカンドライフはやりません。3D酔いするので車ゲーム以外、今の3D技術は対応不可。僕の好き嫌いとは別問題なので。)

カネになるか?ならないか?、キャズムを超えるか?超えないか?が成功のバロメーターなのか?というと、ネットの技術においては完全に的外れである可能性はある。そもそもネットは同好の士というスーパーニッチが、自分のリアルな行動範囲や時を超えて出会えることこそが最大の魅力じゃないのか。

Web2.0は死んじゃいないし、普通に使ってるし作ってるし、自分たちのビジネスに役に立たなきゃスルーすれば良い。何よりオライリーさんが言っていたトレンドは、次なる技術トレンドの下地になっている。

それこそ注目されてるリコメンドなんてのは集合知の先にある技術なわけだし。

それとカネになるかならないかってのは全然別のことであって、Web2.0という概念にアンタらのビジネスの成否まで押しつけて勝手に終わったとか言ってんなってハナシだ。


p.s.これとか最高じゃね?「信頼性でWikipedia対抗 朝日新聞、講談社、小学館など無料辞書サイト」wikipedia(無論web2.0の代表例)がなかったら、こんなこと起きてないし。これが集合知に対するカウンターパンチなら、どんどんやれ!って話だし、是非、儲ける仕組みを考えて実践して欲しいところ。

p.s.2.広告っておいしいところの取り合いだし、スポンサーの絶対量が増え続けるわけじゃないので、プレーヤーが増えたら収益が薄くなるのは当たり前。そもそもそれだけの収益をもたらせてるんですか?という基本的なところ重要で、PVと売り上げの相関が見えなければ、PV増やしたってビジネス的にはゴミですよ。だから露出さえあればカネに変えられる電車広告と同じような金融とか、エロ、コンプレックス広告が出てくるわけで。(F's Garage:イケてないモバイル広告)

p.s.3.梅田さんは、googleこそが無限に広告エリアを作り出せる情報発電所と言ったけど、僕はあらゆる商品をASINでマッピングしてカタログを作っているAmazonの方がスゴイと思う。あれこそマーケットプレイスとしてのデータベースマーケティングの極み。Web2.0で言う「インテルインサイド」だ。広告が、あくまでも物流やサービスに紐尽くなら、Amazonがサチった瞬間にgoogleの広告事業もサチる可能性は高いのでは?

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