January 25, 2009
同じ「日本語」でも、そのビジネス的意味や意味しているモノが違うので、口頭でわかったつもりになっても、全然思っていることが違うということは、まぁよくある話。
それを解決するために「仕様書」とか「指示書」とか「資料」を作るわけだ。
・相手と距離が取れてなくて、わかったつもりになっていつもトラブルになる人
・人に物を伝えることがうまくない人
・必ずしも自分の得意分野ではない話
あたりでは、必ずパワーポイントやExcelで図や表を使った資料を作って共有して欲しい。
もしあなたがその立場にないのであれば、「自分の解釈が間違ってないか、こういうの作ってみたんですけど見てもらえますか?」と確認を促そう。(メールで送って終わりじゃなくてMtgで話そう!メールはコミュニケーションとして不完全だから。)
そこで伝えて欲しいのは、
1.コトバの意味や目的を改めて書く。
2.そこで、やること
3.そこで、やらないこと、できないこと、無いと思ってること
4.この中でチャレンジすること、余裕でできること
コトバの意味というのは仕様書とかだと「用語集」などでカバーしたりするが、これ結構重要で、その意味をわざわざ書くのは、そのコトバの解釈が人や会社によって違うからだ。
同じ言葉を使っていても思っているレイヤーが違っていたりして、全く誤解をしたまま話を進めていることが多々あって、紙に書いて共有した瞬間に不整合に気がつくなんてことはよくある話。
こういうのは黙って進めると、開発や制作などの実装の段階で気がつくわけだが、その段階までに、後戻りできないことが見つからなかったら、そのプロジェクトマネジメントは負けだ。
自分が思ってることと、他のステークホルダーが思ってることとの差違を露出させるために、相手に「ん?なんか違くね?」って思わせる資料を作ろう。
疑問に思ってることが共有できれば一歩先に進んだと言える。
また、「やること」は割と誰でも書けるんだけど、「やらないこと」を適切に書けない人が結構多い。
この「やらないこと」に、仕様漏れや意志の不整合に隠された真実が見えてくる可能性が高いので頑張って絞り出すべし。
さらに言うと、「やること」だけでは期待がプラス方向に発散して、後々面倒なことに発展する可能性が高い。それは専門家の側が「当たり前にやらないでしょ」ということを暗黙知化しすぎていて、それを共有しないことが怠慢であったとも言えるので、これもまたプロジェクトの失敗に繋がる。
「やらないこと」を適切に共有してこそ正しい実現性の担保が得られると言っても過言ではない。
ただ、「やらないこと」だけをエンジニアなどが上げていくと、経験上、絶対にネガティブになって、物事を進めたい側の人には嫌がられるので、あなたにとって「チャレンジすること」と「普通にできること」を切り分けて話そう。
「チャレンジの高さが低い」人は、スキルがないとみなされると思うが、できないものをできると言って後で苦労するよりは、そこで頑張るか、頑張らないかを見極めて適切なリソースを入れるかというPMの仕事に委ねるべきだし、もしくは、ここまでなら休日頑張って勉強してフォローします、とかは、共有した方が良いだろう。
もちろん、がんばりに対する意欲は見せることは重要だ。そういう時に大事なのは、あなたが信用できるか否か、が一番チャレンジという不確定要素への決断には重要なことで、多分、日本人は頑張ります!と言ってくれる人には優しいから。(自分の力を適切に計れてることは大事。ただの根性論は後で信用を失います)
最近、いろんな人たちと話をして仕事をしてるんだけど、驚くほど思っていることが食い違っていることが多いまま話を進めざるを得ないケースが多かったりする。
今のところ後から調整すれば良いことになってるのでそのまま進めているのだが、本当にそれで良いのかなぁとは思うことは、そりゃ当然あるので、自分にとってクリティカルになりそうなものだけは、ちょこちょこ口出ししてみると、やっぱり思ってるところが全然違ってました!なんてことがよく見つかったりするわけ。
そういう意味で資料を作って共有するというのは大きいなぁと改めて思った次第。