January 24, 2009
FirefoxやSafari,Chromeが出てきた現状、プロのWeb屋の中では、Internet Explorerだけの対応をもとめられて面倒くさい!と思うことは多々あります。
ただ、半分冗談で「IEクソ」と思う人と、本気で「IEクソ」と思ってる人の両方が存在している可能性があるので、IT系特有のネガティブな教育のせいで後者に洗脳されてしまってる人がもしいたら、そういう人に送りたいエントリー。誰向けかというと、主に対象は実装屋さんなのかな。
知っておいて欲しい事は
「IEがあったからこそ、今、僕等はメシを食えているかもしれない」
ということ。
そして、
「僕等の本当のお客様は、IEを使い続けているし、これからも使い続ける可能性が高い人たち。お客様がブラウザの種類などを意識せずともインターネットにアクセスしてもらえる環境を維持することが、プロのWeb屋の使命である。」
ということ。
過去、ネスケができてなくて、IEが実現した偉大なこと。
1.IEは、「適当に書いたHTMLでも、それなりに表示する」ということを実現したブラウザである。
よくあるパターンとして、プロが作ったWebページをお客様が更新する時に、ホームページビルダーで作った原稿をそのままコピペしたおかげで、htmlタグやbodyタグが3つも4つも出てくるHTML。こういうケースでも、かなり問題なく動作するスゴいブラウザです。
かつてのNetScapeは、途中で諦めて画面が真っ白になってしまい全然レンダリングできませんでした。
これによりWebページを作る人の裾野が広がった=情報の総量が増えて、ネット関連ビジネスは潤ったし興味を持つコンテンツが増えたことで、Web屋にとっての見込み客も増えました。
もし一々タグを閉じないがために、テーブルが全く表示されない、などのレンダリングを続けていたら、今ほどインターネットに情報が溢れていない=ネットにアクセスする人もそれほど多くない=市場が小さかった・・・という可能性は高いです。
ちょっとしたメリットやデメリットが数万倍、数十万倍に膨れあがって大きな差になることを意識するのがインターネットビジネスの基本的な考え方だと思います。
2.IE6はパフォーマンスが高いブラウザである。
ネスケって、ウインドウサイズを変えるだけでリロードしてましたよね。
IEはJavaScriptの動作も当時早かったし、FlashやWindows Media Playerなどのプラグイン連携も安定していてよかった。それに対して、MacなどではSafari以前はひどいもんでした。(うん。MacのIEはひどかった。)
今は一部のレイヤーにはJavaScriptの実行速度などが注目されていますが、個人的には結構枝葉の話というイメージで、Mac版がないChromeなんかもあまり興味がないのですが、それは個人的に、あまりJavaScriptの動作速度に興味がないせいかもしれません。
ただ、まぁ今となってはIE6は起動が遅いは気になるかな。かと言って僕みたいに起動速度重視でOperaをメインで使うというのもどうか、という話なのかもしれません。
3.IE6はものすごく安定していたブラウザです。
これは今でもそうですね。現在のようなJavaScriptバリバリ、動画バリバリのHTMLはネスケで動かすのはかなりきつかったです。多分、ニコニコ動画は無理で、今でも2ちゃんねるのようなテキスト中心の世界だったように思えます。
もちろん歴史的に、セキュリティfixとか外部の人のツッコミがあってこそ、というのは否定しません。
これらのことは、IEを追従するマーケティング的にFirefoxやSafari(WebKitか)が必須要件であったであろうというもので、おそらくIEがなかったら、インターネットブラウザはこのレベルには達していなかった可能性も高いわけです。特にHTML品質への柔軟性に関して、「できる人しか作れなくて良い」を容認する世界だったんじゃないかと。
「IE6ウザイ」という悲鳴は特にCSSの実装レイヤーの人からはよく聞かれることは多いです。もちろん、そう言いたくなる気持ちは、なんとなくわかるので、その愚痴自体は肯定的に受け止めているし、わかる人はわかってて言ってるだけなので別に良いのですが、もしそういう認識なく、本気でIE6がウザイとか思いこんでたら、あまり仕事が楽しくなくなって、可哀想なんじゃないかなと。
一番使われているブラウザが、自分たちにとって一番面倒な環境というのは、あまり幸せじゃないよなぁと思うわけで。
近い将来、かつてUTF-8やCSSへの移行がネスケ4xを淘汰させたように、IE6も何かがきっかけで終わる時も来るのかもしれません。ローカルにデータを保存する機能か、SVGが普通に使える(CANVAS?)とか、そのあたりを使ったキラーアプリが引導を渡すんでしょうかね。
現在のFirefoxが優れているところは、もちろんユーザーによる拡張ができるところですが、作り手として欠かせないのがFirebugに始まる開発支援機能だと言えるでしょう。
Developer toolsとしてのFirefoxは成功しています。ただし、開発者、制作者が当たり前のように使うブラウザだからと言って、インターネットにたまにアクセスして情報を得たいユーザーにとって必要なブラウザとは限りません。IEで問題なく目的を果たすユーザーは、これからもIE6は重要なブラウザであり続けるでしょう。
だから作り手として気持ちはわかるけど、作り手として「IEを使うユーザー」を大事にする視点は忘れないでね。
僕らは「HTMLを作っている」のではなく「インターネットとWebサイトを通じて【体験】を提供してお金をいただいている」という視点を必ず忘れないようにしましょう。
##とか偉そうなことを言うと突っ込まれるポイントが何点か思いつくんだけど、まぁいいや。批判は甘んじて受けましょう。
IEは最強のブラウザです。これだけ時が経ったのに普通に使える。すごいことです。
Web屋です。
自分が恥ずかしいです。
IE死ねばいいと思ってました。
何の為に自分がWebの仕事をしているのか?
クライアントのその先にいるユーザーを喜ばせる為に
僕らはWebを作っているのではないか?
いつの間にか、自己満足な仕事をしていました・・・
原点に戻った気がします。
ありがとうございました。
文法が正しくなくても動作する事を肯定されても…。
ルール違反を推奨するような印象を受けました。
うーん...。あんまり理解できない...。過去のものとしてはie6を積極評価出来るのですが、現在のものとして積極評価するのはとても辛い、正直なところ (笑。
ブラウザは環境ですから、今のxpに連なるwindow98を褒めたりしても仕方な い。要はトータルとしてのコストの問題だと思います。ie6がweb全体のコスト構造を増大させているとすると、やっぱり「現在の糞」という評価が適切でしょう。web全体の総コストをie6が上げているのか下げているのか知りませんが、上げているとすれば、なるべく早くのご退場を願った方が、多くの人の幸福に貢献するというのも否定できないところだと思います。
コスト増大は儲けのタネでもありますが、いわゆるヨゴレな仕事でもありますから、好きな人が少ないというのもあるでしょうね。
1.IEは、「適当に書いたHTMLでも、それなりに表示する」ということを実現したブラウザである。
ということがだが、このことが原因となって標準に準拠したHTML,JavaScript,CSSでサイトを作成する人があまりでてこなくなり、
また「表示されるんだからいい」という考えを広めることになってしまったのではないか。
また、JavaScriptのEvent関連、CSSなどにおける独自実装・解釈をしたことにより、IE向けのコードをわざわざ書かなければいけなくなり、標準化を妨げる一因となったといえる。
まあ、本当に問題なのは、こんな問題点だらけのブラウザを5年以上もほったらかしにしてたMicrosoftなんだけど。
ついでにいつまでたってもaddEventListener実装しないし。
目が疲れました。