January 07, 2009
先に補足を追記します:
僕のスタンスをはっきりしておかないとFlashという単語などの想定しないところで思考がひっかかる人が出てきそうなので書いておくと、
・これから以下に書くようなFlashを作っていた人でもあります。
・FlashやAdobe(Macromedia)プロダクトが大好きです。
・現状の環境で素晴らしいUIを実現するにはFlashとJavaScript(Ajax)の適材適所での利用は不可欠だと思っています。
以上のことを踏まえた上で読んでいただけるとありがたいです。
こんな記事を見つけた。
次世代画像クルージング技術「ImageCruiser」、楽天市場で実験開始 :: SEM R
色検索とか地図検索とか作っていろいろ思うところが多い者としては、行く末が気になります。
予想を裏切って欲しいという意味で、成果があがることを期待しつつ。
が、どうしても気になっていて、これ画面ね。
Flash使ってさぁ。商品タイトルの文字を省略するのやめようよ。
それHTMLより退化してるって、絶対。
まぁ、何故そうなるか?という気持ちはわかるんですよ。
Flashは、MovieClipの枠のサイズがfixさせたデザインをしてしまうわけですが、HTMLのように勝手にdivやテーブルサイズが拡張されるわけじゃないので、犠牲になるのは文字数、と。そういうことがとてもアリガチなんです。実際、サイズを自動拡張しようと思ったら、そういうプログラムを書かないとできない。(テキストフィールドにしてスクロールなんて論外)
HTMLというかブラウザって、このサイズを自動拡張してくれることが素晴らしいんですよ。
デザイン的にはサイズがずれてカッコ悪くなることもありますが、情報を伝えるという意味では、デザインやレイアウトのことを意識せずとも「全部の情報が出力される」ことが透過的に行われているのがブラウザという自動レイアウトシステムの素晴らしいところ。
でも、Flashの人はそういうHTMLの良さを持ち込まないんだよね。作るのが難しいからなのか興味ないからなのか知らないけど。悪い癖だと思うよ。
でも、商品タイトルってショップオーナーさんの命だと思うんですよ。
そこ誰か気がついて、ちゃんと枠を大きくして、全部表示しようよ。
ショップの命を途中で省略したらマズくない?それで物が売れる?
(とはいえ、楽天でも500文字以上入れてるショップもあると思うので全部は出せないかもしれないけど、最低でも100~200文字ぐらいは出して欲しい。)
こういう基本的にモノを売ることに必要なことをクリアしておかないと、
「カテゴリおよび類似商品という情報配置で、写真だけでクリックさせるアーキテクチャでモノが売れるのか?」という大事な部分が見えないと思うんですよね。
というか経験則というか予想だけどこれではモノは売れないと思うんです。もう昔から、受託で個別に作ってるところやASPサービスも含めて、Flash使って、新しい見せ方のECやりましょうよ!というのは死ぬほどチャレンジしてる人がいるわけですが、どれ一つ生き残ってないですよね。
結局、HTMLベースしか残ってない。そりゃそうだ。Flashの作り手がモノを売るための情報設計を間違ってるし、それ以上に、HTMLが情報発信の手軽さの面でも、無論SEOでも一番いいんだもん。
インターフェースの面では、そのあたりの経験則の範囲を超えてない感。
それ全然次世代じゃないって、屍を掘り起こしたら、そういうのたくさんあるって。
(ロジックの方が大事だとしたら、こういう風に言い出す奴がいるから、インターフェースをもうちょっと頑張って欲しい)
是非、画像ももっと大きくして欲しいし、商品をお客さんに見せるということ、ウインドウショッピングとはどういうことなんだ!というところをもっと突き詰めて欲しいところ。
是非、もし楽天の人がかかわってるんだったら、予想通りのFlashじゃなくて、もっと期待を裏切るようなインターフェースにして欲しいなぁ。
あと学術的観点のものをイメージさせるものは一切画面にいらないと思うんですよね。
ということで、基本的には期待ageで応援しています。Flash大好きだし。
正直、商品の見せ方に関しては僕自身、閉塞感を持ってる部分はあるので、これすげーってものを期待したいのであえて煽ってみる。
全然、否定でもなんでもいいんだけど、あの人とかこの人とか誰かが何か提案してくれたらありがたかったり。
Flashに対するある種のもどかしさ
すごくわかります。うまく言葉にできないけど
感覚的すぎるんですが、
なんていうか、生理的な触感がちがうっていうか...
ゲームやブログパーツのように小さくおさまっている
ときはそれがかえってよく感じるんですが...
自分にとってHTMLって、触感が柔らかず、固からず
ちょうどいいんです。何でしょうねこれって
このFlashの出来が悪いだけでは?
>とみぃさん
Flashが明確に不利だなと思うのは、何点かあって、
1.スクロールが前提で作られているWebブラウザの中で、スクロールしないFlashを配置していること。
これが故に画像サイズや文字サイズ、レイアウトの制約がブラウザと違う印象を与えたり、逆に広告系だとブラウザ画面そのものを100%にしてユーザーの反感を買ったり、などのことが行われるわけです。
2.テキスト中心のWebブラウザの中で、テキストをあまり大事にしてないように見えるケースがあること。
Flashのポテンシャルとしては、本当はそんなことないんですよ。拡大したアンチエイリアスのフォントとかって結構感動ものなわけだし。
単純にレンダリングが使い慣れたブラウザと違うってのは大きいので、いわゆるRIAなのかもしれませんが、HTMLの置き換えみたいに使うのは抵抗感を覚えます。ドラッグして選択される範囲とかが違ったりとかね。
3.ブラウザネイティブのスクロールバーやテキストフィールドなどが使えないと言った面は多分にあります。UIパーツが、やっぱり独自なわけですし。Flashを使った情報入力に抵抗感を抱くのは、その辺の違和感はある。
4.アニメーションやLoadMovie(今はそうは言わないのかな)をする行為が、あくまでもHTMLやベースとなるFlashが読み込まれた後に段階を追って動くということ。
ここで生まれる待ちのコストを支払うほどの必然性がなければ、いわゆるskipボタンやNow Loadingに対する抵抗感を生まれたりするわけです。
TV CMはどこか諦めてるわけですが、Webのコンテンツは諦める必然性がありませんしね
5.最近は減ってるとは思いますが、画面内のマウスの位置によって、情報の移動速度が変わるようなスクロールによる画像表示の必然性のなさであったり、一時のトレンドが、ホントにそれ良いの?みたいな部分が精査されずにカッコイイからという理由で使われていると言った部分はあると思います。この辺は、昔流行った「99%有害なFlash」と同じですけど。
http://www.usability.gr.jp/alertbox/20001029.html
戻るボタン云々の不利は最近はAjaxにも言えることだから、Flashだけの話じゃないですね。AjaxによるUIでも無駄にリロードしてしまいやだなーと思うことあります(Gmailとか)
>名無しさん
そんなことないです。
こちらのFlashそのもののデキは悪くないと思います。
デキというのはプログラミングとかビジュアルデザインという意味で、情報設計であったり画像のサイズと言った部分がブラッシュアップの余地があると思っています。
その中に、商品名テキストをどれだけ表示するのか?というのが含まれるわけで、その判断軸は、商品が売れることであったり、ウインドウショッピングは何が心地よいのかという心理学的側面が大事だと思うわけです。
(とはいえ、僕もこれが良いとは言えないのは事実。言えるならとっくにやってますし。)
この手のモノ(RIA)はFlashだけで作るよりFlexをベースにした方がよいと思うので、商品タイトル部分は、Flex(MXML)でmx:Textとレイアウトコンポーネントを使えば良いだけの様な気もしますが・・・。
ほほぉ。flexだと自動拡張してくれるのですか。
問題はクリエイティブなflash使いと、SIer的Flash(Flex)の断絶があるのかないのかあたりかなーと思ったり。
クリエイティブ的なFlash使いの人って、まだタイムラインでがんばっておられたりする人も多いのかなとか。
(僕はタイムラインは偉大だと思ってます。)
あーこれ良いなー。これは次世代ぽい。
http://www.designshowcase.jp/hotpepper/kayac/
1.他の人の閲覧情報が共有されていて人気(ひとけ)が感じられる。
2.自分が内包された閉鎖された3D空間になっていて、移動する楽しさがある。
別カテゴリーへの移動の部分が、利便性と世界観みたいなのがうまく両立できたら、ギャラリー的な魅力があるように思える。
おいらは3D酔いするのでなかなか厳しいけど、閲覧する楽しさはあると思った。
こういう仮想空間に入るときに使えるWiiみたいにアバターがあっても良いよね。FF7のフィールドと3投身キャラの使い分け的な。
興味深く拝見いたしました。
私も共感するところが多々ありました。
一点、
>あと学術的観点のものをイメージさせるものは一切画面にいらないと思うんですよね。
とはどのようなことでしょうか?
よろしければ教えてください。
全体を俯瞰したレーダー表示のあたりのことを想定して書いています。
あのパーツが回っていてユーザーのアテンションを得ているのであれば、そこに情報配置か何かの意味合いがあると良いと思います。
僕が見ると、そういうところが、よくあるこういう情報マッピングのありがちな考え方に見えます。つまりエンジニアや研究者としては重要な情報だけど、果たして商品を選ぶののに必要な情報なのか?もっと良い情報があるのではないか?ということを意図しています。
ここの工夫どころについてですが、
例えば全然違う例でニュアンスを書きたいのですが、タグクラウドの「文字サイズ」は共通したタグの数を示しているけど、その並び順には情報としての意味がないことがあります。
共通した情報を抽出するのに登録順というのはよくわからないし、タグの数ソートだったら、文字サイズを大きくする意味がありません。
実は、タグクラウドの並び順には意味がなくても良い情報だったら良いんです。
タグクラウドは、居酒屋のメニューのように何を選んでもいいんだけど、何を選んだらいいのかわからない場合に役立つと思っています。
それに対して、商品の場合は検索軸というものはあると思うので、
カテゴリ x 色 x サイズ x 価格 x用途 x TPO ぐらいのマトリックスは最低限あると思うので、カテゴリとサイズと色にフォーカスしてるマッピングする検索I/Fでしょうから、例えば、縦横の配置に、サイズや用途、TPOなどで分類ができたら更に良いのかな、なんて思ってみました。
まぁ言うのは外野の勝手な話に過ぎませんし、そもそも元の理論からは違うのかもしれませんが。
FlaだろうがHTMLだろうがほしいものが安けりゃ買うよ。