December 11, 2008
すいませんタイトルは釣りです。
「Web3.0は、リコメンデーションとパーソナライズ」みたいな言葉ってよく見かけると思うんですが、リコメンデーションとパーソナライズと聞くと、2000年の頃のbuzzを思い出して、なんじゃそりゃというイメージしかなくて印象悪いんですが、まぁ時代の変化は連続的だし、Web2.0のキーテクノロジであるAjaxのように過去の技術が使い物になったタイミングで、バージョン番号に併せて表現するのであれば、ふーん。そんなもんなのかなーなんて思ってたりもする。
しかし、現状Web3.0がどうのと言う文脈の、多分、一番源流のあたりの人が考えてることは、
「現状のリコメンデーションシステム」
でもなければ、
「単純なデータベースによるパーソナライズ」
ということを表しているわけではないような気がする。多分もっと抽象的なレベルでそう表現しているのではないかと思うわけ。
とりあえず、この言葉でぐぐってみたら、
「Web3.0って何だ? (ピックアップ)」によると、
1つは、Web3.0により「あらゆる境界線がなくなっていく」ということ。そしてもう1つは、Web3.0により「本当の集合知が実現する」ということです。
これを現状実現してる技術やサービス「だけ」に無理矢理あてはめると、結構陳腐だなぁと思うってのと、何より夢がない。
それでも、
・フィードによる情報流通の進化
・ブログによるアテンションを得る仕組みのコモディティ化
・twitterが実現した多数の人間の情報の並列化
などなどの良いところをうまくマッシュアップしてまとめることで、何やら新しいライフスタイルが実現する武器になったら良いんじゃないかと思っていて、その代表例というか、先陣を切っていくんじゃないかという事例が、トミモトリエさんの「自分屋24 24時間人間レンタルサービス」
このサービスについては、まぁ見てくれって話でしかない。
これまでライフストリームという言葉に全然興味を持てなかったのだが、彼女のやっていることは、まさにライフストリームなのである(笑)
実装的にも、元々マッシュアップのサービスの会社にいた経験があるからなのか、とてもうまく既存サービスを組み合わせていて、
・ブログ
・twitter
・google maps
・google calender
・flickr
などをうまく自分のコンテンツとして組み合わせて、この活動に流用している。
ビジネス自体も、ブログに掲載できることを前提とした請負型。今後、ここにアテンションが集まっていくことで、活動自体がタレント化していく可能性があるんだなと。
故に今後のwebの潮流に関しては、単純な実装がどうのこうのという話ではなく、こういうインターネットにある既存実装をうまく自分の生き方に流用して、武器にしていく、そんなものを意識することが大事なんじゃないかなと思った。
こういう人たちが増えていくことで、新しいつながりができて、今まで、企業の壁とか、人脈とか、そういうのだけに支えられていた、お金やアテンションの流れが開放されたらすごくね?なんて思うわけで、これならWeb3.0と呼んでも差し支えないのでは?とか思ってしまったんですね。あくまで「現時点での表現方法」でしかありませんが。
Web制作界隈などが意外と人脈などというクローズドな世界に依存していたりしていて、それってインターネット的?とか思ったりするんですが、その一つの要因に、相手の能力が測れないから怖い、みたいのがあると思うのです。そういうのこそ集合知を利用したサービスと、情報のオープン化を組み合わせたら克服できるんじゃないかと思うわけですが、全然できてない。そういうのがどんどん壊れたら良いと思います。マジで。ネガティブな評価情報などが身も蓋もないほど公開される必要は全然ありませんけど、情報公開を恐れている人は、大体その辺だよね。
また、自分が参加しているブロガーイベントも、企業とブログとの繋がりをベースとした新しい活動の形だとは思いますけど、まだまだ彼女の活動からするとほんの一欠片の世界ですね。
ちなみに、この話に及んだベースとなる発想は、別に彼女の活動が初めてではなくて、
・自分がデジハリの卒業制作時で企画を考えていた、「お仕事.com」なるサービス(どこにも公開されてないです)
・アークウェブ社のWebに公開されている「お仕事対応状況」
・エスカフラーチェ社のコードエクスプレス(先日、fladdict.netの深津さんに教えてもらった海外のコーディングサービスもあるかな)
あたりは、何やら頭にひっかかったところがあります。
他にも海外で見聞きする情報なども含めて、いろんな人が情報のオープン化を利用して、それまでの企業ではタブーとしていた部分に対して新しい文脈を作ってると思うのですが、現時点ではそういう流れの一つの究極みたいなのを感じたりしています。
彼女の表現として、
無職のトミモトリエがお手伝いいたします。
と言う下りがありますが、この活動が誰が見ても「無職ではない」と思われる時代や生き方になることがWeb3.0とか言われるなら、これ3.0たるバージョン番号をつける価値があるんじゃないの?などと考えています。
(うまく思ったことを表現できているか自信はないので、興味ある人は自分で考えてみてください。僕の文章の巧拙はとりあえず抜きで。)