September 29, 2008
埼玉は越谷にイオンレイクタウンという超大型ショッピングモールができたので、先週末に、そこに入ってる日本最大級の広さを持つというヴィレバン目当てに行ってみた。
(これはほんの側面の写真です。ほんとはもっと広さがわかる写真を取るべき)
埼玉では、他に2年ほど前にできた浦和美園のイオンがものすごく大きいのかと思っていたら、それを遙かに超える広さだった。
イオンレイクタウンのイオンのサイズは、アメリカで行ったショッピングモール級、湖の周りに構成された2つのkaze、moriと名付けられた建物に別れており、kazeとmoriの連絡通路から見える景色は、まるで空港のような広さ。
これを超えるショッピングモールはこの日本に存在するのだろうか。
そこに入ってる大量の店舗は、さながらイマドキ、イケテル、ショップの博覧会です。
この越谷レイクタウンなる場所。僕の古いカーナビの地図で見ると普通に陸地と川しかないエリアで、何故レイクタウンという名前なのかがよくわかりませんでした。
まさか川に無理矢理レイクとか名前をつけているの?かと思ったら、そうではなくて治水事業の一環で作った人工湖と、周辺に街を作る壮大な事業計画なのだそうです。
最寄りの駅は、武蔵野線に新たに「越谷レイクタウン駅」が新設されたそうです。イオンレイクタウンはこの駅から直結しています。
建物入口の地図の案内板の写真がこんなことになっています。かなりお店を探すのは大変です。
しかもこれは、二つのイオンレイクタウンの片方であるMoriの方だけです。
もう一つkazeはkazeで地図があるのです。
パンフレットもkazeとmoriのそれぞれ存在しています。
さて、こんな巨大なモールのWebサイト、さぞかし作るのが大変だろうと思ったところから、面白いことがわかりました。
そもそも、モール内を歩いてると違和感を感じるのですが、同じイオンなのにkazeとmoriとで細かいところが微妙に違うのです。
なんとスタバは二つあるし、ヴィレバンも二つあります。
スーパーは、ジャスコとマルエツが入っていて、集客の目玉の一つである電気屋は、さくらやとノジマがそれぞれ入っています。
それ以外にも微妙に気になる点があって、
・椅子の質が違う。椅子の質はkazeの方が上質、moriは浦和美園と同じ感じ。
・moriには、kazeのパンフレットがなくて、kazeにはmoriとkazeのパンフが置いてある。
・kazeでは、kazeだけのメルマガを募集していた。moriとkazeのメルマガは分離してるそうな。
最初は、お店のコンセプトが違うのかなぁと思ってみたのですが、駅から近いkazeの方が高級そうなお店もありますが、それに混じって、1000円のネクタイ売ってるお店があったりするので、必ずしも高級路線で差別化してるというわけではなさそうです。
むしろ、どちらかというと完全に競合しているような気がしなくもなく、この感覚はなんなんだろうと思っていました。
なんと調べてみるとkazeとmoriの運営会社は、それぞれ違うのだそうです。
イオンレイクタウン - Wikipediaによると、moriの方は、イオンの100%子会社であるイオンリテール(株)が担当し、kazeの方は、多数のモール構築を手がけてきたイオンモール(株)が責任とのこと。
同じイオングループとは言え、やはり会社が違うので、細かいところが微妙に違うということらしい。
当然Webサイトにもその違和感は現れていて、以下がwebサイトです。
基本デザインは統一されていて、かわいく、わかりやすいデザインで好印象なのですが、おそらく制作をした会社が全然違うのでしょう。
かたや拡張子がjspのサイト、かたや.htmlのサイトです。
作った会社が違ってるようでですが、この差は使い勝手の差に表れます。
一番最初に違和感を感じたのは、店舗一覧ページの違いでした。
そもそも以前、浦和美園のヴィレバンに行ったときに、越谷に店舗ができるという求人案内があったので、レイクタウンの話を聞きつけて、もしかしてイオンに入ったのかな?とよくわからなかったので、まずはヴィレバンはどこにあるか?と言う情報から店舗案内を探しに行ったんです。
以下のリンクがそれぞれの店舗案内のページ。
フロアマップ|AEON Lake Town Kaze :: イオンレイクタウン<Kaze>
上記リンクのアンカーテキストの部分はページのtitleをそのまま引っ張ってきてるのですが、すでにtitleの命名規則も違いますね。
Kazeのフロアマップは、画像とPDFで構成されたページで、Moriのフロアマップは、Flashで地図を拡大するようなナビゲーションのコンテンツで作られています。
先ほどお見せした店舗案内の看板の写真から、片方のモールだけでも大量の店舗があるので、これだけの店舗のフロア案内を、PCや携帯の画面に押し込むのは、かなり非現実的な情報量なのですが、その対応の仕方の違いで、全体で統一したディレクションを行ったわけではなく、個々のコンテンツについては、モール運営会社と制作会社に任されているということがわかります。
見てると、Kazeの方がどちらかというとシステム屋で、Moriの方がデザイン屋さんなんですかね。
ユーザーは、KazeもMoriも違いがわからないので、当然、同じインターフェースを期待するのですが、まず最初に見たKazeは、画像が細かすぎてとてもじゃないけどヴィレバンを探す気にはなれません。
次に見たMoriのFlashは動作が重すぎなのと拡大できるよ!のメタファをもうちょっと工夫してほしかったのと、フロアのナビゲーションが違う位置にあります。
想像ですが、左サイドのHTMLの仕様が指定されていて、Flash内で完結する必要があったのか、ナビゲーションの位置を変えてしまったということでしょうか。
正直、僕は迷いました。
Moriは一階建ての路面店舗型のモールなのかと思ったぐらいです。(佐野アウトレットみたいなイメージ)
onclickをつけて良いなら、ExternalInterfaceを使ってJavaScript経由で変えてもらってもいいような気がします。何か事情があるのかもしれませんが。
(MovieClipのフレームループで昔ながらの追いかけマウスっぽくやってて、マウスカーソル(というMovieClip)の座標をフレーム毎?に動かすようなAction ScriptになってるっぽいのでCPUが100%とかなってますお。マウスカーソルの動きがスムーズじゃない。更にダブルクリックしたら、ポップアップブロックにひっかってたし。もちっとイベントリスナー使うなりで工夫すれば劇的に軽くなりそうなものですが。)
ついでに、それ以外に気になったこと、
・アクセシビリティに対してのフォントサイズの切り替えボタンがついてるのに、Kazeの画像のフロアマップも、MoriのFlashのフロアマップも、どっちも拡大しない。
・moriのフロアマップのページからkazeへのリンクボタンは_blankで開かないです。
・moriのフロアマップのCSS切り替えボタン、バグってません?
・あとパンくずリストのアンカーの付け方の考え方がそれぞれ違うし。
・ラベルの文言が若干違う
・やっぱりプライバシーポリシーはそれぞれ違うのね。
・・・とか、結構いろいろ違いがありますね。
重箱の隅的な細かいミスは、きっと先週末のグランドオープンにあわせて徹夜続きで作られたんでしょうから、是非、これから直してくださいって話なんですが、
とっても気になってしまってのが、何故、moriとkazeの共通ナビゲーションは、それぞれをtarget="_blank"で開いてるのか?という話です。
HTMLの仕様云々の_blankの是非を問いたいのではありません、個人的に思うのですが、_blankはそのサイトの距離を表すんじゃないか?と思ったりしてしまいました。
要は、自分のページを閉じられたら困るから_blankにするんじゃないかと思うわけです。
でも、moriとkazeはどっちもイオンモールなので、同じブラウザ画面内で行ったり来たりして良いと思うんです。そのための共通ナビだと思いますし。
統一のナビゲーションは、どこか上流のデザイン担当がいるか、Moriの人がやってるのかなと思うのですが、ここが_blankで開くというのは、僕が思うイオンというシームレス感よりは、中の人たちにmoriとkazeの間に心理的距離があるのでは?と勘ぐってしまうのですが考えすぎでしょうか?
とにかく、やられたなーと思ったのは、サイトが分断されているが故にわかりえないこと。
それがヴィレバンが2つあったことなんですね。
Moriでヴィレバンに行って、もうMoriだけでヘトヘトですから、メシ食いに行って閉店までの時間はのんびりKazeを周ってみるかと思ったら、通路の先にまたヴィレバンが・・・。
こういうのって長続きするのかなーとか思っちゃうわけです。
その他、グループ企業とは言え同じ敷地にスーパーが二つとか。今のところ一個でええやん、と思わず言いたくもなってしまいます。
東京、横浜や千葉と比べて、大きな施設が存在しなかった埼玉県民としては、ショッピングモールは末永く若々しさを保ったまま永続的に繁栄して欲しいです。
特に、豊洲のららぽーとができる直前に潰れた志木のららぽーのことなどを思い出すと、やっぱり一度作ったショッピングモール、ショッピングセンターの繁栄は地域に不可欠です。
なので、このスケールを生かして是非、頑張って欲しいものです。
ここには数少ないヴィレッジヴァンガードダイナーもありますしね。
あと、余談ですが、
・moriの方は、kazeのパンフレットを置いた方が良いと思います。
moriの方にいるとkazeの情報が全然わからないですが、moriのフードコートでメシ食ってる間にkazeの行き先を検討させるチャンスを作るべきです。
・kazeの情報がよくわからないので、インターネットの力を借りようと、ご飯食べながら、iPhoneでイオンレイクタウンのページに行ったら、Flashが必要だと言われてお店の案内が見られませんでした。
iPhoneという新しく注目されているデバイスのためにHTMLナビゲーションのページ欲しいです。(実は、一見凝ってないkazeのjpeg+PDFの方がiPhoneには有利。)
・au携帯で、「レイクタウン イオン」で調べたら、携帯のWebサイトが検索できませんでした。これからSEOやってくのかと思いますが、今のところ如何ともし難かった。でも、単純に僕が携帯公式サイトを全然使えないせいかもしれません。携帯はモバツイッターしか使えないもので。。。
奥さんが調べてみるとwikipediaのイオンレイクタウンから携帯公式サイトへもいけたようです。
ということで、もろもろ期待していますので是非これからの改善に期待して。
うちは外環の向こうの人ですが、お手軽で23時までやってる浦和御園、がっつり行きたいときのレイクタウン、そして三郷には、ららぽーととイケアができるそうで、どんどん外環道の行動範囲が広がっていきます。
サイトの作りこみ以前に・・・、
・何故に二つに分けたSCを作ったのか
・その二つのSCのコンセプトが不明確
・両方のSCに出展している企業(店舗)がある
など、よくわからんなー、というところが多いですね。
結局は、
SC全体のコンセプトメイキングに問題があり、
出店者側も出店イメージを持ちえていない、
ということだと感じます。
その挙句の事とすれば、
WEBサイトの違和感も当然かな、
むしろデザインの共通化だけでもよくやったかな、
なんて感じてしまいます。
地域の期待を背負うものだけに、
発奮してほしいものですね。
●昨日のブローガーズミーティングはお疲れ様でした。シーズからサービスを生み出すのは難しいですね。
まぁ、その辺はいろんなオトナの事情があることでしょうから。
規模が大きすぎて一社ではリスクが高すぎるとか、途中までやるつもりだったパートナーがダメになったとか、いろいろ事情はあることでしょうから、良い感じに最適化してもらえば良いのかなーと思ってます。