July 21, 2008
もう僕が購読してるblogの人のiPhone購入率が異常に高い。
更に、ツイッターでもiPhone買ってる人が多いわけで、自分の周りのiPhoneシェアは異常に高いような気がしてきました。
iPhoneに関しては、突然、目の前に購入できるチャンスが巡ってきたら買おうと思っているのですが、iPhoneは毎月8,000円も支払うことになってて高いよねという印象だけが強く残っていたので、ツイッターで他の人のアドバイスもいただきながら、改めて料金プランを精査してみました。
そもそも、iPhoneの料金への考え方で一番のポイントは、
「iPhoneを2年も使うことってありえなくね?」
というものです。処理速度が遅い場面が結構多いので処理性能の改善と、メモリ容量が増量されることは割と予想がつきます。メモリに関しては、iPodとの完全なリプレースを考えると16GBでは個人的に足りてないので、現状では32GBあれば満足と言ったところです。
1年後ぐらいに新しいiPhoneが出たら買い換えるか否かというのは、それまでの不便とのトレードオフですが、処理速度周りはかなりクリティカルな話だと思います。
そもそもそういうのを我慢できるなら、iPod touchを持ってるのにわざわざiPhone買おうと思ってこんなエントリー書いてないわけで、どう考えても、今、購入するiPhoneを2年使うとは思えないのです。
そもそも、携帯電話でさえ2年も使った機種はないのに。。。
そこで気になるのは、2年縛りと言われる最近の携帯電話料金の支払い方です。2年も使う気がないのに、2年も契約で縛られるのが気持ち悪いです。
2年契約という購入方法がiPhoneの製品性と合ってないような気がするので、改めてiPhoneの価格について整理してみました。
携帯に詳しい人には特別なことを書いていませんが、これを知っておくと良いかもしれません。
■1.どんな購入方法をしようが、どんな解約の仕方をしようが、iPhoneの本体価格は全額支払うということを覚えておきましょう。
標準価格で、8GBが69,120円、16GBで、80,640円となります。
これを12回とか24回で支払うことになりますが、これに関しては無金利の分割払いのような形で購入することができます。
そのため支払い価格は、8GBのiPhoneだと、12回払いで、5760円/月、24回払いでは、2,880円/月の分割払いです。
16GBのiPhoneの場合は、12回払いで、6,720円、24回払いで3,360円です。
これはiPhoneの本体価格が割引になってない限り、この金額は必ず支払うことになります。
本体価格はショップに決定権がありますが、現状、出せば売れてる状況で割り引く会社などありません。
「全額支払う」ことを覚えておくべしと書いたのは、普通の無金利ローンと違う点が一つあって、この支払い方法は、契約を続けることで分割支払いができるという支払い方法だからです。
もし来年の同時期に新しいiPhoneが発売されて、現状のiPhoneを解約する場合には、支払う予定だった残りの金額を一括で支払わなくてはなりません。 ←一括清算するか、新しい機種に上乗せして分割するかは選べるそうです。
もし1年後に24回払いで購入していると、残りの12回分の金額をその場で支払わなくてはならないので、関係性が続いている間だけ毎月分割が可能ということになります。機種変、買い増しでも支払いが必要になるので、注意が必要です。
結局、どんなプランで契約しても、最終的には8GBが69,120円、16GBで、80,640円を支払っていることになります。これは覚えておきましょう。
■2.何言ってるの?毎月8GBで960円、16GBで1,440円しか支払ってないよ!
iPhoneや携帯電話の見た目の支払金額を安くするために、各携帯電話会社は利用期間に応じた割引プランを設けています。
iPhoneの場合は、「新スーパーボーナス」というプランがあり、毎月1,920円が、「ホワイトプランやパケット定額」に対して割り引きになるというもの。
毎月ソフトバンクの回線にお金を払ってくれているコミットメントに対する割引というのが正しい見方なのかな。
そこで試しに端末の支払い価格、24回払いで毎月、2,880円/月から、1,920円を引いてみると、毎月960円になります。
これが端末の支払い料金、960円/月に見える仕組みである。
し・か・し
この理屈には罠があって、本来この割引は、「ホワイトプランやパケット定額」に対する値引きであって、本体価格の値引きではありません。
「ホワイトプラン 980円+パケット定額フル5895円+S!ベーシックパック315円」・・・合計、7280円に対する割引プランなのです。
ややこしいのが店頭では、この960円に24回をかけた23,040円を実質負担金とか言って書いて売っていること。実質負担金という謎の言葉で訴えているが、本来は筋違いのところから帳尻を合わせている表記でしかありません。
これ、何も考えずに2年間iPhoneを使う人には別に何も問題がないのだが、960円だけが毎月の本体分のコストだと思っていたら、それは大間違いで、8GBだったら、ちゃんと毎月2,880円は支払ってるんだけど、それを毎月、ソフトバンクを利用してくれるから!と言うことで、ソフトバンクから当月受取の1,920円の補助金が出ているわけです。
もし解約した場合は、この補助金がなくなるから、トータルとしては、端末の月額価格2,880円×残存の月数分を支払うことになります。
2年契約が気持ち悪いと思っていた人にとってのiPhoneの購入の仕方とは、実質負担金とか言う謎の計算結果は無視して、本来かかるべきコストである「8GBが69,120円、16GBで、80,640円」のiPhoneというMac OSXモバイルの機器を購入するんだ!という意識を持つことでしょう。
契約を続けさえすれば、ソフトバンクに金利負担してもらえる無金利ローンとして購入できますので、全額支払う責任があることさえ覚えておけば、あとはご自身のキャッシュフローの都合で判断すると良いと思います。
■3.何回分割しようが最終的に利用期間が2年なら得も損もしない。
明らかに進化途上であるiPhoneに関しては、今の携帯電話屋がやってる売り方よりも、こう言い換えてもらった方が、素直に買えるんですよね。
まず一括でiPhone 16GBを購入したとしたら、最初に80,640円支払うんです。
あとは初期手続きだのなんだのとあるでしょうが、以下のコストが月々のランニングコストとなります。
「ホワイトプラン 980円+パケット定額フル5895円+S!ベーシックパック315円 - 新スーパーボーナス 1920円」= 5,360円
つまり、8万円で本体を先に買ってしまえば、iPhoneを毎月維持していくのは、月5,360円で良いということです。(ただし2年間限定のようです。このエントリの最後に根拠の記述を行いました。)
これなら、なんとか維持できるような気がしませんか?
auのダブル定額が4,000円ですしね。
新スーパーボーナスは、分割や一括に依存せず、毎月の契約のコミットに対して、1920円の補助金が出るところがポイントのようなのです。
2年使い続ければ、トータルで1920円×24回のお金が、パケット代支払い用途のボーナスとしてソフトバンクからもらえる、みたいなところでしょうか。
途中で新しいiPhoneが出たら、この補助金がストップしますが、毎月の契約も止まって5360円の支出が止まるだけということでしょう。今のiPhoneを契約解除して、新しいのを買えば、また同じ支払い方法が使える・・・ということになるのでしょう。
もしも本体の8万円を一括で買うお金がない場合は、「契約が続く限り」は分割支払いで購入することができますから、本体の価格を12分割や24分割で買うこともできます。
結局のところ24ヶ月使い続けた場合の総支払い額は、本体の支払額を何回に分割しようが一定となります。
得としては、一括支払いによるビックカメラやヨドバシのポイントがつくところはお得ですかね。何%つくのか知らないけど、もし現金支払いで5%つけば4,000円ですから、しっかりしている人は一括で購入したら良いんでしょうが、しっかりしてる人がiPhoneを買うかという話はあるかもしれません。
■まとめ
F's Garageを読む人は、iPhoneという8万円のMac OSXのコンピュータを買うということをしっかり認識して、家族への稟議を出すなどすると良いと思います。
これさえ意識できていれば、通信などにかかる毎月のランニングコストは、5,360円です。
中途半端に、iPhoneは、2万だの3万だのと安価に買えるんだよ!というだけの認識だと、毎月支払う金額は8,240円としか見えませんし、それより何より、1年後に新しい機種が出たときに困りそうです。
別に損も得もしてないんですが考え方の一つの材料として書いてみました。しかしながら、携帯電話各社の割引という材料を最大限に生かして、価格安く見せる方法はとても勉強になります。
ちなみに値引きは原資がなければやることはできないわけなので、元々あった販売奨励金の原資だろうし、何より利益がその分出てるというところですから、これはこれで今ひとつ納得いかない部分ではあるのですけどね。
最後に、この販売手法はプランの差違はあれどiPhoneに限らず、他の携帯電話も同じです。iPhoneだけが特別に高いわけではありません。ただ、PCサイトを見るから、容赦ないパケット代を消費することだけが、ちょっとばかり特別なだけです。
auやソフトバンクの他の端末の価格は4万円から5万円なので、iPhoneの方が若干高いですが、これもiPhoneはMac OSXモバイルである、として考えると、決して法外に高いわけではありません。
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参照:
新スーパーボーナスの仕組みが図示されたもの。
新スーパーボーナス | SoftBank
(しかし、新スーパーボーナスの特別割引の適用期間が、12回払いだと12ヶ月分しかもらえないってホント?上記の詳細にある「契約申込書中の特別割引内容欄に記載された金額と回数」が12回か24回のどちらからしいんだけど。。。なのに一括払いだと24ヶ月なの?12回の設定って、今後iPhoneが安くなったときに本体価格との逆転を防ぐための保険じゃないの?このエントリで書いたことがあってれば、24回が適用されなければ、何か勘違いされてると思う。誰か12回払いで買った人教えて!)
料金について
iPhone 3Gの端末価格と料金プラン「ホワイトプラン(i)」を発表:RBB TODAY (ブロードバンド情報サイト) 2008/06/23
新スーパーボーナスこそが、「販売補助金」のことなのか。ってことは、やっぱり2年限定なのね。
iPhoneと携帯契約者固有IDと複アカと青少年ネット規制によるケータイ闇ナベ狂想曲
今回、端末代金が実質2万3040円と安価に抑えられたのは、ソフトバンクがその2倍に当たる1台当たり4万6080円もの「販売補助金」を負担するからだ。補助金は、アップルが決めた価格(199ドル)に合わせるため、アイフォーンを販売する各国の通信事業者が負担する。ソフトバンクは価格の決定権を失うと同時に、利益を圧迫された格好だ。
1920円×24ヶ月=4万6080円か・・・。
既存の販売奨励金が先払いだったのに対して、新スーパーボーナスは2年使い続けることで値引きに使われるものなので、実際のソフトバンクの負担金はもっと少ないと思われる。(なるほど、だから契約解除に対する解約金がないのね)
ということで3年目以降(正確には割引の適用が契約後3ヶ月後からなので、26ヶ月後以降)の毎月の支払額は、
「ホワイトプラン 980円+パケット定額フル5895円+S!ベーシックパック315円 - 新スーパーボーナス(契約は継続) 0円」= 7,190円
になるようです。端末を分割払いにしてる人は安くなりますが、端末を一括払いで買った人にはコストが純増に見えますね。
はじめまして。
私は、当日に有楽町ビックカメラに並び、16GBを一括購入したところ10%のポイントがつきました。この購入方法がおそらく一番安いのではないかと思いますよ。
当日、この仕組みが全然わからなくて3回もしつこく聞いてようやく理解して、一括購入に踏み切りました。
iphoneに対する考え方は全く同感です。わかりやすくまとめていただいてありがとうございます。
はじめまして。
iPhoneを最近購入しました。
12ヶ月の月賦払いの件については、私の購入した店舗(非ソフトバンクショップ)では明確に説明してもらえました。
やはり、24ヶ月で支払われる補助金の半額しかもらえないそうです。
要するに一番損をする(?)契約です。
私が購入したのはイズミヤというスーパーの携帯電話売り場だったのですが、5000円の買い物券をもらえました。
24ヶ月月賦で契約して、Wホワイトにすると5000円をもらえているので、まぁ1ヶ月目でWホワイトを解約するとしても4000円は純粋にもらえますので、結果的には10%のポイントつけたくらいは得できたかな・・・と思います。
たぶん1年もすれば機種変更したくなるでしょうから、1年後に支払うべき機種代をコツコツと用意しておくことにします・・・。
『もし来年の同時期に新しいiPhoneが発売されて、現状のiPhoneを解約する場合には、支払う予定だった残りの金額を一括で支払わなくてはなりません。
もし1年後に24回払いで購入していると、残りの12回分の金額をその場で支払わなくてはならないので、関係性が続いている間だけ毎月分割が可能ということになります。機種変、買い増しでも支払いが必要になるので、注意が必要です。』
この部分は、回線を解約しても分割で支払うことが可能だそうです。もちろん、特別割引は消滅しますので8G/24回だと2,880円/月を払う必要がありますが。
また、1年後に機種変更で後継機種買った場合にも2,880円/月+回線コスト+新機種分割代金-新機種分スーパーボーナス割引となり、機種変更した時点で旧機種(3G iPhone)分のスーパーボーナス割引権利は失いますので毎月払う価格は上昇しますが最後まで分割支払い可能です。
ご参考まで。
こういう価格のからくりを知っておくことは大切なことだと思いますので、非常に良いエントリーだと思います。私も同意です。
しかし、少し気になる部分があります。
「auやソフトバンクの他の端末の価格は4万円から5万円なので」とありますが、ソフトバンクのXシリーズなんかは、新機種の実売価格は8万円〜9万円です。(iPhone ならXシリーズと比較した方がよいと思いました)
そう考えると、iPhone はむしろ安い部類に入ります。
量販店の10%ポイントバックを利用して、支払いを suica にすると一番リターンが大きくなるでしょう。購入金額の suica へのチャージに対してもサンクスポイントを付けられます。
それにプラスしてただともチケットを使って5000円商品券を取得すれば、8GB で実質 12000円程度、16GBで実質 13000円程度取り戻せます。
スーパーボーナスの特別割引は、どうせ途中で(機種変や解約すれば)失効してしまいますが、これらのポイントは購入時で確定しますので、確実に取り戻せます。
先日、携帯変えようと思ってお店にいったところ、「端末を分割で支払う」方式をとりはじめていることを知りまして。
意味が全くわからなくて、店員に「気持ち悪。2年それで縛られる意図が全くわからん」と言ったら、「そうですよね」と言っていました。
一括で買えば良いのですが、なんだか萎えてしまって携帯変えませんでした。
あ、iPhoneとは関係ないのですけど、「僕も分割払いで縛るのって気持ち悪いと思います」という共感コメントでしたー。
iPhoneの価格についての解説、とても分かりやすかったです。ありがとう。
すごい為になりました!
購入見合わせます(汗