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藤川真一について


初代モバツイ開発者
想創社再創業 / KMD博士課程
著書〜100万人から教わったウェブサービスの極意―「モバツイ」開発1268日の知恵と視点 [Kindle版]
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June 29, 2008

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元ドコモの夏野さんのインタビュー記事が載っている。

やれることはやり尽くしたと語る夏野氏だが、実はこの後すぐに「もうちょっと正確に言えば今の立場では」と付け加えた。

なんとなく読んでたら涙が出てきた。

日本の携帯電話に関する技術やサービスは世界最先端ではあっただろう。しかし、それが評価されていないということなのだろうか。

月刊 ascii (アスキー) 2008年 08月号 [雑誌]

角川グループパブリッシング

今の携帯はクローズドなビジネス環境で、それこそキャリアとの人脈の差がソリューションの対応力の差になるとも言われるとおり、外野にいるものとしてはあまり気持ちの良い状況ではない。

iPhoneがクローズドなビジネスモデルだとしても、技術自体はオープンだ。かたや携帯の場合は、Flash liteのapiは、公式サイトじゃないと公開されていないapiがあると聞く。知らない立場にとっては、その時点で萎える。

またアンドロイドに至っては、徹底的にオープンらしい。(よくわかってないけど)それを採用するキャリアがオープンではないのかもしれないが、アーキテクチャ上の制約でオープンになってもらえるとありがたい。

何がどういう制約の下で、夏野さんが追い詰められたのかはわからない。必ずしも反対勢力がNTTドコモにとって悪とは限らないのだから。

海外からもたらされるオープン性は、googleやアップルというリーダーにぶら下がるオープンだ。つまり、三蔵法師の手のひら釈迦の手のひらでで踊る孫悟空。それ自体は一プレーヤーとしては悪くない世界だと思うが、純粋に日本の携帯キャリアが作ってきた世界の序列が変わってしまうとしたら、まるでPC98がIBM/PC互換機に変わっていったあの時代と同じ事を繰り返すことになるのかもしれない。

PC98がIBM/PC互換機とのアドバンテージは、ソフトウェア資産と、日本語処理を優位性するというまさにガラパゴスな優位性だったのに対して、携帯に関しては、そこに費やしたアドバンテージの部分で、日本主導で世界を動かすポテンシャルはあったハズ。

そういう意味で、逃した「if」は大きいような気がしてならない。
(あくまで素人意見です。)

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その他、「なぜ、この価格で儲かるのか?」という特集は面白かった。

アマゾンの「送料」が利ザヤを稼ぎ、マーケットプレイスに参加する「背どり(ブックオフで本を安く仕入れて、アマゾンで売って儲ける個人の古本屋)」達の利益の源泉になることは知っていたが、こういう仕組みを作ったのは素晴らしい。

アマゾンの利益の源泉が物流にあるというのがポイント。

梅田望夫さんは、情報発電所であるgoogleとアマゾンの違いを捉えて、アマゾンは実際の物流による制約がボトルネックになるいうことを昔読んだと思うのだが、物流はリアルビジネスの根幹である。ECをやっている人間として、インターネットで情報の流れを作り出し、そこから生まれる物流で利益を出しているアマゾンは最高だと思う。

また、日本には本の再販制度という制約がある中で、よくぞ利益を出してきて、そして最近は直接、出版元から仕入れる動きを始めているそうです。こういうのは、アマゾンという存在がもたらす売り上げが相手にとって無視できないほどアマゾンが大きいからこそ実現すること。

かつてのインターネットで語られた「中抜き」という理想論は、Web1.0の時代には実現していませんでした。何故かというと、偉くなかったから。事業者側のビジネス規模の実績が、それまでのビジネスに比べて圧倒的に小さかったからでしょう。それが事業を継続してきた会社の規模が大きくなることで、徐々に実現しようとしています。

「中抜き」は、そこで抜かれる人以外には素晴らしい考え方ですが、人の感情がそれを阻みます。既存の付き合いを壊すリスクを根拠なく負う人はいません。ネット側の企業もコミットもできなかったことでしょう。そこを補えるだけの実績を積んだWeb系の成長企業は、かつて2000年前後に言われていた世界を続々と実現していくことでしょう。

かつてのインターネット論を読み直してみても言い頃合いかもしれません。

是非、月刊アスキーさんにはそういう特集をしてみて欲しいです。


他にも価格.comに出店しているお店は自社でクローラを開発して、他社よりも安くするオペレーションを自動でやっている、とか面白い話がいろいろ書かれています。その会社にいたら普通に考えて実現してると思いますが、なるほどなーと思いました。perlやRubyで簡単にクローラ作れる素敵で柔軟なライブラリもありますしね。


あとはいつも楽しみにしているFotune誌の翻訳記事

ウォーレン・バフェットの記事「ウォーレンに聞け!」は、レベルが高いので参考程度に。

ラリー・ペイジが語る「世界を買える方法」は個人的に面白かった。

やはり、何を実現すると、何かが解決可能か?という大きな枠を考え出すのは重要だなぁと。しかも、それが思いつきではなく、理屈に基づいていることが常識にとらわれない秘訣だと思いました。そこは、イマドキの言葉で言う、地頭の良さが重要、ということになるだろうか。まぁ世界を変えるという言葉通り、世界規模で発想しているところがポイントでしょう。

まぁ到底、僕には真似はできないことです(w

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