June 03, 2008
仕事で関わっているカラメルをリニューアルしました。
今回の主たる変更はデザインのフルリニューアルです。デザインに関しては、半年以上前からカラメルはどんな人に好きになってもらいたいか?!というところから考え直しました。
それ以外にも細かい変更を入れてるんですが、相応に地味なので、今回のリニューアルでプレスリリースなどは出していません。でも、僕的には結構こだわりの変更を取り入れてたりするので、せめて自分のblogでだけでも、紹介させてください。
そもそも何故、変更点が地味になってしまうのか?
ある時ふと思ったことですが、ECサイトで大事なことって、「面白い機能」とか「キャッチーな機能」じゃないと考えました。
一番大事なのはエンドユーザーに対して、どれだけ「おもてなし」ができるかだと思うんです。
理想としては、お客様が求める商品を1クリックで出してあげて、PV1ページだけで商品を買っていただくのがベスト。もし商品がお好みのものでない時には、いかに「欲しいモノ」に対して的確な答えを、迅速に提示できるか?ということだと考えました。
だから必然的にやってることも地味になるのかなぁと思ったりしました。
そんな中作ったのが、通称「検索ナビゲータ」です。
「検索ナビゲータ」は、検索キーワードや選択したカテゴリ、価格で絞り込んだ検索条件を「文脈」として捕らえて、商品詳細ページにもその文脈をそのまま持ち込んで、「次の商品」を見たり、「検索一覧」に戻ることができます。
もし商品詳細ページの商品が好みでなかったら、さっきの検索結果一覧ページ上に表示されていた、「次の商品」に切り替えることができます。
これはページングにも対応していて、ある条件で絞り込まれた検索結果一覧の最後の商品まで「次の商品」というボタンで先に進むことができます。
「一覧に戻る」を押すと、すぐに検索結果一覧ページに戻ることができて、絞り込み条件を変えることもできます。
情報の詳細ページに対して、「次のページ」が提示されているインターフェースと言えば、mixi日記やblogのような時系列に並ぶものでは割と当たり前についているナビゲーションなので、決して特別な機能ではありません。
なので割と自然に「次の商品へ」を押してもらえるかなと思っています。
これは「おもてなし」の一つだと思っていますから、特に機能など意識せず、なんとなーく次に進んでくれる人が増えたら良いなぁと思っています。
目的は無駄をなくした先にある回遊率アップです。もちろん売り上げアップに伴うカラメルの存在感向上も。それに目的達成に対して余分なページ遷移を発生させないことで、探すのが楽しい、とか思ってもらえればラッキーかと。
(と書くと他にも沢山やれることがありそうだな。)
ちなみにSEO絡みでPVを落とすわけにはいかないので、商品詳細ページや一覧ページのURLはリニューアル前と一切変えていません。(クエリストリングを追加しないとか。)そういうのも設計上のポイントだったりします。
もう一点、これはシステム上の制約に起因する話なんですが、商品画像の拡大写真表示というものをつけました。
サムネイルをクリックすると、商品画像のオリジナルサイズでLightBox風に表示します。
カラメルの商品情報の母体となる、Color Me Shop! proというネットショップASPには、「商品画像」以外に3枚の「その他画像」というサブ表示の機能があります。
カラメルは、Color Me Shop!proの商品データをバッチで持ってきているのですが、何の因果か「その他画像」の情報は持っていません。
バッチやDBを拡張することなく「その他画像」を表示したかったので、JavaScriptで画像ファイルに直接アクセスしてみて、画像が存在したら表示する、存在しなかったらなしとみなす、という動的な画像読み込み制御を行っています。
もちろんファイル名が予測可能だからできたという話なんですが、仕事の合間にちょちょっと作ったものですが、結構面白かったです。
こういうのを利用すると、例えば、特定のHTMLをダイナミックに解析して、どこぞのWebサイトに貼ってある画像を持ってきてしまうとか、そういうのがJavaScriptだけでできそうです。または、そのページには必ずあるハズの画像を検索してあったら表示、なかったら非表示とか。
しかし、今回のリニューアル作業は大変でした。朝会社に行ったそばから何故か開発サーバのsambaが繋がらなくて再起動したらLVMのエラーとかで起動しないし、ちょうど、別のシステムの障害は起きるわ、DBのテーブルは壊れてるは、リリースそのものの作業以外のトラブルが多発しました。そんなこと普段ないのに。
どんな呪いかはわからないけど、特に誰も慌てることなく、順調にリリースできてよかったです。
カラメルからとかげキャラクターを引退させたので、その呪いとしか思えんな(w
そんな感じで頑張ってリリースしたものです。是非、ご利用いただければ幸いです。
カラメルは、いわゆるショッピングモールという見せ方以外に「ユーモアと物欲を刺激するショッピングガイド」として、コンテンツを通じて素敵な商品をオススメしていこうという方向性に動いています。