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藤川真一について


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May 31, 2008

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先週末、WebSig会議で、アクセス解析イベントを開催しました。

僕はスタッフとして聞いていたのですが、セミッターが落ちていたりと、心そこにあらずな部分も多少あり、あらためて資料を元に見直しています。

第18回WebSig会議「ビジネスに繋げるアクセス解析マインド」資料公開 (WebSig24/7)

今回お話いただいたあんけいさんには、制作側で知っておくべきことと、Webサイトによるビジネスも日常経験しているクライアント側の立場という二つの側面からの話を、休憩を挟んで、サイドA、サイドBみたいなスタイルでお話をしていただきました。

具体的なツールの使い方や画面の見方などではなく、いろんな立場の人にアクセス解析マインドを持っていただきたいということで、概念的な話が主です。

何故アクセス解析が必要なのか?アクセス解析で見る勘所はどこなのか?そこが理解できていないとアクセス解析をビジネスに使いこなすことはできないと思うので、もし理解していないなら避けて通れない話です。

これなしにgoogle analyticsを開いても、目の前にあるグラフの動きに目がいってしまって仕事した気になるということは少なくないと思います。

ー・ー

機能てんこもり派の僕としては、うまく言語化できていなかったところにようやくたどり着きまして、それは、「Webサイトは、1ドメイン=1文脈がベスト」なのかなぁなんて思っています。

そもそも「○○のサイトです」という紹介文句に、「いろんな機能のサイトです」なんて入れませんよね。「ショッピングサイト」「Webマガジン」「コーポレートサイト」「キャンペーンサイト」などと言う用途の文脈がある。または、「ソーシャルブックマーク」、「ToDo管理」、「音楽配信サイト」なんてのもありますね。これらをつなぐのが「検索サイト」

さらに深掘りしていけば、「おしゃれな裏原系のファッションを販売するECサイト」「アキバ系blog」「インディーズの音楽配信」「なんでも買えるショッピングモール」などと、そのサイトのブランドイメージに直結する個性があるはずです。

その個性は、文脈(コンテキスト)としてサイト構造に現れているハズです。
ページを紡いで成果を出すために文脈こそが、Webサイトには一番大事だと思っています。

現在主流の動線である検索エンジンを使う人は、「何かを目的として検索」しますよね。Webサイトに訪れる人が求めていることに沿って情報を提示することができるとスムーズにクリックされてコンテンツは読まれたり利用されたりするでしょう。

ECであれば商品を買ってくれたり。

でも、求める文脈をWebサイトが提示したり、探してみようと期待させることができなければすぐ帰ってしまいます。これはアクセス解析の「直帰率」や「離脱率」で確認可能です。

何を求めているのか?!は人によって違ったりします。だからこそ、適切な流入と適切なコンテンツ提示が重要です。もちろん、情報の理解や期待を誘発するビジュアルデザインも重要です。

「適切なコンテンツ提示」に的を絞ると、無意味にアクセス数が高いだけでは意味がありません。

エロサイトに書いてあるキーワードや、商品画像がエロかったりするだけで、アクセス数が増えるかもしれません。その代わり、誰もハッピーではないアクセスだったり、購入までの文脈が提示できていないなら、アクセス数だけが高くても先に繋がらない。

そんな状態で、アクセス解析でアクセス数が高いんだけど売り上げがあがらない、どうしよう、では意味がありません。

購入や目的達成までの過程にどういう心境でユーザーが遷移しているかを解析し、文脈を繋ぎ続けるか?というのがWebサイトのコミュニケーション設計になるのかな?!と思います。

とりわけSEO対策だけで満足してしまったり、とにかくアクセスさえ集まれば良いとだけしか思っていない人は、この文脈の意識まで及んでないケースが多いように思えます。

確かにクリック数が沢山あれば、一定確率で商品が売れたりするので、文脈など考えずにただ流入数だけを増やせばいい、それは一つの方法ではあると思います。

直接的な文脈が繋がっていないような気がするadsenseの広告もそれなりにクリックされますしね。もちろんコンテンツマッチはされてるんでしょうけど。
(こっちはセレンディピティ・・・立ち寄った先の情報を見て、ふと違うことを思い出してクリックする、みたいな・・・なんでしょうけどね。)

ただし、そのアクセスを集めるのに多大なコストがかかっては儲からない商品の方が多いのではないでしょうか。adsense系の広告や電車内広告が特定の業種に偏っているのは利益率の問題だという話も聞きます。

さらにスパム行為や、google八分になりかねない施策なんてのはもっとも非効率でリスクが高い。

あんけいさんは、流入さえ多ければなんとかなるだろう的な考え方を「フェラーリ」と表現していました。要は富豪的ってことでしょう。

それに対して、適切なWebサイトは「プリウス」になって燃費良くするべきだというのが今回のポイントだと思います。

燃費がよいWebサイトは、本来プロのWeb制作者が実現せねばならない責務だと思います。

しかし、いきなり一発でそれが作れる人は少ないでしょう。いくらコミュニケーション設計をやったところで、自分達が作ったペルソナと、現実のユーザー像がずれていたりすることはいくらでもあるんじゃないかと思います。例えユーザー調査をやったところで、検証の場とは言えないと思います。むしろ仮説の設定や妥当性検証のためにユーザー調査を行うので、その検証は、あくまで運用開始後のフェーズになると思います。

最終的には、「やってみなけりゃわからない」
そういうところは運用を開始してからのPDCAサイクルの中で最適化していくものでしょう。

そのためにアクセス解析は必須であるという考え方だと思います。
フィードバックループのセンサー入力にあたるものですから当たり前ですね。

ただ、その当たり前が、クライアントと制作者、とか代理店による構造とか、さまざまな構造のあり方で分断されていて、フィードバックループができていないケースがある。

そこができていないことを制作者は認識をして、なんとかするにはどう提案したら良いのだろう?!ということを提案すべきってのが、あんけいさんの制作者サイドのプレゼンの主題なのかなと思いました。


ということで1URL=1文脈を心がけるべく、セミッターとライブ配信についてはまた別のエントリーで書きます。


あんけいさんのblogに、他にも面白いことが書いてあったので是非こちらも。
dIG iT


ちなみに、前の会社で作っていた動画のCMSは、動画の視聴状況を表示できますってものだったんですよね。いつ、誰がどこを見ていたのか?!ってのをグラフに表示したり、大学の通信教育で、動画をちゃんと見ていたら単位をあげる、みたいなのに使ったり。

あんけいさんの以下の話を当時聞いてれば、もっと良い物ができたかなー。何より希望が持てたかも。

dIG iT » Blog Archive » Omniture SUMMIT in TOKYO

エンタープライズ向けに、もっと深掘りしていく価値があるような気がしますな。そこに特化していいけばイグジットとしてomnitureとか日本ならに買収される道、みたいなのはアリかと。

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