May 10, 2008
ニコニコ動画については伝え聞く程度しか事情を知らないのだけど、昼飯食べてるときに、ニコ動で言われてることって、ふと思い出したら昔のアマゾンがそうだったなぁと思ってみた。
もはや勝ち組アマゾンが当たり前になっている人の方がもしかしたら多いのかもしれない。
アマゾンは順調に今のスタイルを確立したわけではない。
昔のアマゾンは、いつサービスが終了するか?とさえ言われたサービスだった。
そのことについて、ちょいと探すと2000〜2001年の記事が出てくる。
現在のアマゾンにある盤石イメージ漂う二台巨頭のイメージはここにはない。
アマゾン・コムは生き延びるか トイザらス提携に見る利益確保の試み : 富士通総研
アマゾンの投資対象としての魅力は地に落ちた。
赤字続くアマゾン・コム、来期は黒字に? | WIRED VISION
一度も利益を出したことがないことで有名なオンライン書店米アマゾン・コム社は、23日(米国時間)に発表した最新四半期の決算でも損失を計上した。
今2000年度の第1四半期も、売上は5億7000万ドルと前年同期の2倍ちかいが、純損失は3億ドルと5倍になった。顧客はふえつづけており、2000万人を突破した。それでも赤字である。この会社は97年5月、1株18ドルで株式を売り出して以来、米国のインターネット株ブームのリーダーとして注目をあつめてきたが、約5年前の創立以来いちども利益をだしていない。前期末の累積損失額は8億8200万ドルで、このため自己資本は2億6600万ドルとすくなかったが、第1四半期の赤字をくわえると自己資本はマイナス、いわゆる負債超過になったはづである。
伝え聞くレベルだと、日本では相応に発言力の高いコンサルタントあたりもアマゾンの倒産を公言していたとか?!
あの頃のアマゾンは、人気はあるけど大赤字。売り上げは伸びてもコストがかかりすぎ。アマゾンは倉庫などの物流の一角を自社で担おうとしていたから、その分のコストがかかりすぎ。ネットなのに、ただの本屋やってどうするの?と見られていた。
別にアマゾンがそうだったからニコ動が同じく黒字になるだろうと楽観視するわけじゃないが。
しかし、その一方で、事業領域を広げるたびに赤字は増幅しつづけ、99年度の損失額は7億1996万ドルにものぼった。Amazon.comの赤字には批判の声もあがってはいるが、積極的な事業展開に潜在的将来性を期待する投資家の間で依然として高い評価を保っている。なお、99月10月現在の同社の時価総額は2.3兆円を超える。
何より重要なのは、どちらも攻めの姿勢を崩していないこと。
そして、大きな問題を抱えつつも、サービスのコアに対しての批判がないこと。つまり目の前の問題さえ解決するだけで、がらりと変わるということ。
潰れる会社と潰れない会社の違いは、「お金がつきないこと」という当たり前のところに帰結しますね。
Yahoo!BBのソフトバンクなんかもそうでしたねか。そういう例を見ているわけだから、ドワンゴ社としてはできる限りカネをつぎ込んでスタンダードの座を得るために、アマゾンやソフトバンクの例は意識しているのではないだろうか。
こんなニュースが出ていたとさ。
ニコニコニュース‐ニコニコ動画とYahoo! JAPANの連携を発表!!
ちょうど僕が昼に考えてたことにイメージが近くなるかな。
ニコニコ動画のコアコンピタンスって、本来は動画ではなく、コメントコミュニティなわけですよね!?
違法動画というのは、一つのエッセンスであり、オタク層、若年層を引きつけるエサとも言える。
本来はユーザーニーズが満たせるのであれば、何も自社が動画を配信する必要はないですよね。
つまり、Yahoo!Japanが配信する動画でも良いってことですよね。
インフラコストを持ってもらえるならYahoo!が動画インフラを面倒見てレベニューシェアという道もありうるのかなと思ったりした。
ニコニコ動画は、オタク層の支持を引き続き受け続けなくてはいけないが、本当に行くべき道はマスメディア方面なのかなーと思ったりする。
違法動画のままでは行く先が明るくないわけだから、ちゃんとコンテンツホルダーの権利を守りつつ、コメントコミュニティとして動画のマッシュアップをするところさえがっちりつかんでおけば、動画がどこから配信されていたって関係ない。
そもそもYoutubeだったわけだし、アメーバビジョンもまだ配信してるのかい?
これはめちゃめちゃ強いと思うんですよね。
## なんて既に数千人のニコニコ動画ファンが言ってることだとは思うが。
使い勝手の問題を解決すれば、動画メディアはネットじゃなくてもDVDだって良いんですよね?
自分が持ってるDVD入れたらコメントがオーバーレイで流れるDVDプレーヤーやDVDプレーヤーソフトがあっても良いですよね。
そう考えるとやっぱり適切な形で、コンテンツホルダーと仲良くなる道ってのが正しいような気がする。
とはいえ今を支えているオタク層にそっぽ向かれてしまうわけにはいかないので、そこはそれなりに共存する道を模索しつつも、彼らが必ずしも望んでいない方向に伸びていく必要はあるのだろう。
インターネット=反旧体制、、音楽産業や既存のテレビ局からは、インターネットは彼らの価値を奪う破壊的存在というイメージがあちら側にもこちら側にもあると思うんだけど、ニコニコ動画がいく道は、共存共栄型という、ある意味、落ち着くところに落ち着くと安定する一番おいしい場所に一番近いような気がしている。
#ニコニコ動画 & Yahoo!という構図ができるなら、同じようなサービス作って、googleと手を組むところが出てきてもいいんでないの?今ならYoutubeを味方につけられるんじゃないかと思うわけだが。
冒頭で引用した富士通総研のドキュメントにこんなことが書いてあった。
トイザらス・コムとの提携により、自社で玩具の在庫を持たなくなったアマゾンのビジネスモデルは、EC業者というよりも、単なる受注・配送アウトソーサーに近いということもできる。しかし、同社にはそのようなビジネスモデルに対するこだわり自体、ないのかもしれない。一消費者としてアマゾンを見た場合、そこから感じられるのは、ただひたすら顧客にとって「いつでもほしい物が見つかり、楽しく便利に買い物ができる」環境をつくることに努力しているという印象だけだ。
「コメントコミュニティが映像を見る上で楽しい」・・・これだけが認められさえすれば、あらゆる動画配信を自社の材料として使うことができるだろう。
追記:
残ったブラウザタブを見てたらこんなの見つけた。
5 名前: ひろゆき 投稿日: 2000/04/12(水) 22:56アマゾンは設備投資をがんがんやってるので、生き残り組じゃないっすか?
本人かどうかは知りません。