April 03, 2008
404 Blog Not Found:極意より作品を - 書評 - 受託開発の極意
受託開発というのがそれに相応しい存在感を示せないでいるかの根源的な理由でもあるのだ。「どう」作るかは公開しても、「なにを」作ったかは公開しない。日本の受託開発にまつわる最大の謎がこれなのである。これは、ソフトウェア受託開発の常識かも知れないが、開発においてはむしろ非常識である。建築であれば、誰が発注し、誰が設計し、誰が施行したかというのはよほどの場合を除けば明らかで、少なくとも元請けが誰かはそうである。
これは僕は同意
以前書いた「F's Garage:受託のWeb屋はもっとアウトプットを増やした方が良い。」に関して、以前、ある制作会社の人に直接会ったときに異論を唱えられたことがあって、要するに
・受託でオープンにできないのは当たり前
・「例えば僕に」、アピールするメリットがない。
飲みの場だったりもしたので、もっと奥深い真意は是非blogに書いて欲しいところです。
確かに、この異論を唱えられ方の仕事のパスにおいては、代理店、SIer側だと思うので、確かにそりゃそうなのは理解します。
しかし、弾さんの書評に書かれている話と同じ印象は持っています。
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4/1に公開したので一瞬、エイプリルフールネタかと考えてしまったが、僕はこういうのを見ると安心する。
エスカフラーチェが受託仕事をやっているのは当然知っていたけど、実際に仕事を受ける窓口を開いてもらえることは、あぁ頼みやすいなぁという身近な感じになる。
なんとなく自分の中でいろんなチャネルが広がったような気がした。
「あぁお願いすれば仕事してくれるんだな」って。
ほんのちょっとした目先の方向の違いなんだけど、それがサービスというもの。
今の制作会社や制作者はもっとクローズドな印象がある。
話に聞くと、Web経由で来る仕事よりも、圧倒的に知人伝いに来る仕事の方がリスクも低く、仕事もしやすいという話もある。
しかし、そこはエスカフラーチェのように先に価格を公開してしまうとか、申し込みに一定のハードルを儲けるなどで、一定の敷居を作ってしまえば良いのではないだろうか。
そもそも知り合いだったら、これ以外の流れで仕事はお願いできるわけだし。
そういうパスで仕事をしているから、Webで営業する必要がないというのは正直あるだろう。Web制作会社なのに、自社のWebサイトに力を入れていなかったりするところが多いのは、そこにPRコストをかけること(=作る人がお金を稼げない状態)が社内で正当化できないというのはあるだろうし。
ネットPRは、ミツエーリンクスさんとかは昔から力を入れていて、よく用語辞典に検索エンジンからひっかかるんだけど、あれは特に同業界の人に対してインパクトが大きい。ていうか、あれがなかったら僕はミツエーリンクスさんという名前を認知していなかったかもしれない。
どこかの建設会社のCMに「地図に残る仕事です」というものがあった
大小関わらず、こういうのは大事だと思う。
何故か?というと数ヶ月、数年後の人材採用や業界のレベルアップにつながるハズだから。
今、Web業界を目指して入ってくる人は、昔よりも大企業指向が強いと聞く。なので、例えばIMJなどの学生に認知の高い数社に入れなかったら、もうお先真っ暗、みたいに思ってしまうデジハリの学生も少なくないとのこと。
実際はそんなことなくて、大きいところは大きいなりの、小さい小さいなりの案件の存在意義ってのがある。
というかWebはスモールビジネスが如何に世界を変えるか?というストーリーが一番大事なので、小さなお店や会社の創意工夫がもっと見えるようになると良いんじゃないかなと思う。
僕も仕事では、そういう素敵なお店をどんどん紹介していきたいと思ってるがターゲットが違うので、すべてのWebの作り手は自分の背中を見せてあげる活動をどんどんして欲しいものです。
要は顔が見える仕事しましょってことなのかな。
こないだの家電オフでアプリキャスト開発の岡本さんの顔を覚えたら、もうBRAVIAしか買う気ないし。(問題は大きなTVをいつ使うか?という話だけで。)
##冒頭の会社さんや土曜日にわざわざWebSig会議に来るような人がトップにいる会社さんは、この辺はわかっている人たちばかりなので、そういう人たちが対象の話ではありません。冒頭の会社の方曰く、 僕の書き込みは当たり前のことだからプロなら納得してたらダメ、ということだそうです。でも、あえて驚いて見せることも啓蒙の一つだと思うけどなぁ。そうじゃないと「当たり前」がどんどん暗黙知化して持つものと持たざるものの間に壁ができてしまう。