March 28, 2008
ソニーのBRAVIAに内蔵されているアプリキャストという機能がある。
ソニーのサーバにJavaScriptによるWidget(=アプリ)を配置して、そこから外部のコンテンツサーバにAjaxで通信して、blogのRSSを読んだり、Yahoo!オークションの情報を見たりができるというもの。
なんと2007年以降に発売されたBRAVIAには「全部の機種」にこの機能が搭載されているとのこと。
僕は知りませんでした。たまに行く電器屋には、どこにもそんなこと書いてない。
そんなことを奥さんに話をしみてたら、じゃぱねっとたかたでは、アプリキャストをインターネット機能と言う言葉で説明しているらしい。ブラウザだけがインターネットじゃないですね。
というか全然ダメじゃん。量販店。
これは仕事が忙しい中抜け出して、「ネットと家電のキャズムを超えろ!会議」に行って聞いてきた話。実際にアプリキャストの開発を行った岡本さんの熱意あるお話を聞いて参りました。
コスト制約の問題で、アプリキャスト実現のための追加部品コストは0円とのこと。パソコンは数百MB単位でメモリを追加できますが、家電はそれよりもかなり低いところが求められ、かつテレビ映像の映像処理などもしたりと、中にあるコンピューターはとても忙しい。
EPG機能のためにネットワークのインターフェースは実装されていることから、基本のアプリケーションさえインストールする領域さえあれば、なんとかうまくやりくりをすることで、スペックを上げることなくアプリキャストを実装したというのがポイント。
作った人たちは大変苦労されたことでしょうが、結果的に本機能の実装のために本体価格が上がるということはないというのは素敵ですね。気がついたら当たり前のように存在しているという状況を作れる。
あとは、それを必然的に使いたいと思う環境はどんな環境なのか?そこをサービスとして実現していくことが重要になってきますね。TVは、パソコンや携帯とはそのありようが全然違って、「常にそこにあること」が一番の価値だと思うので、そこで見られると面白いものってなんだろう。
PCのサイドバーWidgetもそうですが株価とか天気予報とかスポーツ速報とか、常に凝視するわけじゃないけど目に入ってくると楽しい、便利だというニュース的なのは間違いなく向いていますよね。
同様に「毎日見に来てもらえるような」というコンセプトで作っているコンテンツ重視なサービスは、そのコーナーを切り出していけば良いんでしょう。
逆に、PCで検索することを前提にしたサービスは向いていない。大量の情報から検索でたどり着いてねというコンセプトだと良い情報が提示できないので、そこは、もうちょっと集約する努力が必要。
Yahoo! topicsなどがこの枠に表示されるとTV番組のニュースよりちょっと濃い情報が良いのだとか。こういう視点だとコンテキスト重要。よりニッチで深掘りできるテキスト情報の魅力とTV映像がマッチする。
家族のスケジューラみたいなのも良いですね。誕生日表示したり、おばあちゃんとの連絡が取れたり。従来のお茶の間の電話みたいな機能をテレビとインターネットが実現できる。会社や携帯から登録したスケジュール情報が、テレビでリマインドされたり。
またここを使えば、お婆ちゃんに孫の最新の写真をココ経由で配信できるんですよね。
設定は息子がやって、お婆ちゃんはリモコンだけを操作すれば良い感じで。basic認証を簡単に送信する仕組みが入ってるとパーソナルデータのやりとりもしやすいですね。
「いつもそこにある」ところで、ちょっとだけ人と人とをつなげてあげる。
帰りに某大手家電系PC会社で、工場勤務の方に聞いてみました。
「自分の周りでmixiやってる人いる?」
「いや、いないですねぇ」
僕も製造業出身だからわかるよ。mixiを使う人なんて一部だよね。
家電が狙うところは、インターネットを必要としない人たちだと思う。
岡本さんがQ&Aの中で、こんな感じのことをおっしゃっていました。
テレビ放送とネットサービスが連携するだけじゃなくて、テレビの中に「外にあるおもしろいもの」が表示されてもいいんじゃないか
なるほど。
「いつもそこにあるデバイス」としては正しい道と思った。
作り手も一歩一歩進歩し、ユーザーや販売側も一歩一歩進歩していくのがネットと家電連携のポイントだと思った。
そこでがんばってる岡本さんの自信ある笑顔に「ソニー始まったな」という印象を強く持ったものです。
今後が楽しみです。
以下は、アプリキャストの開発テストに必要なUSB端子を積んだBRAVIAオススメモデルです。
D-SUB15ピンは全てのモデルで搭載されているのでPCもつながります。
■BRAVIA最高スペック 4スピーカー+画像処理エンジン、ブラビアエンジンプロ搭載
SONY 40V型 地上・BS・110度CSデジタルハイビジョン液晶テレビ BRAVIA KDL-40X5000-B
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SONY 40V型 地上・BS・110度CSデジタルハイビジョン液晶テレビ BRAVIA KDL-40W5000
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【2008年3月発売予定】SONY 40V型 ハイビジョン液晶テレビ
BRAVIA KDL-40F1-B
価格 252,000円 (税込) 送料込
BRAVIA X5000,W5000,40F1の3機種を比較する。
僕が買うならコントラスト比を重視して、最新のKDL-40F1かな!