March 20, 2008
融通が度を超すと、ある視点からは優しくても、別の視点からは優しくない。
だからルールは遵守すべきだし、融通の範囲もルールの範囲でのみ運用すべき。
「会社クビになる」と懇願され、警官が反則切符を1点おまけ→おまけして貰った男性が署に通報→警官、書類送検・減給の懲戒処分
神奈川県警は19日、実際の違反より点数の低い違反で交通反則切符を切ったとして、虚偽有印公文書作成、同行使容疑で、神奈川署地域課の男性巡査(26)を書類送検し、減給10分の1(1カ月)の懲戒処分とした。調べでは、巡査は昨年10月6日昼、横浜市神奈川区西大口の県道で、東京都豊島区の男性会社員(57)が左折禁止場所を左折したのを取り締まる際、「免許停止になり、会社を解雇される」と懇願され、違反点数が低い携帯電話使用禁止違反で反則切符を切った疑い。左折禁止違反は2点、携帯電話禁止違反は1点で、男性はあと2点で免停だった。
2日後、男性が神奈川署に申し出た。男性は「温情には感謝しているが、良くないと思い直した」と話しているという。県警は11月に左折禁止違反で反則切符を切り直した。
これだけ見ると、確かにオッサン、[これはひどい]よ。
おかげで今後もう絶対に全国の警察官が融通を利かせてくれることはなくなるだろう。痛いニュースに書いてあるレスが本当なら、この警察官はまさに昇進を棒に振った。
でも、この警察官は間違いなく警察官として対応を誤った。
会社を首になるって言えば許してもらえるのか?というところが重要で、言った者勝ちなら世渡りが上手い者が恩恵を受ける社会になる。法治国家ゲームのルールとしてアウトだし、対応として平等ではない。(平等って言葉の乱用はDQNぽくて好きじゃないけど、ここでは適切だと思う)
警察官としてのルールを守ってないわけだから処分されるのは仕方ない。
プロとしての自分の役割を捨てて私情に走ってしまったんだから。
しかし、なんでマスコミに出たんだろうな。
こういう曖昧なことは今後一切しませんよというアピールなのかな。
融通を利かせる、というのはルールを破ることではなく、ルールの範囲で知恵を使ってうまく立ち回れるように持って行くこと。少なくとも責任を持つ行為というのはそういうこと。
例えば社会起業家ってのはビジネスのルールを利用して社会の枠組みを変えることを考える人。何より素敵なことはルールを変えられるほどの素敵なアイディアを考えること。
あと、この辺はまさにトラブルがあったときに感情的な軋轢が起きる部分だけどね。
融通という言葉が本来の範囲を超えていたりすることもよくある。
年金問題なんてのも、まさにその辺で悩ましいところだと思うけど。
あれは、ここ一年の活動に対する責任追及とかやめて、今の情報の限りでは解決できません、ごめんなさい。つきましては、日本中の履歴情報を集めて精査するから、国民全員で協力してくださいって、CGM的アプローチみたなのはできないのかな。もしかしたら失敗するかもしれないけどできることはやってみるぐらいのことが許容されないと到底解決するのは無理そうに見える。