March 11, 2008
普段意識していない規約を変更するときには、ある一定の確率で「必ず」ネガティブな意見が出る。
極論だが、文字を一文字変更するだけでも、一定の確率でネガティブに思う人が出てくるということだ。
以下の図に示すように事業者側が「実現するのに必要だ」とされる規約改定の範囲があったとして、ネガティブな発想をできる賢いユーザーは、ネガティブな方向での限界付近を意識する。
注意してほしいのだが、これは今回のmixiの規約がどうだ、という問題ではなく、大小関わらず必ずこういう反応が起きるということ。
それに対して、問題がどこまで大きくなるか?は、
・規約改定そのものの影響力。
・規約の範囲がどうか?
・そして、サービスに対する信頼度、忠誠度
この3つがポイントとなる。
サービス運営サイドは、一ユーザーでは到底知り得ないような、たくさんの問題を抱えていて、それに対する対処ができなければ、サービスや企業そのもののリスクになってしまうことに対しては改善をしていかねばならない。
規約の穴で対処ができない、などと言った問題は責任問題となるかもしれないので、例え一定のネガティブな意見が出てきたとしても、一定のユーザー数を失うことになっても、サービスの大小に関わらず、やらなくてはいけないことはやらなくてはいけない。
そもそも1600万人も会員がいるmixiで、その0.1%が不満に思ったとしても1万6000人が不満に思う。1万6000人は、はてブを中心としたblogsphereを騒がせるには十分すぎるな人数だ。
・・・という一般論をまず書いた上で、先日書いたmixi日記の引用&書き足し。
ミクシィ側も一日経たず釈明することになったのはうまくないけど、ユーザー側も信頼という担保に自信を持ってもいいんじゃないかな。
銀行の取り付け騒ぎじゃないけど、ミクシィの株価を支えてるのはユーザーの信頼でしかなないわけだから、本気でみんなが辞めたら会社がつぶれる。
一人が辞めるぐらいたいしたことじゃないけど、その積み重ねがSNSなんだから、それを壊すリスクを負ってまで、規約や法律を盾に正当化なんかできないと思うけど。
SNSが大きくなったプロセスと同じことが、SNSが縮小するプロセスで起きないとは限らない。
mixiにアクセスする理由は、mixiそのものにあるんじゃなくて、「あたなのマイミクの誰か」が支えているからね。
だからこそmiklyやmixi newsのようなユーザーとユーザーを組み合わせるような横断的なサービスを続けているんだろうけど、成功しているのかどうかは知らない。
ただ、間違いはあると思うので、今回のように騒ぎになるのは良いことだろう。
そもそも、ちょっと、よく考えてみ?
SNSで、改正した規約を盾にして、ユーザーがwelcomeじゃない何かを推し進めるコミュニティサービスなんて終わってないか?
これに対するネガティブな意見なんていくらでも言えるけど、僕がサービス運営者で、少なくともアクセスしてほしい意志があるなら、そんなことしないけど。
(ひょっとしたらコミュの出版はあるのかもね。例えば99人が賛成してるのに1人の反対で出版できない、と言う不幸な事態を防ぐために。)
法律や規約ってのは、何か物事がネガティブな方向に進んだときの防御壁になるものだから、ユーザーにとっての防御壁が後退したことに文句を言うのはまぁわかるんだけど、実際、それが起きうるか?ってことを人間的に考えたら、そんな身も蓋もないことをやるのは難しいとは思うんだけど、mixiに関しては知らない(w
となんとも煮え切らない書き込みになるのも、別にmixiの肩を持ちたくてこういう書き込みをしているわけじゃないから。
最終的にはmixiという会社が信用できるか否かって話だと思うけどね。
mixi側としては、こういう反応を一定数必ず起きうるのネガティブの一つしてスルーするか、もしくは、こういう反論を受けることに、サービス品質などで心当たりがあると思うなら、今、リソースがいないから無理とかそういうことを考えるのではなく、改善する何かを考えてみると良いんじゃないかな。
というか、そういうことを期待したくなるサービスだと思いますし、それこそ人を追加することでサービスや「おもてなし」を改善できるなら、是非ともやってほしいと思います。
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ところで株価下落の原因は、本当に規約の改正が原因なのか?
何かが違うよーなー。スケープゴートとか?
mixi規約騒動の背後に「ロス疑惑」があるという説(ITmedia)
本当に規約改正が理由だったら、今後思い切ったことできなくなってしまうということで、それが幸せになることとは思えないのだが。