December 01, 2007
会社ってのは、最初に何かの仕事から始めて大きくなって、大きくなった利益から新しい何かを作っていって変化していく。
だから売り上げとか、お客様とのリレーション、ブランド、パートナーとの関係とかは、どんどん蓄積されていって、見えない資産になっていく。
そういうものや、その中でどう振る舞ったら良いか?というのは、うまく行っている時はベストプラクティス、でも、そのうらには、ベストプラクティスに依存しすぎて動けない自分たちというのもある。寿命が過ぎたら、もはや捨てるべきところかもしれないが、捨てられない。
企業の寿命が30年?とかいうのも、こんなところにあるんだと思う。強みと弱みは表裏一体。時代のマッチング重要。
新卒で東大卒のトップレベルの学生が入社するようになった企業は、寿命が過ぎていると言う話を聞くが、それは東大卒の学生にも関わらず、会社のブランドで「就社」するようになったら、それはピークを過ぎているかもしれない、という意味だろう。
某社も上場でいきなりお金持ちになったが故に、ブランド狙いの就職希望者が殺到して、人材の質が下がっていると聞く。そういえば広告の問い合わせしたけど、まったくレスがないそうだ。営業でそれはなかろ。
広告代理店がべったりついてるから不要ってことなのかな。ひどいなー。
そういうのは全然ダメなんだけど、多分、悪いところがそのままスケールしちゃったんじゃないかな。まともに上司が情報を把握するフローがあって、適切にマネジメントしてれば、絶対そうならないと思うし、そうなっちゃいけないし。
と、別に一社批判したいんじゃなくて・・・。
さまざまな蓄積の中で積み上げた経験ってのは、自分たちのベストプラクティスにもなるし、既得権益にもなる。そう簡単に捨てるものではないけど、寿命が過ぎたら捨てなくてはいけないし、規模に応じて変わらなくてはいけない。
いずれにせよ、その会社の強みってのが、そのまま経験になるので、そういうのをちゃんと吸収して生かすように仕事をするって大事だよね。
この感想にいたった経緯。
■眠る開発屋blogさんに、このblogの記事を取り上げていた。
ハードの相場やトレンドの知識
昔はあまり深く意識してなかったけど、ガジェットも含めてハードの相場やトレンドの知識、超重要と思うようになった。
自宅サーバで何かをやることについては、はてなが最近の規模まで、社内サーバで運用されていたという事実や、ペパボ社内にいると見えてくるところの影響が大きい。こういうので自分の力を付けたいなら、この辺のベンチャーにいると、「あ、これでいいんだ」的なのが見えてきて面白いと思う。
まえに、たつをさんと話させていただいたときには、Yahoo!の膨大なデータを使えるというところにメリットがあるようだったし、googleに入る研究者の人もそういう人は多いだろう。
SIerや楽天みたいなところはお金を使って問題を解決できる力を持っている。なかなか触れないような高額な検索エンジンとかサーバとか。もう10年ぐらいになる大きなネットベンチャーは、Oracle的なシステムと、LAMP的な部分をうまく組み合わせてるようだけどね。
ペパボやはてなの場合は、それぞれアプローチは違えど「ボトムアップ的に安価な設備でサービスを実現する」というとこが強み。
SIerは、大規模案件でITを動かしている的なところで得られる経験や知見がポイントだし。
で、多分、何処行ってもデメリットがある。巨大なシステムしか使えない人は高コスト体質になりがちだし安価なシステムしか使わない人は、巨大なシステムのことを全然知らないし、そもそも安価なシステムは人手でカバーするところが大きいので仕事そのものが大変だし安価な設備投資でやってるから人件費割合が高くなりすぎるので給料も安いんじゃねーの?とか、SIerを維持するためには少ない人数で大規模案件回すために代理店的搾取システムにならなきゃダメで他人依存になって物作りの力がつかないし、下請けは下請けで、そんな構造からくるディスコミュニケーションの影響をもろにうけてモチベーション下がるし・・・とか、
まぁ文句は思いつくのも、いろいろあるわけですね。
そこは良いところ悪いところから「自分の本分」ってのに一番マッチングする道を模索して選ぶのが良かろう。
■今日のニッパウさんから
リクナビ業界発見ライブで講演させていただきました
>最後に、今回2名ほど「ほとんど知っている内容だった」という方がいらっしゃいました。
この感想書いた人、もったいないなぁ。
現場で実際に経験してる人の話を聞いて、そういう感想になってしまう人は勿体ない。
でも、学生と話をすると元気になりそう。
Amazonとbk1の関係は、勝手に楽天とカラメルに関係に近いとか重ね合わせてたりするので、とても参考になります。
がんばろ。
■あと、最近ツイッターで見た、Yahoo!に新卒で内定した人の存在とか。
もろもろ全部ひっくるめて、思ったんだけど、今って大きなネット系に大学から出て新卒で入社するんですよね。うちにも新卒入社がいるけど。
ちょっと前は、ネット系で仕事するには、「普通の会社」を経験してから来た方が良いよみたいなのがスキル面や知見面を含めてあったんですが、段々、ネットでできることも広がってきたから、そうでもなくなってきたのかもしれませんね。
当然、新卒から完成したシステムに触る以上は、それを踏み台にして、もっとスゴイものを作って欲しいよね。お前もがんばれよって話だけど。
やっぱり独立してやっていけるぐらい力をつけることが大事だと思うし。結局、そうでなければ、多かれ少なかれ就社的なところに負けてしまうのは、あまり良くないよなぁと。
ツイッターのやりとりを見ていて、転職するなら給料上がらないと意味ないよねって発言があって、確か転職する人のほとんどは給料が下がってたハズなので、ものすごい違和感を感じた。
つまり何のために転職するか?という話があって、本当に請われて行くのであれば給料上がるか現状維持ということだと思うけど、そうでなければ下がるケースの方が多いと思うんだよね。
社内のスキームがあるが故のプレミアム価格ってのもあると思うから。在社期間とかもあるだろうし。
おっと時間切れ。全然まとまらない上に、時間切れなので、とりあえずあげとく。
(ブログっぽくなくてごめんなさい。でも、ブログが完成した文章である必要はないよね。完成してないし、消すかもしれないので、はてブとかしないでください。)
これから、新卒入社の会社の人たちと会ってきます。
僕の同期が、なんと転職するということで。製造業の地味な会社なんですが、ヘッドハンティングされたそうです。給料上がっての転職なのかなー。わくわく。