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藤川真一について


初代モバツイ開発者
想創社再創業 / KMD博士課程
著書〜100万人から教わったウェブサービスの極意―「モバツイ」開発1268日の知恵と視点 [Kindle版]
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August 14, 2007

W54T購入[モバイル系]
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本F's Garageを調べると前回のW32Tから2年が経過し、モバツイッターの「写ツ」で写真をアップロードするようになってから、W32Tの貧弱な写真機能が気になるようになっていたのと、オサイフケータイ機能を使いたかったのでW54Tに買い換えました。

ところで、W32Tは2年も使ったのですが、最初からbluetoothのためだけに買った割には満足していました。小さいことと、比較的バッテリーが持ったこと。やはり、この2点がモバイルにおいては重要なんだと思います。

写真機能が問題にならなかったら決して買い換える必要のなかった機種だと思っています。

長く使えたおかげで、W54Tの機種変価格も安くなり、この夏の割引で3000も惹かれていたし、パケット代をたくさん貢いでいるおかげでポイントもたくさんついていたので、先日購入したエアコンのポイント内で清算できてしまって、小さな幸せを感じている今日この頃です。

さて、W54Tは、「全部入りケータイ」と言う触れ込みで発表されているもので、

・ワンセグ
・オサイフケータイ
・Bluetooth
・画面がでかい(3インチ)
・その他、メモリが1GBとたくさんとかがあったり。

という、いろいろリッチそうな機能がたくさん入っている印象でした。

ただ、僕のこの機種を買ったニーズは限られていて、

・デジカメがW32Tよりきれいであること。ただし撮影する解像度は240*320程度。
・Bluetoothのダイアルアップは必須。あわよくば安定性が高くなっているとうれしい。(W32Tは、ブラウザを立ち上げたあとだと、大体、再起動しないと動かない)
・ブラウザを待機状態にして、メールなどを見られること。(また、すぐ元の状態に復帰できること)
・オサイフケータイ機能

あたりがポイントで購入しました。

そんな状態で、購入二日目のレビューを書くと。

■■■1.良かった点

・デジカメは、不自然な色ながらも情報伝達には十分

ちょっと明るさが不自然なような気がしますが、W32Tよりは、はるかにマシです。

・前よりカッコイイ・・・かな。

W32Tはお世辞にもかっこいいとは思わなかったので。
ステンレスだからどうのというのは、あまりなんとも思わないです。
コンクリ打ちっぱなしの部屋に魅力を感じないタイプです。

また、数字キーがスライド式は使いにくいかなと思っていましたが、そんなでもなさそうです。

・通話オフボタンで、ブラウザ終了確認ダイアログが出る。

日記入力中に通話オフボタンを押してしまって全部が消えてしまうことがW32Tや、それまで使っていた携帯ではたびたび起きていたのですが、W54Tは、ブラウザを中断するか終了するかの確認を取るので、あやまって通話オフボタンを押して、日記が全部消えてしまうということがなくなりました。

このダイアログは結構ウザイかもなぁ思ったりしましたが、結果論か狙いかは知りませんが、誤入力に対してブラウザが一気に終了するのを防ぐようになっているのかもしれませんね。


■■■2.良くないと思った点

・液晶は、本当に画面がでかいだけ。

内部のソフトウエアの解像度が高いわけじゃないんですね。
特にメールの一覧表示はヒドイ。本当にW32Tの文字サイズが大きくなっただけ。

フォントも特に変わってないので、最小サイズに落とすと文字がつぶれるようです。

これについてはがっかりです。ただ、モバツイ開発で、他人からかけ離れた解像度になって感覚が浮世離れしてしまったらまずいと思っていたので、ちょっと安心です(w

w54t.jpg
画面が大きくなって、今まで切れていたメールタイトルが見えるようになると思ってたのに、表示文字数がW32Tと変わらず。そりゃないよの写真。

・重い、大きい、傷つきやすそう。

形状的に持ちにくい。W32Tが、ズボンのポケットにさくっと入れられたのとは対照的です。液晶面が露出しているので、いろいろ気を使います。

まぁそういうデザインってことです。

・キーが重い

アルミの板バネみたいなボタンになっているのですが、このボタンを押下の力が結構必要な気がします。本気でmixi日記かいてたら指が疲れそうな。

・キーの文字が見にくい。

キーの文字列がデザイン上判別しにくくなっていて、よくわからないです。

mixi日記で鍛えられて、結構、ブラインドタッチに近い状態で打てるようになってるんですが、すべてが打てるわけじゃないので、ラベルは重要なんですが見にくいです。

・イヤホンが普通のピンジャックだとうれしいんだけどなぁ。

iPodにさしているイヤホンをそのままさせたらうれしいです。
この解決法は、Bluetoothヘッドフォンなのかもしれませんが、iPodがBluetoothヘッドホンを標準としてモデルチェンジしたら考えます。

W54TでFMラジオが聞けるのはうれしいんですが、そのための中継コネクタを取り出すほど聞きたいわけじゅないです。ただそれだけで使わないかも。

ただ、これについては携帯をメインに音楽を聴く人たちはあまり気にしてないことだと思うので、メーカー的にはターゲットユーザーではないと思いますが、iPodがネイティブの人には大きいことだと思います。何せ、iPod単体ではFMもワンセグも使えませんから。

■■■総括
この機種、僕が抱く最大の感想は

「あまりW32Tと変わらない」

ということでした。

W32T前後に完成したプラットフォームをアップデートして、液晶のサイズを変えて、ワンセグ機能をつけてみたり、メモリ増やしたりオサイフケータイをつけただけという印象です。

UI面については、ほとんど進歩がない。なので、新しい感じがしないんですね。

まぁ複雑化した携帯ですから、文字表示などのまさしくOS的な部分を、そうそうアップデートしてる暇はないと思いますが、それだと「ワンセグ」とか、電話でもないブラウザでもない、新しい何かである機能拡張で商売をしていることになる。もっともベースとなるところがイケてないままというのは、それで良いとは思えないんですよね。

それもこれも、すべてはユーザーニーズの表れであるから、ある意味仕方ないのかなぁと思う反面、結局、ユーザーがiPhoneに魅力を感じるのは、ユーザーニーズとは違ったところで、新しい思想をリードしてくれるから、だと思うんですね。

そして、そういうストーリーはマニアを通じて、非マニア層にも伝わります。iPodがそうだった。

多分、ワンセグのような機能は、iPhoneが日本に導入されても、現状の携帯メーカーの方が優れているんでしょうが、果たして、iPhoneが発売された後に、そういう目先の機能でみんなが携帯を買い続けるのでしょうか??

また、この機種は、ボディカラーが3色あって、一番地味なメタル色にしましたが、あきらかに残り二色はやっつけみたいな色ですね。売る気がないのか、若年層の趣味なのか知りませんが、おかげで店頭でメタルがいつも売り切れになってしまって、昨日もラッキーなことに最後の一個でした。

おかげでW52Tの黒と同じく、もう買えないかと思いました。
(W52Tは黒が品切れになっている間に買い時を逃しました)

こういうのも、ものすごく無駄を感じます。たとえば、第五世代のiPodは、出てかなり経っています。iPhoneにリソースを傾けたせいかもしれませんが、製品のアップデートはありません。アップル社が製品を絞り込んで絞り込んで少ない製品レパートリーで長期間販売することで、高い利益率で、お金をもうける素敵なビジネスモデルとも考えられます。

そういうのがユーザーにもブランドとして伝わると思いますが、W54Tのメタルは、結構、カッコイイかもと思わせつつ、その横では趣味の悪い色が売られているという状況は、なんだか一種特殊な風景だなぁと思うばかりです。

何より、半年でなくなるんだろうなぁと思う、現状はブランドもへったくれもあったものではありません。

半年毎にデザインや製品がころころ変わって、新機種は機能で釣って、開発する人たちも疲弊していく、今の携帯電話の事情は、消費者が飽き易いのか、製品やブランディングがよくないのか。素人の僕にはわかりませんが、少なくともすぐ近くで売っているアップル製品を見ると、疑問を感じざるを得ないところを、W54Tには感じてみました。

今後1年以降の携帯のアップデートは、iPhoneを意識せざるを得ない状態になって欲しいと思ってるクチですが、はてさてどうなるのか楽しみです。

アップルの強さは、これから発展していくものを一から作っていくよりも、発展した先にある混沌の状況を、うまくまとめる方が向いている印象があります。エッジの立ったものを作るから、発展途上で機能優先の市場だと、全方位型の製品と比べてスペック上見劣りしがち。

そういう意味では、成熟期を向かえ、あれもこれもと混沌とした携帯は格好の狩り場だと思いますが、あとは日本独特の事情ってやつがどう影響するか、ですかねぇ。そんなのがあるのかどうかはよくわかりませんが。

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