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Webを中心とした、ビジネス&テクノロジーに関する思いつき
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藤川真一について


初代モバツイ開発者
想創社再創業 / KMD博士課程
著書〜100万人から教わったウェブサービスの極意―「モバツイ」開発1268日の知恵と視点 [Kindle版]
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March 11, 2007

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僕は開発者側から情報設計に興味を持ったタイプなので、やれボタンが右だの左だのというビジュアルデザインレベルの情報配置や色やサイズ云々はそんなに得意ではありません。僕が重視しているのはWebアプリケーションのシステムアーキテクチャと情報アーキテクチャは不可分だから、機能設計する奴が情報設計を考えてなくてどうするよ!というところです。

昔、CMSの管理画面の情報配置に関する見た目の改善をデザイナにお願いしたときに、こともあろうにそのUIを真に受けると仕様が変更されてしまうことがあって、

「それ仕様変更じゃん」ということに頭が来て、結局、僕じゃない開発者と考えがあわずに、黙って中庸なところに落とし込んでしまって後からエライ怒られたことがあるんだけど、後から考えれば確かにデザイナの直感も一理あるなと思ったところであった。

ユーザインターフェースの設計とは何を捨て、何に的を絞るのか?というプロダクトデザイン(このエントリではWebアプリやサービスのデザインもプロダクトデザインとする。)が反映される部分である。そのCMSの初期設計時にあった「受託ベースで使えるように」という八方美人的な「決断をしないプロダクトデザイン」に対する批判だったと言えるだろう。

そういう意味で彼が求めてきたのはプロダクトの改善であって、見た目の改善ではなかった。

プロセス的にも、その改善をお願いする話自体が、あまり僕自身がポジティブではなかったため、表面的な改善レベルに落とし込もうとしたこちらも悪かったのかもしれない。本気でやるなら、そのCMSはなんのために存在するのか?そこのリファクタリングからやるべきであった。時間が許さなかったけど。


blogにCMSというカテゴリがついていて、これイケてると思ったのは入力フォームの少なさ。
MTのコンテンツのカテゴリは一つしかなかったし、フォームは基本的に一つだけ。カテゴリなんて設定しなくてもコンテンツをパブリッシュできる。素敵!

これが人間の限界か、と言わんばかりのシンプルな管理画面。

開発者が機能をベースに考えると、これっぽっちのものが何者ぞ、となってしまうが、それだけ機能が絞り込まれたUIだったということ。つまり、blogという限られた用途の世界、それ自身が洗練されていたからこそ管理画面の入力フォームもシンプルで使いやすいものになっていた。

DESIGN IT! w/LOVEさん
「ユーザビリティ=使いやすさ」なんて誤訳をいつまで放置するのか?から引用。

>ユーザビリティは使いやすさのことではない
>ユーザーが使いたいと思うものを使えるようにデザインすること、それがまずユーザビリティの条件なのです。

まったくですね。冒頭のエピソードは反省です。

ただ難しいのは、デザイナは非論理的にプロダクトデザインを考える力があるが故に、組織で正当な開発プロセスにあてはめるような企画や機能設計とかがあまり得意ではないという特徴があるように思えます。

なので単純に開発プロセスとして、うまくやってくのが難しいんですよね。彼らの直感力は大事なんだけど、企画の段階からその力を発揮できる人は少なかったり、後からも必ずしも全体を見ていなかったりして。自分の好き嫌いで物事を考えるケースも少なくはない。(これは開発者も同じだけどね)

ただ、Webのプロダクトデザインで成功するには、彼らの素の直感力をいかに引き出すか?ってところなのかもしれないなぁ。

とはいえ自分自身がデザインができないと、ゼロからの開発ではなかなか難しいですね。

visioは使えても絵は描けなければ、イメージが伝わらない。もうvisioで設計書作ったら、そのイメージで進んでしまいます。

設計とデザインの間の情報伝達のインターフェースに「ワイヤーフレーム」という画面設計書ってのがありますが、ここ抽象的過ぎたら機能イメージが伝わらないし、具体的に書くと、イメージが固まって、もうビジュアルデザインしか余地が残されない。相当、おせっかいか自分勝手な人じゃないと指摘もしにくい状況になってしまう。

やっぱり、IA的な役割をする人が、デザインイノベーションを担うことになる。
すると、やっぱりWebサービスやWebアプリだったら開発者が主体だよね、普通はね。

だから開発者もIAスキルを磨かなきゃいけないという理屈になるわけですが、本当は違うのかもしれません。

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