September 11, 2006
TVで漫才が消費されるのは情報の再利用性が低いからだ。blogは、パーマリンクでそこに蓄積され続ける。googleなどの検索エンジンを経由して、いつ誰が必要としてくれるかわからない。
『斬(ざん)』さんの消費されるブログ記事 より引用:
一生懸命、構成や文体を考えて記事書いて、推敲して、誤字脱字チェックして、校正して何度も確認してアップする。で、少し話題になったとしても、所詮一週間もしないで忘れ去られ、瞬く間に消費される。それは、とても効率の悪いやり方だよなぁーと悟った。
ソーシャルブックマークの秩序に少々慣れすぎているような。
しかし、SBMを使わない人もたくさんいるだろうし、あらゆる話題がSBMのユーザーに精査されてるわけでも、フォローされてるわけでもない。
衆愚化という言葉を聞いて思ったのは、「ある情報が流行る」というタイミングは、そこにあるコミュニティによって変わってくるが故に、例えば急成長するコミュニティにおいてhot entryに上がってくる情報の視点がずれることは避けられないなぁということ。
つい数日前に、たらこキューピーのCM動画をhot entry経由で見た。僕は、どちらかというとマニア方向のマイミクさんが以前からmixi日記で書いているのを見ていたので、「あ、これのことか」程度で何とも思ってなかったのだが、今日、池袋に行ったら方々で、たらこ、たらこという言葉が聞こえてきた。
どうやら、たらこキューピーがhotらしい。
以前に、誰かがたらこキューピーの何かをブックマークしていたとしても、hot entry入りしたかどうかは不明。しかし、今ならhot entryに入る。これがポイントではないかと思う。多くの人に取っては、今、hot entry入りすることがキャッチーなのだろうし、前からこだわっていた人からすると、情報としては今更ということになるわけだが、それは置いておいて重要なのは、
・自分が有用と思われる情報を書いておけば、ひょっとしたら数ヶ月後、半年後にgoogle経由でその情報を必要とする人が出てくるかもしれない。
・多くの人に消費されるよりも、本当に必要とするその一人のための情報を書いておこう。
逆に言うと、はてブされることだけを狙って書いたキャッチーなだけの文章というのは、結局、むなしく消費されて終わるような気がする。
はてブのhot entryを日常の情報取得手段としてどっぷり浸かっていて思っているのが、アルファブックマーカーというトレンドリーダーとして、多数のお気に入り登録がされている人達が興味がある分野、そしてそこから面白いものに追従しhot entryを構成する人達が興味を持っている情報を得るのは楽なのだが、それ以外の分野ってのもたくさんあって、そこの部分の情報が疎遠になっていることを気にすることがある。
CGMという観点での「はてな村のみんな」がカバーしてる領域と、それ以外の領域が当然あることを意識しないとね。
perlやphp、mysql周辺の情報はたくさん入ってくるけど、JavaやOracleの情報は滅多に見ないねとか。MSのプロダクトはほとんど見かけない。SQL Serverってこの世に存在してるん?とか。
ネットベンチャーにいれば、いわゆるチープ革命、オープンソースを前提としているから今のhot entryの方が実践的で、同時にそういう仕事に関わってる人達が多いということなのだろうが、でも世の中には、エンタープライズだけじゃなくてもJavaの世界やMSだったり、数百万数千万円のプロダクトな世界はあるわけで、結局、ここで得られる情報だけをネットの秩序とか勘違いしていると、視野が限られてきてしまうような気がする。(できれば両方知っておいた方が望ましい。)
これは一例だが、そういうことを意識して、はてブではマイナーかもしれないが、自分が有用だと思う情報をしっかりblogに書いていくことで、ブックマークで数字があがることとは違うニーズがインターネットに存在することを意識できると思うのだが、どうだろうか。
##ちゃんと推敲したら、多分、アップしない文章だと思うので、ホットで柔らかいうちにアップしてしまいます。変なところあったらスミマセン。