November 11, 2005
・Web2.0って、XMLが一介のWebエンジニアの耳にも入り出したころに、多くの人たちが今後はこうなるべきって思ってたことが、いよいよ具現化しはじめたことに対する祭りだよね?
そりゃ目新しくも何ともないのはその通りですよ・・・大事なのは、みんながそっちに向くこと。
「インテルインサイド」(この表現、嫌い)な企業が後ろを向くとそこで動きが止まるかもしれないわけなので、そこはテクノロジの援助が必要。それこそ使い勝手の良いDRMとか。
・Web2.0の要素と言われるものでもっとも重要なユーザーサイドの話は、僕は2ちゃんねるとの違いがわからない。アメリカには2ちゃんねるみたいに、いろんな意味で熱いネットワークがないんだろうか。(知らん)
Web日記->blogと対比して、2ちゃんねる->Web2.0的なユーザーサービスってのはアリだと思ってるんだけど。今なら、はてなブックマークとかね。
・何がWeb2.0で何がそうでないってのは、流行言葉のキャッチアップ以上の興味がない。
しかし、新しいアイディアが創造されるやもしれないという意味で、こういう騒ぎは非常に楽しい。少なくとも何もないよりはマシだ。
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数年前のXML花盛りのころに、あることを考えた。
モバイル端末で、街角の無線や、ネット経由でもよし、チラシからのpush配信だったり、さまざまな手段でXMLベースのチケットをGETするわけだ。そこにはFlashやSVGによる楽しいアニメーションと一緒に、地理情報や、お店の店員さんを表すFOAF?のキーとなる情報や、blog,サービスの予約のためのURL情報が書いてあって、モバイル端末経由でそういう情報をその場で取得して、モノを買ったり、サービスを予約したりできるわけ。(まぁ持ち運び可能なホームページと言えばそれまでだな。ホームページよりは、Widgetっぽいイメージだけど、ようするにRSSの発展形かも。)
それだけでなく外でゲットしたチケットに書いてあるTV番組情報から、家にあるビデオで予約ができたり、いわゆる実世界プログラミングのスクリプトがそのチケットに仕込まれて、リアル社会の中で流通するわけ。メールアドレスを交換したり、マイミクに登録するよりも、もっと素結合、かつ深いアプローチが作りやすいインターフェースとして。
今作るならFlash Paperか、WidgetのようなXHTML + JavaScript + XmlHTTPRequestを媒体とするだろうから、単体のサービスであれば、明日にでも作れそうな気がする。あとは携帯電話なのかiPodあたりが端末になってくれれば良い。UIのイメージからすると、明らかにiPod。名刺をぐるぐる回して、検索できる奴あるじゃないですか。あのイメージ。
しかし、例えばこんなものを街の情報インフラとして実現しようとしたら、一企業の努力でできるだろうか?僕が政治家にでもなって、法律でこうやれと決めますか?そんなの無理だ。少なくとも資本主義の国では無理だろう。例え、NTTであろうがソニーであろうが無理なんじゃないかと思う。ソフトバンクだったらどうだろう?いや、無理でしょう。
大事なのは、一人でも多くのユーザーや企業が、「こういうの楽しそうだよね」って、そっちの方向に向くこと。最低限の仕様だけあって、あとは好き勝手に作ってくれれば良い。もちろん、それで世界が作り上げられるぐらいエレガントな仕様に落とし込まれている必要はある。だから模倣可能なテクノロジって重要。
今のWeb2.0で定義されている要素は、コアは明らかにgoogleがMSに勝つための空気作りでしょ?大事なのは、googleが向いてる方向にみんなが向くこと。そんな要素がWeb2.0の要素にあがってるように見えるんですよね。
でも、尻馬に乗るわけじゃないけど、もしWeb2.0なのか3.0なのかは知らないけど、そういう方向にみんなが向いてくれるなら、すげー便利な世の中になるような気がするから、みんなgoogleの行方を見守ってるというか賛同しているんじゃないかと思う訳なんですが、Web2.0賛成派の方々はいかがでしょうかね?小泉政権が、危うさを感じながらも、でもやっぱり必要だよねと、大きな支持を得るのと同じようなイメージ。
お金儲けの話ですが、僕は経営者ではないし、理系卒だしビジネスは素人なので、お金をどう儲けるのかは勉強し、思いっきり試行錯誤する立場なので、どう儲けるか?までは言えない。
でも、上のことを考えたときに必要だろうなと思ったのは、
・誰でもXMLの情報発信に使える、今で言うMovable Typeのようなインフラ的プロダクト
・googleのように賢い検索、情報サービス
・オープンかつセキュアな予約や決済サービス(とサービス間トランザクションの仕組み)
・経路探索、地図、そしてそれらをユーザーの都合にあわせてくれるエージェントサービス
・・・限りなくWeb2.0で上げられている要素に近いんだよね。とくに重要なのは地図と経路探索。日本で大事なのは、駅すぱあととナビゲーションシステムね。Web2.0以降のコアテクノロジーといえば、VAL研究所と、カーナビの経路探索作ってる会社だと思いますよ。
電車の経路探索は有志によるフリーもあったか。Web2.0的とか言うならそっちだな。ユーザー行動が都合よくフィードバックされて、勝手に経路の信頼性を強化していくようなシステムとか。オススメ近道の情報が集約されて、ナビゲーションになるってのも面白そうな。ニッチな道案内が怪しいのは、wikipediaと同じだけど。
しかしそれはさておき、このムーブメントの先にはgoogleという大企業がネットのマイクロソフトになる時代なのは間違いないだろう。
今のネット産業は、戦後の日本の産業みたいなものだと思っている。ここから大企業が生まれ、さまざまな産業は集約され、淘汰され、階層化され、会社としてはすごく大きくなるか、何かに特化していったところだけが生き残ると思っている。そういうムーブメントに、どうやって乗るか?それがWeb2.0という騒ぎがどう寄与するのかはわからないが、少なくとも乳歯が生え替わるとか、ひょっとしたらもっと大きくなって第一次性徴のようになったりすると思っているのだが、どうだろうか?
Web2.0に視点をあわせると、どうもアメリカ事情に詳しくないせいかパッとしなかくて、何も書けないって感じだったのですが、切込隊長のblogを見てインスパイヤされました。
「Web 2.0」とやらについていけない人、集まれ!!