August 19, 2005
ECのお店からすると、楽天もYahooもライブドアもチャネル政策の一つだと思うが、インターネットというシステムが、そもそも分断されたページの集合体である以上、そこをビジネスライクに割り切って、自由を主張して良いという問題ではないと思う。
Web2.0という新しい概念があって、その中にページ上の情報の断片という単位で、情報の流通がなされるという考え方があるそうな。おそらくRSS的なもので、ページの断片的な情報を流通させ、情報を集積したりして自分ポータルを作ったりするというものだそうだが(よくわかってない)、そういう時代だからこそ、逆に楽天なら楽天という一つのユーザーセッションの傘の中にあるページの集合体に意味を持たせなくてはならない。
切り取って流通させるべき情報と、その結果もたらされるユーザ行動は分けて考えるべき。(Web上のあらゆる情報の最終地点に勝者が生まれるわけか。)
もしチャネルの一つが不都合であるというのなら、そのチャネルとの契約を打ち切って、自分のECサイトだけでチャレンジすれば良いだけのこと。その自由は平等に誰にでも得られる。Webはリンクが自由だからと主張するのではなく、Webはリンクは自由だから自分のところでも作れるよとなるべきであって、自由の主張しどころを間違ってはいけないと思う。
その昔、楽天ショップのページ制作を請け負ったときに、外部リンクを禁止してるのを先見の明があるなと思ったものだが、なるほど巨大なリンク集に成り下がるのを避ける効果ね。
単純に囲い込みの手段だけかなと思ってたが、そういう切羽詰った理由があったのか。なるほど。
そもそもこれを読んでいて、店を作るのに工数がかかるのだから、どこか一つに商品のリンクがあれば、安易に外部リンクでペタペタ情報を貼り付けて、ショッピングモールとしての価値を失うように作るのは人の常だよなと思った。つまり、
「楽天が外部リンクを禁止しているからこそ、大義名分が成り立ち、工数をかけて楽天のCMSに商品を登録する」
単純に、外部リンク禁止というルール自体は、そういうところにあったのかもしれないな。
むしろ裁判になって、Webは外部リンクは自由だから、会社が制限を持たせるのはダメとはならないことを祈る。それは結果的に自由を失うだけだ。それを決める自由もまた、自由だ。この自由は残しておかないとダメだ。なぜなら、それ自身も確実に導入する会社のリスクになることを忘れてはいけない。別に外部リンク禁止にしたからと言って簡単に儲かるサービスになるわけではない。