July 11, 2005
ことのはさんのところで出ている特許の翻訳が話題になっています。
詳細まで読みきってないので、メモという位置づけまでですので、一般論ですが、
特許に出す文章はあくまでも特許を取得するために出すものなので、それが必ずしも実装に結びついているとは限りませんので読む人はその辺を意識しておいた方が良いです。(決して、ネガティブな意味ではなく。)
Googleが特許で押さえるべきものは、自分たちがやろうとしている技術の中のもっとも普遍的な部分であったり、これだけは押さえておかねばというものです。その応用例においては、今使っていないものでも、将来的に使いそうなものは全部書いておくわけです。
さらに特許は公開されますから、公開されても良い物を権利として取得するもので、細かいところまでベラベラと言うものでもありません。隠すべきところはキッチリ隠します。
ただ、コンピューターサイエンスのプロ達が考えているシステムですから、小細工でランキングが上下するような単純なシステムではないので、枝葉のデマに踊らされるなとか、本質を見るべしという意味で、すごく共感する試みであります。そもそも、この方法には、「突出した値は異常かもしれない」と言うことを抽出することが書いてあるので、姑息な手段をとると返り討ちにあう可能性は高いわけですね。今更ではありますが。
さて、検索エンジン業者ではない多くの開発者の一人として見ると、これ結構、極悪な特許かもしれませんね。たとえば、[0115]にある、お気に入りの削除量を計ることで人気が落ちたと判断して、ドキュメントのスコアリングを行う方法を使うと、この特許に抵触する可能性があります。
「あらゆる履歴情報から、ドキュメント(ここではコンピューター上のあらゆるデータと記述されている)の順位を決定すること」が、この特許のコアの一つですよね?
例えばソーシャルブックマークに登録されている、ブックマーク量の追加/削除の傾向を測って、自動的に検索タグの順番を制御したりしたら、この特許に引っかかるのではないでしょうか?(あくまで解釈は推測ですよ。素人ですから。)
というより、そもそもソーシャルブックマークのランキング自体がこの特許に当てはまる?
いい加減なことを言ってる可能性もあるので、ちゃんと読もう。
ついでに是非、claim(請求項)を省略せず訳して欲しいです。
ちなみに何故か、ことのはさんのサイトはJavascriptのエラーが出るんだけど。なんでだろ。コメントフォームあたりのクッキー処理?一度もクッキーを取得してないと出るとか?(想像レベル)