April 30, 2005
Dellから出た薄型軽量のモバイルノートLatitude X1が届きました。
■購入のキーになったスペック
・Pentium M 1.1GHz、HDD 60GB,メモリ512MBと、軽量モバイルの基本性能を満たしている。無線LANや有線LANなども不足なく装備されている。
・B5サイズで、12.1インチ、1280ドット*768ドット(WXGA)の横長画面、1.1kgで、軽量を実現しつつ使いやすさ重視の製品バランス。
・SDカード、CFカードスロット、Bluetooth標準装備で、欲しいI/Fが適切なサイズで用意されている。
(注:Bluetoothは最新のプロファイル(Bluetooth 2.0 + EDR)対応)
・別売りの6セルバッテリで、実測5時間台のバッテリー持続時間、一日のセミナーでログを取るなどの用途でちょうど良いサイズ。
・リブレットやLet'sNoteと比べて値段が安い。
■特に画面の広さを重要視
上記のキーポイントの中でも12.1インチサイズで1280*768(WXGA)の画面というのは大きなポイントです。
・Office2003も勝手に横にウインドウが出てくるためXGAでは窮屈になりつつあり、FirefoxなどのRSSリーダー機能を持ったアプリもRSSリンク先の表示ウインドウなどが左に表示されるなど、最近はアプリケーションのUIとしてXGA以上の横幅が必要になりつつある。特にマクロメディアのツールの画面はXGAでは、作業領域はありえないと思うほど狭い。
・Windowsサーバ管理のためにターミナルサーバやVNCなどのリモートで表示されるデスクトップ画面の作業性のため、リモート操作画面自体をXGAで表示したいわけですが、表示するPCの画面がXGAしかないのは余裕がなくて使いにくい。
・「画面を開発する人」も、XGAしかないのは作業性が著しく低いでしょう。これは、WindowsアプリであったりWeb画面をプログラミングしたりデザインしたりする人たちのことをあらわしています。
■期待以上のデザイン
Dellのビジネス向けPCは基本的に地味な色なので、あまり期待していませんでしたが、思ったよりカッコ良かったのは良かったです。
天板や本体のシルバーはかなり渋い色で良い色です。かつ底面の明るいシルバーがあるため、ただの地味なマシンで飽きる色合いではないところが気に入りました。
僕がLet'sNote R4やT4と言うすばらしいマシンに手を出せないのはデザインが好みではない上に、売れているため車で言うカローラやマーク2的なイメージがあるからなのですが、そういうちょっとひねくれた人には良い代替選択肢になるのではないでしょうか。
本体のツートンカラーがデザイン上のポイント。
ビジネス向けノートですから、もちろんVGAコネクタ等は普通のサイズがついています。
個人的に役に立たないPCカードスロットではなく、デジタル一眼レフカメラで使っているCFカードをそのまま挿す事ができるのは使い勝手のために重要です。
■その他、良い点
・スペック通りに速い。ミニマサが激しく低性能だったからね。
・カーソルキーの両脇にPage Up/Dnキーがついている。これがなくてLet'sNoteを敬遠したくなる人はいることでしょう。ただしHome、Endキーは最上部で遠いので、それはキーアサインを調整しようかと思っています。
・電車の椅子に座って使うなら、ミニマサやリブレットのサイズよりも使いやすい。理由は、ひざにおいても画面が見えるので。(ミニマサは持ち上げないと画面が見えない)
■悪い点
・液晶が今一つ。Let'sNoteの液晶と同レベルかも。色合い今一つの上、手持ちのNANAOのL567などと比べてバックライトが暗い。
・この機種に限らず今のモバイルPCが抱える問題点として、本体が熱くなる。このマシンは上面が不条理に熱くなることはないが、底面は結構熱い。今、壁によっかかり、ひざを折り曲げて、ひざの上にX1を置いてこの文章を書いているが、それぐらいなら問題ないが、低温やけどには注意かも。
ちなみに本体はファンレスでとても静かです。
・Centrinoシールが若干斜めだったりして、その辺が海外製って感じ。
・ACアダプタの電源ケーブルが重い。
スペックでは、国産ノートに比べてACアダプタが重いことになってるのですが(0.4kg)、実際に重いのはコンセントにささる電源ケーブルなのです。ACアダプタ本体はミニマサと同レベルでかなり頑張っています。ケーブルを軽量なものに交換すれば、国産ノートのACアダプタと同等の使い勝手になります。(まだ決着ついてないけど、100円ショップで売ってる2ピンの電源ケーブルを加工すれば使えるらしい)
■まとめ
それまで毎日持ち歩いていたミニマサと比べて、サイズは大きいし、重さも重くなってるので持ち歩き性能が下がっていながらも、使う時は圧倒的に使いやすいし処理性能も高いというところで、今回は使い勝手にバランスを移してみました。これはミニマサが使いにくかったことへの反動と言えます。
毎日持ち歩いて、最終的に我慢できるかはこれからということになります。
また、コストパフォーマンスの高さはこの商品の特徴で、特にデルのキャンペーンとの連携による思わぬ激安価格には注意を払う必要があります。
僕自身は、60GB HDD、メモリ512MB、8セルバッテリー追加、外付けDVD-ROMドライブにCD-R機能を追加して16万5000円が最終の支払い価格でしたが、もっと安く買える可能性は十分以上にあると思います。
欲しい時が買い時ですから、あまりこだわらない方が幸せになれるとは思いますが、まったく気にしないのももったいないのでご注意くださいませ。
■参考URL
Dellサイト:Latitude X1製品詳細
デル、12.1型WXGA液晶搭載で1.14kgの「Latitude X1」
Sonomaモバイル機に見るモバイルプラットフォームの進歩
Microsoftによるサポートが広がるBluetooth(画面中段以降の記事)