September 29, 2004
電子メール(POP3)は全てのデータをクライアントにダウンロードする。この動作によりインターネット全体のスパムのデータ流量は倍に膨れ上がるし、ウイルスデータをみすみすローカルストレージにダウンロードすることになる。
スパムやエラーメールがこの夏10倍に、業界全体での取り組みが急務~IIJ
Webベースのメールで余計なデータはサーバのところでストップさせ、必要なデータだけを閲覧、またはダウンロードするという考え方が本命になり、POPでメールを受信する時代は終焉を迎えることも考えておくべきだろう。そもそもPOPはダイアルアップで接続したユーザー向けのシステムであり、常時接続が基本となれば一々ダウンロードする必要はない。IMAPなどといったメールシステムもあるが、gmailのように、ISPがさらに幅広いサービスと統合したシステムとして提供する価値があるのは、やはりWebベースで囲い込むのが自然な発想だ。
自分の個人メールも特別なメール以外の個人的なやりとりはSNSやWebベースのシステムやメッセンジャーなどメッセージ管理システムに移行しつつある。電子メールはスパムがほとんどで、あとはMLやメールサービス、ECの購入完了メールなど機械から自動的に送られてくるメッセージが90%を占めている。
クローズドのコミュニケーションはmixiの方がやりやすいという現状が既にあり、電子メールで人とコミュニケーションをするケースはどんどん減っているはずだ。
これはシステムやサービスが揃ってくれば企業内のメッセージやりとり、フリー業者同士の情報のやりとり、まだSNSなどにアクセスせぬユーザー同士でも当てはまる。クローズドなB2B SNSのようなメッセージングシステムで、アドレス帳管理や端末によらない通信など、高い利便性を実現していくことで、一気に電子メール(POP3)という汎用的な場においての日常の個人的情報にやりとりは消滅することも予想される。