June 25, 2004
情報デザイン原論という本を見てたら、最近僕が社内の打ち合わせで使っていた概念図みたいなのが出ていた。
具体的に言うと、「情報デザイン」「インタラクション」「ビジュアルデザイン」という3つの輪の重なったところに「コンテンツ」があるというものである。
僕の主張は、「情報デザイン」の輪と「ビジュアルデザイン」の輪を重ねた真ん中に「ユーザビリティ」があると言っていた。だから設計者とデザイナーのお互いの領域をうまく重なることで良い成果物ができるハズなので、それを前提とした設計工程を作る必要がありますねというものである。
ここで重要なのは、「情報デザイン」「インタラクション」「ビジュアルデザイン」がすべてわかる人は、きっと世の中にほとんど存在しないであろうということである。
Webサイト、特にビジネス的な思惑で作るサイトであれば、情報デザインはビジネスロジックの理解およびサーバサイド連携を含めたサイト設計の能力が必要であることは前に延べた。これは純粋なWebデザイナーには難しい仕事であるため、システム構築能力はなくとも、それらをうまく包含した設計能力が必要であることを示している。
それに対しビジュアルデザインは、生粋のデザイナーのセンス次第なので、それ以外の人々がカバーするのは難しい。
インタラクションデザインは、情報設計とデザイナーの両方の能力が必要かもしれない。特にFlashの直感的なUIとなると、両方の能力がせめぎあう必要があるだろう。
そういう意味で複数の能力をもったひとのコラボレーションが欠かせない。デザインもできます、システムもわかります、設計もできますなんて人は普通に存在しないので、必然的に能力がある人が協力しながら適材適所を生かすような設計工程を作ることは欠かせない。
@graphさんのところでの「コラボレーション」という言葉を聞いて、ずっと思ってることを思い出しました。元の話はそういう論点じゃないのかもしれませんけどね。
余談ですが、最近マネジメント業務やってて普通にWebを作る喜びを最近考えて仕事していないなぁとか思ったりしました。なんというかビジネス(案件)をいかにこなすか?ってことしか考えてなかったかなって。周りから見ると不機嫌な奴だったんじゃないでしょうかね。ちょっと考え直して、みんなとうまくコラボレーションしながら楽しい仕事をできるように心がけようかなと。そうじゃないと、いろいろと辛いことも多いですからね。