May 17, 2004
MURAMASAのA5サイズ 880gのPCが出るそうだ。6/18発売・19万円
シグマリオンIIIの代替機として考えてみる。
http://www.sharp.co.jp/products/pccv50f/index.html
バッテリーは連続利用で3時間。スタンバイ時のままで7日間バッテリーが持つ設計になっている。以前のエントリーでも書いたが非常に重要なポイントである。毎日持ち歩くノートだからこそ、充電しないでカバンに入れっぱなしにしておく時間を考えておく必要がある。どんなに性能が高くとも毎日充電しなくてはいけないとか、会社についたら必ず机に出さなくてはいけないのでは、使うのが徐々に面倒くさくなっていくのが人間の性というもの。
880gは絶対値として重いです。毎日、どこへ行くにも常にカバンに放り込んでおいて持ち歩くにはキツイと思います。最低でもACアダプタは会社には据え置きしておきたいです。サイズ的には電車の中で立って使うのは難しい。重さも片手で持っていると腕がプルプルしてきますので、その辺の割り切りは必要。
また価格が19万円というところもあって、価格の近いLet'sNote R3との性能の差異が問題になってくる。2ちゃんねるでは、この製品の評判があまり良くないようで、僕も納得したポイントとしては、
・Let's Noteと、MURAMASAの価格差が数千円しかない。
・バッテリーの持ちはLet's Noteが9時間と驚異的である。
・本体サイズは横幅はほぼ同じで、奥行きだけLet's Noteの方が3cm大きいだけ。Let'sNoteの方が100g重い。
・Let's NoteはPentium M , MURAMASAは、トランスメタのCPUで性能はLet's Noteの方が上
・デザインは微妙な評価。自分的にはLet's NoteよりMURAMASAの方が上だが。液晶のベゼルの部分が無駄に広いのはイマイチなのは同意。
自分的に納得しなかった意見としては、
・PCカードスロットがついていないこと。(自分はコンパクトFlashと、SDカードがあれば十分)
・無線はあるが有線LANがついていないこと (確かにあった方が良いがUSB経由で繋がれば良いや。)
・トラックポイントでないこと。(トラックポイント嫌い。タッチパッドじゃないと買わない)
・無線LANの性能、802.11bにしか対応していない。(速いに越したことないのは事実だが本当に困るのは年に何回もないだろう。ちなみに、Let's Noteは802.11b/g)
客観的に見れば、明らかにLet'sNoteの方が優れてますね。サイズ的な問題を除けば、コストパフォーマンスは圧倒的かもしれません。MURAMASAはデザインと絶対的なサイズを重視して買う機種でしょう。これはサイズを我慢してもスペックを重視する人には受け入れがたい価値観なので、2ちゃんねるで受けないのは当たり前ですね。持ち歩く喜びがデザインから感じられたら買い!のマシンだと思います。
僕も、あくまで実物を見てから決めることにします。Let's Noteは、自分的には「たまに持ち歩くならOKのサイズと重さ」なので、製品の魅力は高いですがニーズとはちょっと合いません。MURAMASAはあまりにもLet's Noteと被ります。これがシグマリオンサイズであったり、重さがあと150g軽ければ、あきらかに製品セグメントが変わってくるのですが、880g、A5サイズは中途半端だということでしょう。3cmの奥行き、100gの重さを我慢すれば、明らかにLet'sNoteの方が良いわけですから。
本当は、常に持ち歩くニーズに対して880gだの990gってのは重いので、100gでも軽い880gをどう見るか?なんですが、割り切るために、あと一押し欲しかったというのが正直なところ。
モバイル製品の面白さというか難しさは、例えばMURAMASAを買った場合、20万円ものシロモノを混んだ電車の中などで立って使うのも結構勇気いるんです。人がぶつかってきて落としたら壊れるわけですから。この辺の精神的余裕度は、5万程度で買えるシグマリオンやリナックスザウルスの独壇場なのかもしれません。その代わり性能や使い勝手が犠牲になるため、多様なニーズを満たしたいモバイル製品は「重さ(大きさ)」、「価格」、「性能」のバランスが非常に難しいわけです。利用者は、リスクやニーズに対する割り切りが不可欠で、だからこそ、人それぞれの期待に対する意見があるわけで、商売するには面倒なセグメントです。
再びこのサイズの製品が出てきたのは喜ばしいことです。楽な商売したければ、いつ見捨てられてもおかしくないニッチな分野だとは思いますので。