April 08, 2004
概要
保存したデータを全部履歴保存してくれるストレージ
目的
CVSなどのような複雑な操作をすることなく、ユーザーのミスによる不意の削除、上書きによる先祖返りを防ぐ。例えば、Webのような更新作業のマスターデータに対して簡単に古い状態を取得できる。
運用フロー
1.フォルダのプロパティに拡張プロパティを追加し、「このフォルダの履歴を保存」にチェックを入れる。また、専用管理ソフトからも設定可能。
2.以降、ユーザーはファイルを保存するだけ。終了
仕様詳細
・同一フォルダの同一ファイル名のファイルは、保存するたびに内部でコピーが作られていく。
(差分を保存していくような貧乏くさいことは考えなくて良いが、CVSのように最悪でも、手動復旧できるよう、仕組みがわかりやすい方式にすること。2つのファイルの差分は、管理アプリ側で見れれば十分。)
・Explorerライクな管理ツールを開くと、「Windowsの復元」のような日付選択のUI、ないしは、スライダバーによる時間選択のUIがついており、その選択によるフォルダの一覧が変化する。
(教育テレビの理科の実験でのひまわりが育っていく映像のイメージ)
・過去のデータは取得のみが可能で、過去の状態に対して上書きすることはできない。
(バックトゥーザフューチャーと同じで、過去を変えることはできないのです)
・リリースなどの記念日を記録するために、そのタイミングにフォルダに対してコメントをつけられる。
上記の管理ツールでは、このコメントから過去の状態を呼び出すことが可能。
・ネットワークドライブなどからも利用できること。利用する側は通常の共有フォルダ以上のものは意識させないこと。
・設定をしないフォルダは、通常のフォルダとして動作すること。
・ハードウエアは、最低RAID1ミラーリング構成とする。障害発生時は、ホットスワップで簡単に復旧できることが望ましい。
・過去のバックアップが不要になったら、「このフォルダの履歴を保存」のチェックを外すと、最新の状態のみが残る通常のフォルダに戻ること。
制限
・CVSのようなブランチで、同一フォルダが、時間軸上に複数の状態を持ちえることは「絶対にやらない」
あくまでも時間軸ベースのファイル状態切り替えを実現するもので、バージョンを変えたければユーザーが新しいフォルダ名でコピペすることで対応。
--------------------------
iPodで、「お手軽に全部保存する」という価値に気がついている人は多いと思うんですよ。きっとどこかでこういうのを作っていると信じているのですが、こういうのって仮想ストレージが云々と進化してからじゃないと出てこないものなんでしょうか?
やたらとHDDの容量が大きくなってきて、こんなに使い切れないのにどうするの?という話が出てくるほど大容量かつ、安価になってきてるんだから、そろそろこういうのもアリなんじゃないでしょうか?動画ファイルを保存するだけが大容量HDDじゃないでしょ。
とにかく一人のミスで、あっさりデータが上書きされたり、消滅したり、さらにせっかくバックアップしたデータも漁るのが大変だったりして、チーム内で難しい運用ルールを徹底させないといけない時点で、IT化した意味ってのを必ず疑うべきで、こういう感じで簡単に安全を確保できるものが一通りそろわないと「ITが成熟した」なんて間違っても言えないかなとか思ったりします。
僕も、非エンジニアにCVSを使わせるのは諦めてますしね。せいぜい、DreamWeaver + VSS?だよなぁ。今は。