April 02, 2004
どんな凄い設備を作っても、それを生かすも壊すも「人」ですね。
センサの感度調整も、ビル風の強すぎる六本木ヒルズで、風にたなびく柵が適切だったか否かはさておき、誤動作が起きるという、センサとしては正当な動作に対してNoをつきつけて感度調整させた人がいるわけですね。
「カトラー:katolerのマーケティング言論」さんより引用
六本木ヒルズのセキュリティホール
>今回の事故について「IF」を並べ立てて、どんな風にでも原因
>らしきものを言い立てることはできる。しかし、どのような
>「IF=仮定の議論」も出来事が生じた本当の理由を説明することはできまい。
きっと対策しなきゃいけない、すごくいろんな問題があって、この問題は、その中のone of themにすぎなかっただろうなとは想像できます。
CVSというソフトウエアのバージョン管理システムで、プログラムのソースコードの変更を管理してると、いろいろ考えることがあります。
例えば、ある問題に対しての修正を行い、仮にどんどんブランチを切っていくことで、ソフトウエアの運命が枝の分岐のように変わっていくとすれば、いろんな問題に対して、コストのかからない短期的な対策が、さらなる何かを誘発するベクトルに向かっていく姿というのは、なんとなくイメージとして想像できます。
問題発生の原因と手段ってのが可視化できるアプリみたいなのを作って、あの問題を対策すると、このようにリスクが増えますってのが視覚的に認知できるツールができたら便利ですかね。ある種、UMLがその辺に使えそうですが難しいですからね。
ただ、そういう巨大な物体は、今回で言うなら回転扉という個々の部品が自律的に安全でないと、根本的にお話にならず、これを運用でカバーしようとしてアレコレ対策しても、意味がないという教訓は示しています。あるモジュールにバグがあるんだけど、このモジュールを根本的に直すのは嫌だから、モジュールを利用する側のコードを修正してしのいでたら、結局、根本的なバグにより、問題が起きてしまいましたということに過ぎませんから。それがマスコミの言う「死角」というのなら、根本的に考え方が間違っているなぁとは思います。何せ、バグのヒントはすでに沢山出ていたわけですからね。