January 11, 2004
このサイトの主張では画面レイアウト、すなわち、現在、常識となっている、「Webデザイン」であろう仕事の領域も設計者がやるべしとなっていますが、これは世の中で受け入れられる発想なんでしょうか?
この場合の「レイアウト」は、お客さんが完成度をイメージできるほど厳密である必要があります。特に以下の要素の
・スクロールしない1画面に入る情報量の設計は重要
・テーブルに表示する文字列、文字列長の設計も情報デザインである=テーブルのサイズ、数、テーブルとテーブル間の位置関係はここで決まらなくてはならない。
からして、ピクセル単位での設計が必要で、後工程のデザイナーは、誤解を恐れずに言えば化粧のみを行うということになります。
CSSによる作成手法での仕事の切り分けなら、
・HTMLに載る情報はすべて設計の仕事。CSSの基本構造も設計で完成していること。
・設計図を壊さないCSSのプロパティ、画像デザインがWebデザイナーの仕事
ここまで設計すれば設計図ができたところで、プロトタイプとしてのサイト作成が可能になります。ここが自動化されれば、デザイナーやコーダーの工数をかけることなくお客さんに、可能な限り完成品の動作経験をしていただいて、後で工程の手もどりを阻止するというのが狙いです。(お客さんを本気にさせるのも、このプロセスでやらなくてはいけません。)
こういった発想の原点は、Webの場合、
Wordとパワーポイントによる「要件定義書」に同意をしているのは、「OK」なのでなく、「わからないという沈黙」に過ぎない。
という経験則から来ています。これは他の人の企画書を見る自分もそうです。「作ってみないとわからないね」って言う人がいたら上を疑いましょう。うまくいく確率と、モノができてから修正が入りビジネス的に不幸になるか、お客さんに妥協をお願いして顧客満足度を下げる確率は五分五分と考えたほうが良いでしょう。
このようなアプローチがはたして許されるのかは、デザイナーや設計者の方にご意見をお聞きしたいところです。
モラルとか理詰め的な良い/悪いだけじゃなくて、それでデザイナーの人のプロ意識が損なわれないのか?仕事が圧倒的にやりにくくならないのか?とか言った部分が一番知りたいことかも。そもそも、こんなのうちでは当たり前だよってのもあれば、それも教えていただきたいです。