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January 02, 2004

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特許情報からいろいろ勉強するNewカテゴリ。
実は「電子商取引」で特許を検索すると今までに5件ほどしか権利化されていないようだ。
その中の一つ、暗号化により個人情報を保護したままEC決済を行う方法がこれ。

【特許番号】特許第3337892号(P3337892)
【発行日】平成14年10月28日(2002.10.28)
【発明の名称】電子商取引 システム及び通信装置
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
【出願日】平成8年1月31日(1996.1.31)

【F-shin解釈】
決済会社、ECサイト、お客さんの3者間で、複数の暗号鍵によって、それぞれ鍵をかけあった情報を投げあうことで、カード決済会社は、何の商品をお客が買ったかわからないようにする、ECサイトは、お客さんのカード情報などがわからない状態で話を進められる。秘匿性、信頼性のある決済手段を行う仕組み。

ついでに、ダウンロードソフトウエア自体も暗号化してしまって、クーリングオフしないで購入OKですという情報をユーザーから送信させることで、ソフトウエアを複合化するキーを送り、後の返品をさせないという仕組みも可能。

ポイントは、決済会社とECサイト間、決済会社とお客さん間で暗号の秘密鍵を共有しておく。V字型に情報をキャッチボールすることで、余計なところに余計な情報を漏らさなくても情報のやりとりができるということ。

【F-shin考察】
権利化するまでに6年半も経ってしまったが、この仕組みは、今後動くかな?現実にやろうとすると、エンドユーザーのところで、情報を暗号化して投げ合う仕組みをどうやってやるのかが気になるところ。暗号自体はカードに埋め込んでも可ということなので、NTTコムのセーフティパスや、ソニーのFelicaでの安全な取引実現のためには、気にかけなくてはいけない特許かも。

デジタルTVなどのEC決済って、どんな仕組みが開かれてるんでしょうかね。そういうところで使われてたりして。

決済業者が前に出てくることから、ユーザーを囲い込んでる決済業者じゃないと、ECサイト側のコストが高くなってしまうのと、エンドユーザーに通信処理のソフトを入れさせる問題や、ブラウザの画面制御の制限とか、ECサイトの裏で決済会社と通信するタイプには意味ないとかはありそう。その分、この仕組みの良いところは、ECサイトの側で決済通信処理の作りこみをしなくても良いところなんでしょうかね。勝手にクライアントから決済OK通知が届くということでしょうから。

あと、クーリングオフの回避は、まだ動いていなかったり、鑑賞していないコンテンツに対して有効なんでしょうか?例えば、インストールしたら動かなかったとか、色がおかしい映画だったとか言うことに対してのクーリングオフってのはないんでしょうかね?その辺が、このシステムが使えるのか使えないのかのひとつのポイントかもしれませんね。

【注意】このエントリに対し、正確な情報が知りたければ、特許電子図書館から検索してください。この記述情報は私の主観で記述されているため正確性は保証いたしかねますのでご了承ください。

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