August 25, 2003
住基ネットって、文字、変換しにくい。「基」がMS-IMEでの優先順位が低いらしい。
住基ネットの有用性って、なんでいつまで経っても誤解されたままなんだろ。一番、気になるのは、「今、始まるものが、さも完成しているような言い方」
本格稼動は本格稼動でも、中身は第一弾の稼動でしかなく、今のところできるところは少ないように見える。それを逆手にとって「意味がない」とか「お金の無駄遣い」言うのは、小泉内閣の抵抗勢力の言い分と同じじゃないだろうか。わかってるくせに。
確かに、先日のBlasterなどを受けて不安に持つ気持ちは分かる。基本的に、今のコンピュータは、無知な運用者が間に入るだけで、セキュリティレベルは一気に下がる。ただし、確かに、ネットワークのどこが問題で、どこが問題にならないか?を考えずに、ある末端の端末がハッキングされることを、そのまま住基ネットの問題にすることは、何の意味のある話ではないだろう。
最終的には、「よく分からない不安」が全てを問題にしているように思えるし、国はそれを解決するだけの説明をすることをしていない。とりあえず、僕自身は、住基ネットになんら関係した立場ではないし、どちらかというと運用者のモラルを全然信用していないので、その辺が原因の情報流出は遅かれ早かれあるだろうなと思っている。しかしながら、こんな話は、携帯電話会社の職員が名簿を売るとか、世の中に既にある話で特別な話じゃない。携帯電話会社が名簿を売るということは、流出する数としては、今の社会じゃ住基ネットの情報を流出させるに近いと思うが。
あと、ストーカーの被害者情報を削除して・・・とか言ってるそうだが、そういうプロパティは、どこのレベルで付加されるものなのだろうか。国のデータベースがストーカー被害者の情報なんて、持ってるとは思えないので自治体レベルのサービスじゃないの?それは、既存のストーカー被害者データベースに住基ネットのIDが付加されるだけで、今、そういうデータベースが存在していたら、ハッキングされて流出する危険性はすでに変わらないのではないだろうか?詳細がよくわからないが、ストーカー被害者データベースなら、別に名前と住所だけ流出してしまえば、住基ネットの情報なんて漏れたって意味ないような気がするが。どうなんですか?
いずれにせよ、非論理的な無意味な批判は、まったくもって、ひくだけだし、それに真正面から答えられない国の側もいい加減だ。多分、いくら言っても理解できないと思うけど。ちゃんと説明できる人が矢面に立てないのでは、IT国家の実現は難しい。片山の説明ではイマイチ説得力にかける。
うまく言いくるめられる、IT企業出身の大臣が出てくる必要があるな。なんで、慶應の村井教授とかTVでしゃべらないのかな。(もしかして反対派?)
単純に個人認証IDが付加されることは、eJapanにとって非常に重要なこと。ネット経由で情報が取得できるようになったというのは、それまでの「法律の制限」があって窓口じゃないと、何もネットサービスが作れなかった日本からすると、便利なIT社会の実現にとって、大きな進展だと思うので、この解決しようとする本質を十分に生かすような議論をして欲しい。
要するに、バックトゥーザフューチャー2や、鉄腕アトムで描かれているような未来社会は、こういうところを解決していかないと絶対に作れないものなのだ。家のTVのコンピュータアドバイザーに話しかけるだけで、さまざまな手続きや、申し込み、買い物ができるような社会の実現にとって、重要な一歩だろう。
とりあえず、今だけを見て、「金のムダ」とか偏差値の高い新聞屋が書くはやめようや。
まぁエンジニアのピュアな発想とはかけ離れたところに、住基ネットの批判パワーの真意があるのはなんとなくわかるけどね。こういうシステムが純粋に差しさわりがある人たちってのがいるんだろうな。だから、お互い騙しあいみたいになっていて、我々はその代理戦争を見ているに過ぎないのだろうか。